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マインドフルネス・瞑想について

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マインドフルネスや様々な瞑想の実践法や理論の紹介
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今さら聞けないマインドフルネスの本当の話

マインドフルネスとは?マインドフルネス(Mindfulness)とはmind(こころ)という名詞にful(行き渡る)とness(状態)が合わさった言葉です。 仏教で悟りを開くために行われる瞑想法を英訳するとMindfulnessになると言われています。 マインドフルネスの定義には解釈があり、立場や団体によって微妙に異なります。 日本マインドフルネス学会の定義は次のようになっています。 ストレス解消ではないマインドフルネスは「ストレス解消」「リラックス」「現実逃避」「思

マインドフルネスはあなたの能力を高める

本気でマインドフルネスの瞑想や実践に取り組むと、仕事や勉強、コミュニケーションに必要な能力が圧倒的に上がります。 脳が物理的に発達することも確認されています。 集中力が上がる。 記憶力や思考力が上がる。 頭の回転が速くなる。 五感覚が鋭くなる。 コミュニケーション力が上がる。 他人に振り回されなくなる。 これは本当です。 本気でマインドフルネスに取り組めば自分でもビックリするくらい能力が上がります。わずか1年の取り組みでも、他の人と圧倒的な差をつけることが出来ます。

身体に優しくするとは?

マインドフルネスには、ボディスキャンという瞑想法があります。 この瞑想はその名の通り、自分の身体をスキャンしていくのです。感覚を通して。 身体をビジュアル化するのではありません。 瞑想中に自分の身体をビジュアル化することをボディスキャンと捉えている人がいるのですが、それは間違いです。 マインドフルネスの瞑想であるボディスキャンは、身体を通して「気づき」と「観る」を実践します。 イメージや思考など、余計なものは不随させずに実際の身体に注意を向けていくことが基本となりま

瞑想中は目を閉じる?目を開ける?

マインドフルネスの瞑想に取り組む時は 目は閉じるのか? 開けてもいいのか? 半眼がいいのか? 何でも良いのですが、目を閉じて行うのが一般的です。 仏陀が瞑想中にいつも半眼であったから、瞑想は半眼で行うものと言う人もいます。 如来像や菩薩像の目も半眼が多いですね。 半眼で行った方が集中力が上がると説明する人もいますが、後付けでしょう。半眼だろうが目を開けていようが瞑想中は集中しなければいけません。 私がマインドフルネスの瞑想を指導する時は、初心者や瞑想に慣れてい

なぜ心のトレーニングが必要なのか?

私たちの心は放置すると、自分の意思とは無関係にいろいろな思考や妄想が浮かぶようになっています。 心は暴れ馬と同じです。飼いならさないと自分勝手に展開していきます。 自動的に浮かぶのは「今ここ」ではなく「過去」や「未来」の思考や妄想で、たいていはネガティブなことです。 不安(未来)や後悔(過去)、失敗したことを思い出して嫌な気持ちになったり、イライラしたり、自分を責めたり・・・ 浮かぶだけならまだ良いのですが、ほとんどの場合、思考や妄想の連想ゲームが始まります。 そし

マインドフルネスと心の筋肉

マインドフルネスの瞑想は、心の筋肉を鍛える実践です。 心の筋肉は、心をコントロールする働きを担っています。 心がブレても平常心に戻す。 心を統合する。 「今ここ」に心を保つ。 気持ちを切り替える。 感情に流されない。 人に振り回されない。 他人に影響されない。 モチベーションを維持する。 自分を受け入れる など・・・ これらは心の筋肉の働きによってコントロールされます。 例えば、心の筋肉が弱いと「今ここ」に心を保つことが出来ないため、「今ここ」と関係のない過去や未来に

深い瞑想に入らなくていい!!

深い瞑想に入っている状態はマインドフルネスではありません。 マインドフルネスは、囚われずに今この瞬間にありのままに気づいている状態です。 深い瞑想に入っている状態は、マインドフルネスの逆です。意識が飛んだ状態に近く、専門的に言えば深い変性意識状態です。 マインドフルネスは覚醒です。深い瞑想は夢の中。 多くの人は日常でも夢の中に居るので、マインドフルネスの瞑想に取り組んで覚醒する必要があります。 誤解している人が多いのですが、マインドフルネスの瞑想はリラクゼーションで

ボディスキャンはリラクゼーションではない

ボディスキャンはマインドフルネスを代表する瞑想です。 マインドフルネスの書籍には必ずと言っていいほど紹介されており、マインドフルネス関連のセミナーや講座でも取り組むことが多い人気の瞑想です。 取り組み方もネットやYouTubeで検索すればたくさんヒットするでしょう。 しかし残念なことに私が確認した限りでは、9割以上が間違った取り組み方を紹介しています。 間違いの多くがボディスキャンを「リラクゼーション」と捉えていること。 そして「やさしく注意を向ける」とか「おおらか

瞑想は公的機関も推奨している

瞑想により、ストレスや不安、抑うつ、不眠、痛みが緩和し、がんなどの慢性疾患の症状が軽減するなど、多大な健康効果がもたらされることが分かっています。 瞑想は脳の活動に良好な効果を及ぼします。例えば、瞑想によって精神の明瞭さに関連する脳の部位が活性化する可能性があります。 瞑想は多くの場合、体のリラクゼーションや心の穏やかさ、さらには慈愛や情緒の安定といった好ましい感情の状態をもたらします。 瞑想は心臓や血管の健康にも多くの有益な効果をもたらすと考えられています。 米国心

マインドフルネスの問題点

マインドフルネスは大きく分けると2つあります。 アメリカ式マインドフルネスと仏教的マインドフルネスです。これは私が勝手に名前をつけているだけです。 アメリカ式マインドフルネスはセラピーやストレス解消などが目的とされています。 代表的なものがマサチューセッツ大学でカバットジン博士がプログラムしたMBSR(マインドフルネスストレス低減法)です。 MBSRは慢性的な痛みやストレスを抱える人に向けて開発されました。 取り除くことが難しい痛みに対し、うまく付き合っていくことを

文部科学省も瞑想を推奨

文部科学省のHPより抜粋 <瞑想法>  人間の意識は、あれもこれも考えているように思えても、ある一瞬はある一つのことにしか意識を向けることができない。 この意識の性質を利用し、ある一つのことに意識を集中させ、日常のストレッサーから開放された意識状態に導く方法である。 日常の煩わしい出来事から切り離された精神状態になれるならば、リラックスできることになる。意識を集中させる対象は、いろいろなものが使用されるが、身体感覚に意識を集中させることもできる。 呼吸に意識を集中させ

マインドフルネスの瞑想で大切なこと

マインドフルネスのレッスンを受けると必ず「瞑想中は呼吸に注意を向けましょう」と言われます。 「呼吸に意識を向ける」「呼吸に集中する」と言われることもありますが、意味は同じと捉えてもらって大丈夫です。 ここでとても大切なことがあります。それは自分の呼吸に注意を向けるのは思い込みであってはいけないということ!! なぜわざわざこんなことを言うのか? 瞑想中、呼吸に注意を向けることが出来ていないのに、注意を向けていると思い込んでいる人をかなりの割合で見かけるからです。 呼吸

マインドフルネスについて知っておくべき8つのこと(最新版)

厚生労働省のHPより抜粋。 マインドフルネスの瞑想や実践は、下手に行うと日常の中での平常心を失ったり、うつや不安が増大することがあります。 初心者や精神疾患を抱えている人、精神的に弱い人は、必ず指導者の元で取り組んでください。

マインドフルネス=自分を観る

日常の中での反芻思考(はんすうしこう)が強いほど、精神的にしんどくなり、抑うつが酷くなることがわかっています。 反芻思考は出来るのであれば辞めた方が良いでしょう。 どうやって反芻思考を辞めるのか?または弱くするのか? それはいつもお伝えしているように「心の動きに気づき観察する」ことです。 理屈は簡単ですが実践はかなり難しい。そのため、多くの人は、自分の心を観るのではなく安易な現実逃避を選択します。 現実逃避をしている間は反芻思考がストップしているように感じるのですが