森野 しゑに

海外生活での癒しは日本のドラマ・映画を観ること。音楽も幅広く聴きます。ヨーロッパのとあ…

森野 しゑに

海外生活での癒しは日本のドラマ・映画を観ること。音楽も幅広く聴きます。ヨーロッパのとある国在住。俳優・三浦春馬くんが永遠に好きです。※春馬くんの似顔絵と花のイラストについては愛でるための個人保存はOK。無断転載はご遠慮ください。

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今まで春馬くんへ手向けるために描いてきた花の絵。かなりの数になったので、一部を「みんなのフォトギャラリー」でシェアできるようにしました。
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2012年に放映された、東野圭吾ミステリーシリーズ第8話「小さな故意の物語」を、久しぶりにまた視聴した。 この時、春馬くん22歳。まだ瑞々しい少年の面影があり、学生服も…

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春がきらいな、あなたへ

あなたが産声をあげた日の空は 淡く桜色に染まっていたのだろうか それとも満開の桜はすでに 風に吹かれて舞いあがり 散り始めていたのだろうか 愛されるより、愛した…

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気持ちが沈む朝。昨日小学校で銃撃事件が起きた。朝大使館からの一斉メールで知る。容疑者も被害者も12歳ということに国中が衝撃を受けている。一人は即死、二人重体。息子とほとんど歳も変わらない。いつも通り学校へ送り出した子供がそのまま帰って来なかったとしたら…。動機はまだ発表されず。

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映画「土を喰らう十二ヵ月」、水上勉「土を喰う日々 わが精進十二ヶ月」~滋味深く生きること

映画『土を喰らう十二ヵ月』を観た。 作家のツトム(沢田研二さん)は、愛犬の "さんしょ" と信州の山奥にある山荘で暮らしている。 ツトムは季節ごとの山の恵みを享受し…

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霧雨にしっとりと濡れながら 白く煙る景色の中に佇んでいると 夢の中に迷いこんでしまったような ぼんやりとした心持ちになってくる 港の方では何度も霧笛が鳴っている…

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日本では春になると姿を見せるタンポポは、こちらの国では春と夏の境目あたりに咲きはじめ、そこから夏の終わり頃まで長く、道端など何処にでも咲いているのが見られる。 …

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鎮魂


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三浦春馬 映画「アイネクライネナハトムジーク」~小さな夜、ささやかな幸せ

三浦春馬 映画「アイネクライネナハトムジーク」~小さな夜、ささやかな幸せ

『アイネクライネナハトムジーク』は、春馬くんが旅立ってから何度も観た。
ずっと感想を書こうとしていたけれど、もう春馬くんの新しい作品はないのだと思うと、残された一つ一つの作品を惜しみながら噛みしめるように、その感想を丁寧に書いてゆきたいという気持ちが強くなった。

◇ ◇ ◇

この作品の主役は春馬くんだけれど群像劇なので、一人だけ突出するでもなく、これまで春馬くんが演じた中でも一、二を争うくらい

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ふたたびの春と夏の間に

ふたたびの春と夏の間に

やっと北国にも遅い春がやって来たと思ったら

いつも春から夏は、ほとんど同時なのだ

昨年の記事では和名がわからなかったコーカサス原産の小さなヒヤシンスのような花は、日本ではプシュキニア(プスキニア)・リバノチカという名前だということがわかった。
これはiPhoneの写真アプリにある "画像を調べる" 機能を使って判明した。
花が割とはっきり写っていないと、ただ植物と表示される場合もあるけれど、こ

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ひなげしをあなたに

ひなげしをあなたに

薄く繊細な紙で形作られたような
ひなげしの花びらを見ていたら
昔、一面にひなげしが咲く丘へ
行ったことを思い出した

赤紅、朱色、黄色、白、色とりどりの
ひなげしたちが光に透け
海風に吹かれながら
少し頼りなげに揺れていた

ひなげしを摘んでもいいよと言われて
夢中で、たくさん摘んだのに
そのあと花束をどうしたのか、記憶にない

あれは、夢だったのかーー
いや、私は確かにその花を手にしたはずだ

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90年代邦楽ベスト11 〜マイ・セレクション

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自分が青春時代を過ごした90年代、聴いていたのは洋楽の方が圧倒的に多かったけれど、邦楽もまあまあ聴いてました。
音楽レビューが秀逸で毎回楽しみなフォロワーの、いっきさんに刺激されて

自分でもベスト10くらいなら選べるかなと思い、記事にしたら11曲になっちゃいました。
今回のセレクト基準は、当時私がよく聴いていた曲で、90年代の日本の音楽シーンで新しい流れを作ったり、勢いのあった方々を選びました。

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ドラマ「季節のない街」〜どこへも行けない、どこにも行かない

ドラマ「季節のない街」〜どこへも行けない、どこにも行かない

ずっと観たいと思っていた、宮藤官九郎 脚本・監督「季節のない街」が、やっとテレ東でも始まり、毎週楽しみに観ている。

このドラマはクドカンが長年温めていた企画であり、原作は彼が演劇を始めるきっかけになったと言う山本周五郎の同名小説。
すでに黒澤明監督が「どですかでん」で映画化しているが、今作では、12年前に起きた”ナニ”の災害によって被災し、仮設住宅に暮らす人々に設定が置き換えられている。

主人

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手前味噌への道

手前味噌への道

私はほぼ毎年、味噌を仕込んでいる。

こう聞くと、いかにも私がマメな人間で、やっぱり味噌は手作りの方がだんぜん美味しいものね、と思った方もいるだろう。
ところが私の味噌は…家族の誰からも喜んでもらえない…

なぜか?

これまでの味噌は、毎回蓋を開けた瞬間から

なんじゃこりゃぁあっ!!!by 松田優作(太陽にほえろ ジーパン刑事殉職シーン風に)

思わず自分でも叫んでしまうような、不穏な代物が出

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ちょっと怖い絵本と歌の世界

ちょっと怖い絵本と歌の世界

今日はまた絵本について書いてみようと思う。
少し趣向を変えて、ちょっと怖い感じがするけれど惹かれる絵本を、自分の本棚から選んでみた。

まず最初の1冊は
『なおみ』谷川俊太郎 作:沢渡 朔 写真
こちらは写真絵本なのだけど、表紙のモノクロ写真からしてちょっと怖い。なんだか心霊写真っぽくて、妙に心掴まれる(笑)
全体的に仄暗くぼんやりとした夢の中にいるかのようなトーンで、とても子供向けとは思えない。

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今まで春馬くんへ手向けるために描いてきた花の絵。かなりの数になったので、一部を「みんなのフォトギャラリー」でシェアできるようにしました。
さっそく花菖蒲の絵を5名の方が使ってくれました。
季節の花をタイトル画像にどうぞ💐
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三浦春馬 ドラマ「小さな故意の物語」〜若き恋の残酷さ

三浦春馬 ドラマ「小さな故意の物語」〜若き恋の残酷さ

2012年に放映された、東野圭吾ミステリーシリーズ第8話「小さな故意の物語」を、久しぶりにまた視聴した。
この時、春馬くん22歳。まだ瑞々しい少年の面影があり、学生服も似合っている。

もう、何回目かも数えなくなった春馬くんの月命日。
数え続けても、永遠に終わりはないのだから…
今日は似顔絵ではなく、久しぶりに春馬くん出演のドラマの感想を綴りたいと思う。



良(春馬くん)、洋子(波瑠さん)、

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ドラマ「最高の離婚」~それぞれの夫婦のかたち

ドラマ「最高の離婚」~それぞれの夫婦のかたち

春の連ドラ開始の狭間に、先日10年ぶりくらいにドラマ『最高の離婚』を観た。
当時も、坂元裕二さん脚本の醍醐味であるセリフの秀逸さや、夫婦の悲喜こもごもをユーモラスに描いていて、その面白さに惹きこまれたけれど、結婚してまだ数年で子育てに追われていたこともあり、夫婦とは…なんてそんなに深く考えてはいなかった。
しかし今改めて観ると、夫婦ってなんだろうな…としみじみと思うところがあった。

真面目だけど

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春がきらいな、あなたへ

春がきらいな、あなたへ

あなたが産声をあげた日の空は

淡く桜色に染まっていたのだろうか

それとも満開の桜はすでに

風に吹かれて舞いあがり

散り始めていたのだろうか

愛されるより、愛したいと 

誰かの光になりたいと

あなたは願ったのではなかったか

春はきらい、と

言っていたあなたへ

時を超え、私たちが

あなたの生まれた春を

愛おしみ

好きになるから

春馬くん

34歳の誕生日おめでとう

気持ちが沈む朝。昨日小学校で銃撃事件が起きた。朝大使館からの一斉メールで知る。容疑者も被害者も12歳ということに国中が衝撃を受けている。一人は即死、二人重体。息子とほとんど歳も変わらない。いつも通り学校へ送り出した子供がそのまま帰って来なかったとしたら…。動機はまだ発表されず。

映画「土を喰らう十二ヵ月」、水上勉「土を喰う日々 わが精進十二ヶ月」~滋味深く生きること

映画「土を喰らう十二ヵ月」、水上勉「土を喰う日々 わが精進十二ヶ月」~滋味深く生きること

映画『土を喰らう十二ヵ月』を観た。

作家のツトム(沢田研二さん)は、愛犬の "さんしょ" と信州の山奥にある山荘で暮らしている。
ツトムは季節ごとの山の恵みを享受し、小さな畑を耕し、子供の頃口減らしに出された京都の禅寺でおぼえた精進料理を自ら作り、喰う。

映画の中では四季折々の山の風景が映し出され、季節の移り変わりを表す二十四節気を示す構成は、まだ雪深い立春から始まり、啓蟄、清明、立夏、芒種、

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霧の朝に

霧の朝に

霧雨にしっとりと濡れながら

白く煙る景色の中に佇んでいると

夢の中に迷いこんでしまったような

ぼんやりとした心持ちになってくる

港の方では何度も霧笛が鳴っている

その音に誘われるかのように

靄に包まれ歩いてゆくと

このままどこか知らない世界へ

吸い込まれてしまうような気がする

こんな霧の朝に

自分と同じ姿をしたもう一人の自分

ドッペルゲンガーに

会ってしまうのかもしれない

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タンポポをあなたに

タンポポをあなたに

日本では春になると姿を見せるタンポポは、こちらの国では春と夏の境目あたりに咲きはじめ、そこから夏の終わり頃まで長く、道端など何処にでも咲いているのが見られる。
野原で黄色のタンポポが辺り一面に咲いているのを見ると、初夏の光が感じられ、夏至祭で被る花冠にもタンポポは編まれている。

ヨーロッパでは古くから恋占いにも使われていた花だという。
花言葉の一つである "神託" とは、神のお告げを表す。
タン

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東日本大震災から13年

故郷を想い、手を合わせる

鎮魂