近藤 真弥

ポップ・カルチャーが大好きなフリーライター/編集。批評スタイルは「媚びずに是々非々」。…

近藤 真弥

ポップ・カルチャーが大好きなフリーライター/編集。批評スタイルは「媚びずに是々非々」。主な仕事のまとめ : https://note.com/masayakondo/n/nef3cd10eff2b 連絡先 : acidhouse19880727@gmail.com

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近藤真弥のお仕事(随時更新)

プロフィール 音楽系WebマガジンCOOKIE SCENE編集部を経て、現在はポップ・カルチャーが大好きなフリーの編集/ライターとして活動中。媚びずに是々非々が批評スタイル。お仕事のご依頼「acidhouse19880727@gmail.com」にお願いします。 お仕事 ☆主な執筆仕事やインタヴュー仕事をまとめました。 2024年4月 bounce 485号 Tyla『Tyla』評、 Telever『Inside the Game』評、Arushi Jain『Deli

    • 繊細な詩情と音楽への愛情が紡ぐ、庶民の慟哭 Big Special『Postindustrial Hometown Blues』

       ビッグ・スペシャルは、バーミンガム出身の労働者階級であるジョー・ヒックリンとカラム・モロニーによって結成されたユニット。共にアーティストとして短くない下積み期間を経て、デビュー・アルバム『Postindustrial Hometown Blues』のリリースに漕ぎつけた。  こうした背景ゆえか、本作は初期衝動で溢れる作品とは言えない。酸いも甘いも噛みわけた者だけが生みだせる冷徹な批評眼と、確固たる視座が際立っている。労働者階級の視点から詩を紡ぎ、音を響かせる。八方美人的に媚

      • 希望という名の光が眩しかった完全体“Queendom” Red Velvet @ KCON JAPAN 2024

         この世には、素晴らしいクイーンダムがたくさんある。そのほとんどが女性にとっての理想郷を歌い、男性優位社会に屈しない凛々しさが際立つ。そして何より、《強い私》という女性像が前面に出ている。  そうした雑感を前提にすると、レッド・ヴェルヴェットの名曲“Queendom”は、少々異色と言えるかもしれない。〈We are Queens in the red castle(私たちは赤いお城の女王)〉と宣言しながら、〈Don’t need crown 타고났지 Dazzle(王冠なん

        • 購入記録(2〜3月)

           この記事は、聴いた作品の中から“興味深い”音楽をピックアップしたリストと、そこから“好き” “面白い”と感じた30曲を選んだSpotifyのプレイリストで構成されております。 2〜3月に聴いた主な作品 ※ : 〈「」〉はEP/シングル/ミニ・アルバム。 〈『』〉はフル・アルバムです。 2月 EARTHGANG & Spillage Village「ROBOPHOBIA EP」ヒップホップ Idles『TANGK』ロック Aziza Brahim『Mawja』ポップ

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          bounce 485号に下記の作品評を寄稿しました。Tyla『Tyla』評やChanel Beads『Your Day Will Come』評などを寄稿しました。ぜひとも。https://tower.jp/mag/bounce/2024/bounce_485

          bounce 485号に下記の作品評を寄稿しました。Tyla『Tyla』評やChanel Beads『Your Day Will Come』評などを寄稿しました。ぜひとも。https://tower.jp/mag/bounce/2024/bounce_485

          bounce最新号にMount Kimbie『The Sunset Violent』の記事、Fabiana Palladino『Fabiana Palladino』評などを寄稿しました。ぜひとも。https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/37106

          bounce最新号にMount Kimbie『The Sunset Violent』の記事、Fabiana Palladino『Fabiana Palladino』評などを寄稿しました。ぜひとも。https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/37106

          ミュージック・マガジン最新号にAziza Brahim『Mawja』評を寄稿しました。ぜひとも。https://musicmagazine.stores.jp/items/65efd22a2514e804ca100221

          ミュージック・マガジン最新号にAziza Brahim『Mawja』評を寄稿しました。ぜひとも。https://musicmagazine.stores.jp/items/65efd22a2514e804ca100221

          希望を掴むための選択が引きおこす悲劇 映画『ビニールハウス』

           ビニールハウスで暮らしているムンジョン(キム・ソヒョン)は、少年院に入所中の息子と再び一緒に暮らすことを夢見ながら、訪問介護士の仕事をこなしている。そんなムンジョンの介護を受けているのは、盲目の老人テガン(ヤン・ジェソン)と、テガンの妻で認知症を患うファオク(シン・ヨンスク)だ。  ある日、風呂場で暴れるファオクとムンジョンが揉みあった。その際、ファオクが頭を床に打ちつけてしまい、息絶えた。この出来事は、夢を叶えるため仕事を続けたいムンジョンにとって、都合の良いものではなか

          希望を掴むための選択が引きおこす悲劇 映画『ビニールハウス』

          怒りを隠れ蓑にせず、愛と弱さを歌えるようになった者たち Idles『TANGK』

           ブリストルのアイドルズは、怒りと激しさを隠さないバンドだ。庶民を虐げる政治、有害な男らしさ、苛烈な差別や経済格差など、さまざまなテーマを自らの曲で取りあげてきた。  良くも悪くもお利口で、何かしらメッセージを発しても遠回しな暗喩や皮肉という形の表現が少なくない現在において、アイドルズの音楽は率直な叫びとして稀有なインパクトを放った。レベル(Lebel)をUKラップが担うようになったなかで、ロック・バンドがかつてのパンクに通じる痛烈な批評精神を示した。それは長年の音楽ファンに

          怒りを隠れ蓑にせず、愛と弱さを歌えるようになった者たち Idles『TANGK』

          モロッコ出身ニューヨーク在住のアーティストが鳴らすヒプノティックなテクノ・サウンド Bergsonist「Avant」

           穏やかな音波を放つヒプノティックなテクノ・サウンド。モロッコ出身ニューヨーク在住のアーティスト、ベルグソニストの音楽を形容するとしたら、こうなるだろうか。8年近く魅惑的な電子音を鳴らしつづけてきた彼女は、確固たる哲学を持っている。フロア向けのダンス・トラックから静謐なアンビエント・ミュージックまで、生みだす作品はさまざまだが、それらのすべてに柔和さと小さじ一杯のトリップ感覚という魅力がある。ゆえに彼女は孤高の作家性を獲得し、月1でNTSの番組を担うなど、多くの支持を得ている

          モロッコ出身ニューヨーク在住のアーティストが鳴らすヒプノティックなテクノ・サウンド Bergsonist「Avant」

          購入記録(1月)

           この記事は、聴いた作品の中から“興味深い”音楽をピックアップしたリストと、そこから“好き” “面白い”と感じた30曲を選んだSpotifyのプレイリストで構成されております。 1月に聴いた主な作品 〈「」〉はEP/シングル/ミニ・アルバム。 〈『』〉はフル・アルバムです。 Dress『How Deep Is Your Love』R&B Ferry Blue“Everything Is You”ポップ Will Long「Too Much」ハウス Demdike

          購入記録(1月)

          畏怖と共に愛聴しながら、抱えているモヤモヤ (G)I-DLE『2』

           K-POPにおいて、自ら作詞/作曲に関わるグループは珍しいものではなくなりつつある。それでも、5人組グループ(G)I-DLEのセルフ・プロデュース度は群を抜いていると言えるだろう。リーダーのソヨンを中心に、メンバーたちが創作に深く関わるだけでなく、そうして創りあげられた表現の質も高いのだから。  この魅力は、今年1月29日にリリースされたセカンド・フル・アルバム『2』でさらに増している。本作に触れてまず目を引いたのが、ソヨン以外のメンバーがより自分の色を出しているところだ

          畏怖と共に愛聴しながら、抱えているモヤモヤ (G)I-DLE『2』

          甘美なグルーヴ、多彩なサウンド Seven Davis Jr.『Stranger Than Fiction』

           テキサス州ヒューストン出身のプロデューサー、セヴン・デイヴィス・ジュニア。レコードショップやストリーミングサービスにおいて、彼の作品はハウスに分類されていることが多い。しかし、これまでリリースしてきた作品を聴いてもわかるように、ハウスと一言で形容するには無理がある多面的な音楽を鳴らしてきたアーティストだ。ファンクを前面に出したかと思えば、R&Bの香りを漂わせながら甘美なグルーヴを創出する時もある。ゆえに特定のシーンを象徴する存在ではないが、どこにも属していない孤高さという魅

          甘美なグルーヴ、多彩なサウンド Seven Davis Jr.『Stranger Than Fiction』

          派手さのないインド映画『夢追い人』が描く、特別にはなれない人の人生 初出:wezzy(株式会社サイゾー) 2021年8月21日

           筆者がたびたび寄稿していたウェブメディア『wezzy』が、2024年3月31日にサイトの完全閉鎖を予定しているそうです。そのお知らせの中で、「ご寄稿いただいた記事の著作権は執筆者の皆様にございます。ご自身のブログやテキストサイトなどのほか、他社のメディアでも再利用可能です」とあるため、こうしてブログに記事を転載しました。元記事のURLを下記に記載しておきますので、気になる方は閉鎖前に覗いてみてください。 『夢追い人』は、2021年4月にネットフリックスで配信が始まったイン

          派手さのないインド映画『夢追い人』が描く、特別にはなれない人の人生 初出:wezzy(株式会社サイゾー) 2021年8月21日

          カン・ダニエルの告白、女性差別…K-POPの光と闇の歴史を辿る『K-POP Evolution』 初出:wezzy(株式会社サイゾー) 2021年7月17日

           筆者がたびたび寄稿していたウェブメディア『wezzy』が、2024年3月31日にサイトの完全閉鎖を予定しているそうです。そのお知らせの中で、「ご寄稿いただいた記事の著作権は執筆者の皆様にございます。ご自身のブログやテキストサイトなどのほか、他社のメディアでも再利用可能です」とあるため、こうしてブログに記事を転載しました。元記事のURLを下記に記載しておきますので、気になる方は閉鎖前に覗いてみてください。  『K-POP Evolution』は、2021年3月にYouTub

          カン・ダニエルの告白、女性差別…K-POPの光と闇の歴史を辿る『K-POP Evolution』 初出:wezzy(株式会社サイゾー) 2021年7月17日

          聴力を突然失ったドラマーが気づいた「音」の世界 「聞こえる」ことの意味 映画『サウンド・オブ・メタル』 初出:wezzy(株式会社サイゾー) 2021年6月19日

           筆者がたびたび寄稿していたウェブメディア『wezzy』が、2024年3月31日にサイトの完全閉鎖を予定しているそうです。そのお知らせの中で、「ご寄稿いただいた記事の著作権は執筆者の皆様にございます。ご自身のブログやテキストサイトなどのほか、他社のメディアでも再利用可能です」とあるため、こうしてブログに記事を転載しました。元記事のURLを下記に記載しておきますので、気になる方は閉鎖前に覗いてみてください。  『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』は、2019年の

          聴力を突然失ったドラマーが気づいた「音」の世界 「聞こえる」ことの意味 映画『サウンド・オブ・メタル』 初出:wezzy(株式会社サイゾー) 2021年6月19日