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【1000の日々】879/1000

今日からカウントダウン870番台。8と7の違いはけっこう大きく感じる。静かな日。もちろん嵐の前の静けさ、というより台風の目に入っているだけのことなのだが。

展覧会のカタログづくりという高地フルマラソンも、残すところあと2週間ちょうどで終わる。はずなのだが、本当にそこをゴールにし続けるなら、明日からの2週間は相当な修羅場になるはずで、でもそのへんどうなるのかが今まだ全く見えず、ただ静か。お手伝いの身としては、こういうのはいちばんこわいやつです。

火事場の馬鹿力、というものはあって、それが奇跡を起こすことは確かにある。ただ、いまつくっているカタログに関して言えば、「奇跡起きるかも」週間は先週までだった。このあとはもう、どの作業にどれだけ、どうしてもかかる時間はどれくらいか、というのはくっきり見えている。どんなに馬鹿力があったとしても、1日が48時間になる、という類いの奇跡は起こせない。

じゃあどうするのかというと、特別なことはなくて、みな相変わらず自分のやることをやるだけだ。ただし、もはや何ができないのか、何をあきらめざるを得ないのか、ということから目を逸らさずにヒリヒリ自覚しながら、やれることをやる。

というとネガティブな印象を持たれるかもしれないが、これは絶望とか、その場しのぎの手抜きとかとは違う。自分にも他人にも嘘のない、誠実でポジティブな仕事の仕方だ。そして確実に次につながる。今の自分から目を逸さなければ、次はより良い仕事ができる。そもそも野望が大きいと、現実との落差は大きく感じるのが当たり前なのだし。

とか言いながらも、なんだかんだで最後の最後まで物事はわからないし、自分の狭い経験の範囲での「できる」「できない」の見立てが、気持ちよくひっくり返されたらそれがいちばんいい、とも思うけれど。

気づいたら日が長くなっていた。広い空のしたでおやつを食べてぼんやりする。

20240520

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