MIMU

わたしと、夫のなおさんと、猫のまるの日常。それから小さな創作。 絵本みたいな感覚でみて…

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わたしと、夫のなおさんと、猫のまるの日常。それから小さな創作。 絵本みたいな感覚でみていだければ。

最近の記事

『取り戻しつつある五感が教えてくれる』

窓を開けると雨のにおいがするとか、季節のにおいや気配がしてぞくぞくするとか。 あの感じをちゃんと覚えていた。わたしの五感は少しずつ息を吹き返している。 「母ちゃん、お外の風気持ちいいなあ」 ソファ横の窓を少し開けると、いつもまるはそこに来て、網戸越しに風や鳥や人の声に耳をそばだてる。 心地よさそうに目を細めたり、その場でごろんとくつろいだり。 たまに目先の電線にとまった鳥にクラッキングしたりもするけれど。 「気持ちいい?よかったねえ。わたしは今から顔面工事するからねぇ」 「

    • 中央美容専門学校の突然閉鎖の件は、美容院で働いていたものとしてはこう、もやもやがすごい。はれのひ事件もひどくショック受けたけどこれも辛い。転校支援すごくありがたい一方で、小牧に通っていた人が別のとこにってなると通学も大変やろな。怒りや悔しさがいつか夢の実現の糧の一つになれば……

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        抹茶ラテはいつもプロテインシェイカーで作っているズボラです

        • 創作『虹を見た日』

          「ねえニゼル、もうどこにも行かない?」 子供のような話し方に、少しだけ掠れたようなカナリの声。ニゼルは自身の肉球で彼女のふわふわのほっぺたを包んで、整った目元にシワを寄せて微笑んだ。 「うん。どこにも行かない」 それは誓いだった。 雨上がりの朝のシテ島。湿気が毛並みとヒゲをいじくるけれど、今はあんまり感覚もない。 こんな時間だからか他の誰もいないサント・シャペル。その隅っこの壁に身を寄せ合って見上げた青空には、儚く大きな虹がかかっていた。 昨日からずっとここにいる。

        『取り戻しつつある五感が教えてくれる』

        • 中央美容専門学校の突然閉鎖の件は、美容院で働いていたものとしてはこう、もやもやがすごい。はれのひ事件もひどくショック受けたけどこれも辛い。転校支援すごくありがたい一方で、小牧に通っていた人が別のとこにってなると通学も大変やろな。怒りや悔しさがいつか夢の実現の糧の一つになれば……

        • 抹茶ラテはいつもプロテインシェイカーで作っているズボラです

        • 創作『虹を見た日』

        マガジン

        • 創作『猫と魔女の花屋』
          4本

        記事

          創作『猫と魔女の花屋』④

          ジュネと昼間の花屋 いつも朝晩通る緩やかな坂道を、自転車をゆっくり引いて歩く。 今日はこの道は2回目で、朝出勤するときにちら、と脇道を見た。CLOSEの看板が立っていた。 そして今は昼過ぎ。街中と少し違う爽やかな風を受けながら、それでも午後の日差しはじわっと肌に触れる。登り坂の途中でうっすらこめかみに汗をかきはじめたところで、ふわっと一瞬強い風が吹いた。 「あっ」 かぶっていたリネンのバケットハットが浮いたかと思えば、後ろに飛んでいく。 ええ、どうしよう。自転車の後方に落ち

          創作『猫と魔女の花屋』④

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          撮りすぎた写真たち③

          撮りすぎた写真たち③

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          結婚記念に買ったサンダルは インスタポンプフューリーでした 色違いにしました この夏たくさん履きます で、靴好きの夫婦なので来年の記念日には ちょっとランクが高いVANSを買おうと 目標を立てました

          結婚記念に買ったサンダルは インスタポンプフューリーでした 色違いにしました この夏たくさん履きます で、靴好きの夫婦なので来年の記念日には ちょっとランクが高いVANSを買おうと 目標を立てました

          とある夫婦の平凡な1年

          小さなメッセージカードにひと言ふた言書くだけなのにぽろぽろ泣くわたしを、大袈裟と鼻で笑う人もいるんだろう。 結婚記念日の前日は、心療内科の予約があった。 朝は起きれるか不安だからいつも夕方。寒の戻りというのだろうか、天気は良かったけれど風が冷たかったので、身につけていた半袖を脱いで夫の長袖のフードパーカーを着直す。上からデニムのサロペットスカートを重ねて、まだ半端に伸ばしたままの髪は後ろ手に結った。 ひとりで電車を乗り継ぐのはやっぱりまだまだ怖くて、我慢せずに頓服薬にも甘え

          とある夫婦の平凡な1年

          自身の拙い言葉を綴った記事へ♡やコメントをくださる皆様、いつもありがとうございます コメントもとっても嬉しい反面、スパムや詐欺まがい、不要な勧誘などわたし個人が「不快だ」「モラル違反」と感じたものに対しては適合する理由で報告して放置します それ以外の温かいお言葉は本当に嬉しいです

          自身の拙い言葉を綴った記事へ♡やコメントをくださる皆様、いつもありがとうございます コメントもとっても嬉しい反面、スパムや詐欺まがい、不要な勧誘などわたし個人が「不快だ」「モラル違反」と感じたものに対しては適合する理由で報告して放置します それ以外の温かいお言葉は本当に嬉しいです

          創作『猫と魔女の花屋』③

          トキワナズナの耳飾り 花屋「Katarina」の看板横のランタンは、いつの間にか灯りを消していた。 コツコツと階段を降りる音がしたのは、ちょうどヒナがハーブティーとサブレを空にした頃だった。 「わあ、」 ヒナはそばに来た青年、パルムの手の中にある自分の帽子を見て感嘆をこぼす。敷物代わりにして怪我をした猫を乗せてくしゃっと歪んでいたリネンのバケットハットは、元のハリ感を戻していた、 どころか、まるでこれを買ったときのようにきれいになっていたからだ。 「この短時間でこんなにき

          創作『猫と魔女の花屋』③

          夕飯の下準備終わって、なおさんの「今から帰る」を待つ時間 今日お買い物ついでにふらっと寄った本屋さんの古本コーナーに読みたい本があったのでお持ち帰り 小説はめまいでなかなか読めない、今のわたしにはこういうのがすごくいいです まるはハンモックで寝ています

          夕飯の下準備終わって、なおさんの「今から帰る」を待つ時間 今日お買い物ついでにふらっと寄った本屋さんの古本コーナーに読みたい本があったのでお持ち帰り 小説はめまいでなかなか読めない、今のわたしにはこういうのがすごくいいです まるはハンモックで寝ています

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          母に連れ去られてドライブしました

          母に連れ去られてドライブしました

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          本日結婚記念日、午前で任務を終えて帰ってきてくれたなおさんと普通にお出かけ 普通にふたりが好きななか卯行って、普通に釣具屋さん来て これから普通にイオンに行きます たのしいです

          本日結婚記念日、午前で任務を終えて帰ってきてくれたなおさんと普通にお出かけ 普通にふたりが好きななか卯行って、普通に釣具屋さん来て これから普通にイオンに行きます たのしいです

          いっしょにご飯

          湿度をまとった風が、五分丈のスウェットには少し肌寒く思えた日暮れ。 歩けば暑かったんだろうなと思いながら、ゆっくり自転車を漕ぐ帰路。いつかなおさんと寄った小さな公園は元気な雑草と小さな花たちで賑わっていた。 自転車のかごにはいつものエコバッグ。家から同距離くらいにスーパーが3つ散らばっていて、そのうちのひとつで今日は買い物をした。 お肉がお得な特大パックで売っているのと、ここのプライベートブランドの焼きそば麺が美味しいことを引っ越してから知る。 今日の夕飯は、いかと豚肉と大

          いっしょにご飯

          生理と新月と低気圧とうつのフルボッコな1日でしたが、プレ結婚記念日にこれからご飯行きます、全然普通の街中にある飲食店だけど十分特別です。むくみ全開だけど今日だけは無理やり結婚指輪もつけます、記念日は後日ですがなおさんお仕事なのです。

          生理と新月と低気圧とうつのフルボッコな1日でしたが、プレ結婚記念日にこれからご飯行きます、全然普通の街中にある飲食店だけど十分特別です。むくみ全開だけど今日だけは無理やり結婚指輪もつけます、記念日は後日ですがなおさんお仕事なのです。

          創作『猫と魔女の花屋』②

          リラとパルム 「……魔女、ですか」 ヒナは商品の帽子のつばを整えながら、ぽかんとした顔で自身が働く帽子屋の店主を振り返る。 店主は、オブジェとしてカウンターに置かれていた千歳緑の花瓶に、朝買ってきたというきれいな花をさしているところだ。 ヒナがオレンジの目の猫と出逢う少し前の日のことだった。 店主は細い銀縁の丸眼鏡越しの目を細めて、「そうなの」と笑った。 「魔女って呼ばれてるひとがやってる花屋があってね、今朝のぞいたら開いていたから買ってきたの」 指先でそっと触れると、真

          創作『猫と魔女の花屋』②