【バーチャル・ツアー】古代への小旅行 〜狭山池博物館へ〜
九條です。
風薫る五月の大型連休。皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
私は昨日(2024年5月2日)、午後から大阪狭山市にある日本最古の人工の「ため池」である国の史跡狭山池と(そのほとりにある)狭山池の歴史を学ぶことができる大阪府立狭山池博物館へ行きました。
この博物館には10年ほど前に1度訪れたことがあるのですが、今回は「古代の土木開発技術を学びなおそう」と思い、再訪しました。
この博物館は入館料無料です。現在のところ穴場的なスポットとなっていて、私が訪れたこのGW中の午後の早い時間帯(13〜16時)であっても観覧者は私を含めて7〜8人。広い博物館をほぼ独り占めの状態でした。
狭山池とは
狭山池は、いまから1400年ほど前、ですからちょうど推古天皇や聖徳太子(厩戸皇子)が生きていた飛鳥時代の西暦616年頃に造られた、現存する日本最古の人工の灌漑用ため池です。
その後、約1300年前の奈良時代には法相宗の僧であった行基が、また約800年前の鎌倉時代初期には東大寺(華厳宗)の僧であった重源がこの狭山池を整備・改修しました。
狭山池バーチャルツアー
ここからは、皆さまに狭山池の景観と博物館内の展示のごく一部分をご紹介したいと思います。
それでは、皆さまと一緒にバーチャルツアー(フォトグラフ・ツアー)へ参りましょう(以下 写真36枚)。^_^
まずは、日本最古の私鉄(1884年/明治17年創業)である南海電鉄の「なんば(難波)」駅へ向かいます。
南海電鉄「なんば」駅から南海「高野線」に乗ります。
乗るのは急行「橋本」行きの電車です。
急行「橋本」行きに乗って約20分。「北野田」駅まで「きたのだぁ〜」。^_^
この「北野田」駅で各駅停車の「河内長野」行きに乗り換えて2駅(約3分)。
「大阪狭山市」駅に到着!
「大阪狭山市」駅を出て…
下高野街道を西へ進むと…
この季節は芝桜とバラの花が咲いていました。^_^
そのすぐ近くで古い道標を発見!
道標の近くには古いお寺も。
お寺は西山浄土宗「報恩寺」さんでした。
さらに下高野街道を西へ進むと…
狭山池の築堤が見えてきます。
築堤の上に登ってそのまま北西へしばらく歩くと…
狭山池博物館の案内板。^_^
案内板の向こうには…
狭山池博物館の建物。
この建物は安藤忠雄氏の設計。
狭山池博物館
なお、これより以下にご紹介する博物館内の写真は、すべて九條正博が大阪府立狭山池博物館さまから撮影許可(著作権)およびそれをインターネット上で不特定多数の人へ公開するための許可(公衆送信権)を事前にいただいています。
まず博物館に入ると、最初に度肝を抜かれます。なんと、狭山池の築堤の断面を剥ぎ取った巨大な壁が。これ、実物(本物)です!
その手前には、かわいい縮尺模型も。
展示パネル類も充実。説明がとても分かりやすい!
古代の大阪。
出土した飛鳥時代の釘。日本の釘(和釘)は古代から断面が四角い形をしています。
奈良時代に活躍した行基さん(法相宗のお坊さん)
出土した古代の鍬と鋤。
出土した古代の鋤(木製の本体に鉄製の刃がついています)。
出土した築堤崩落防止のための土留め(飛鳥時代)。
大正から昭和の時代に使われていた取水塔(めちゃくちゃ巨大)。
取水塔の内部の写真(手動で機械を動かすハンドルがたくさん)。
展示をすべて見終わって簡単なアンケート用紙(無記名/所要時間約3分)に記入して受付へ持って行くと、狭山池博物館オリジナルのボールペンが貰えました。\(^o^)/
博物館を後にして再び狭山池の築堤に登り、南東方向へ振り返ると…。
あの山の向こう側は「国のまほろば」「たたなづく青垣山こもれる」うるわしの大和の国です。
さて、下高野街道をさらに北へ向かって1駅分(15分ほど)歩き、帰路は南海高野線の「狭山駅」から電車に乗って「おかえりなさい」。
皆さま、古代への小旅行、お疲れさまでした。^_^
【参考サイト】
◎大阪府立狭山池博物館の公式サイト
©2024 九條正博(Masahiro Kujoh)
剽窃・無断引用・無断転載等を禁じます。
※狭山池博物館の展示物の所有権・著作権等は日本国・大阪府および狭山池博物館等に、この記事の文・写真等の著作権は九條正博にあります。