入江悠

映画監督、脚本家。 【映画】あんのこと/ネメシス/聖地X /シュシュシュの娘(こ)/…

入江悠

映画監督、脚本家。 【映画】あんのこと/ネメシス/聖地X /シュシュシュの娘(こ)/AI崩壊/ギャングース/22年目の告白/ビジランテ/太陽/日々ロック/ジョーカー・ゲーム/ロックンロールは鳴り止まないっ/SRサイタマノラッパー

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入江悠が日々のなかで感じたことを発信したり、制作物を発表します。 「映画監督って普段なにしているの」「なに考えてるの」、という謎にお答えしつつ、作品に取り組んだら本気を出す瞬間を目撃いただけます。 読んだ本、観た映画、聴いた音楽、旅した所などもご紹介していきます。

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映画『室町無頼』〜発表〜

こんにちは、入江悠です。 新作映画が発表になりました。 昨年ずっと京都で撮っていた東映時代劇。 監督生命を賭けて望んだといっても過言ではない映画。 いまは編集仕上げ中ですが、完成に先んじて発表になりました。 題名は、『室町無頼』。 昨年直木賞を受賞された垣根涼介さんによる歴史小説です。

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    • 【映画評】新作『猿の惑星 キングダム』公開記念!『猿の惑星』シリーズとは何なのか?

      はじめにわたしは『猿の惑星』シリーズの大ファンです。 今回リブート版の最新作が公開になったので、ワクワクしながら観てきました。 まずは1960年代から続く『猿の惑星』シリーズについてまとめておきましょう。 SFとしても、キャラクターものとしても、文明批評としても、第一級の傑作揃いといえます。 未見の方はこれから1本ずつ観ていっても楽しめると思います。 1、『猿の惑星』の歴史エポックメイキングだったのは、(わたしが生まれる前ですが)1968年の『猿の惑星』でしょう。 ここから

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      • 映画『あんのこと』公開日記【02】ー完成披露試写会のこと

        こんにちは、入江悠です。 先週、『あんのこと』の完成披露試写会が行われました。 はじめて観客の皆さんに観ていただく試写です。 その日は製作中の映画『室町無頼』の大泉洋さんのアフレコがあったのですが、夕方くらいで切り上げて緊張しながら都内某所へ向かいました。 この日、舞台挨拶に登壇するのは、俳優3名とわたし。 主演の河合優実さん。 佐藤二朗さん。 稲垣吾郎さん。 ひさしぶりの再会です。 河合さん、佐藤二朗さん(以下、二朗さん)とは初号試写という内覧試写でお会いしましたが、稲

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        • 【映画評】『オーメン:ザ・ファースト』がいいぞ!

          わたし、『オーメン』が大好きです。 ラーメンが好きです、みたいですね、文字ヅラだけだと。 言わずと知れた『オーメン』は1976年公開のホラー映画で、「ダミアン」と呼ばれる男の子のまわりで不可解な事件が起きていくストーリー。 666、という忌まわしい数字をこの映画で覚えた人も多いんじゃないでしょうか。 監督は名匠リチャード・ドナー。 その前日譚にあたる映画がこのたび公開されました、やったぜ。

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          はじめにわたしは『猿の惑星』シリーズの大ファンです。 今回リブート版の最新作が公開になったので、ワクワクしながら観てきました。 まずは1960年代から続く『猿の惑星』シリーズについてまとめておきましょう。 SFとしても、キャラクターものとしても、文明批評としても、第一級の傑作揃いといえます。 未見の方はこれから1本ずつ観ていっても楽しめると思います。 1、『猿の惑星』の歴史エポックメイキングだったのは、(わたしが生まれる前ですが)1968年の『猿の惑星』でしょう。 ここから

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          映画『あんのこと』公開日記【02】ー完成披露試写会のこと

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          こんにちは、入江悠です。 先週、『あんのこと』の完成披露試写会が行われました。 はじめて観客の皆さんに観ていただく試写です。 その日は製作中の映画『室町無頼』の大泉洋さんのアフレコがあったのですが、夕方くらいで切り上げて緊張しながら都内某所へ向かいました。 この日、舞台挨拶に登壇するのは、俳優3名とわたし。 主演の河合優実さん。 佐藤二朗さん。 稲垣吾郎さん。 ひさしぶりの再会です。 河合さん、佐藤二朗さん(以下、二朗さん)とは初号試写という内覧試写でお会いしましたが、稲

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          映画『あんのこと』公開日記【01】ー宣伝がはじまりました

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          こんにちは、入江悠です。 わたしが監督・脚本を務めた新作映画『あんのこと』の宣伝活動がはじまりました。 劇場公開の6月7日まで、あと一ヶ月半すこしです。 先週、主演の河合優実さんともひさしぶりに会い、一緒にメディアの取材を受けました。 扱っている題材のため、本作はわたしがこれまでに作ってきた映画の中でももっとも宣伝や取材が難しい映画です。 しんと静まり返った湖の薄氷を渡るように、あるいは手のひらに包んだ雪片を壊さないように、そういうふうに届けてくれ、と映画自体が訴えてくるか

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          映画『あんのこと』公開日記【01】ー宣伝がはじまりました

          【映画評】クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』をどう観たか

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

          クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』が公開になりました。 まずはじめに、本作が日本で公開されてほんと良かった、というのが率直な感想です。 変なとこに気をつかったり、忖度したりして、公開されないのがいちばん悲しく、地球上で日本だけスキップというような最悪な可能性を回避できただけでわたしは満足です。 配給のビターズ・エンドさんありがとう、です。 先に個人的なオススメです。 この映画の公開にあわせて、わたしは一冊の本を読んでオッペンハイマーについて予習していました。

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          【映画評】クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』をどう観たか

          シネ・ヌーヴォ連動トークイベント「映画と本で呑む」開催のお知らせ

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

          こんにちは入江悠です。 4月あたま、大阪の本屋「MOMO BOOKS」さんでトークイベントをすることになりました。 日本を代表するミニシアター・シネ・ヌーヴォさんからほど近い本屋さんです。 テーマは、「映画と本で呑む」。 古今東西のおもしろい映画本をご紹介しつつ、映画と本のあれこれを語らいながら、呑む、という愉快な一夜です。 わたしは、昨年、東映京都撮影所で撮影した時代劇『室町無頼』や、もうすぐ6月7日に公開になる新作『あんのこと』の話なども交えて、のんびり呑めたらいい

          シネ・ヌーヴォ連動トークイベント「映画と本で呑む」開催のお知らせ

        記事

          2024年4月の読書日記

          2024年4月こんにちは、入江悠です。 新作映画『あんのこと』の劇場公開が近づいてきました。 2024年4月に読んだ読書日記です。 1、「海の稜線」(黒川博行 著) 何度目かの黒川博行さんブームが来て、今月は2冊の小説を読みました。 漁船について、登録と売買のことなど、知らなかったことがたくさん知れるのも黒川ミステリーの醍醐味ですね。この世界にもっとひたりたい。 2、「破門」(黒川博行 著) 黒川博行さんの小説の主人公は、グチっぽくて小市民なのに実は図太い、というのが

          2024年4月の読書日記

          映画『あんのこと』公開日記【01】ー宣伝がはじまりました

          こんにちは、入江悠です。 わたしが監督・脚本を務めた新作映画『あんのこと』の宣伝活動がはじまりました。 劇場公開の6月7日まで、あと一ヶ月半すこしです。 先週、主演の河合優実さんともひさしぶりに会い、一緒にメディアの取材を受けました。 扱っている題材のため、本作はわたしがこれまでに作ってきた映画の中でももっとも宣伝や取材が難しい映画です。 しんと静まり返った湖の薄氷を渡るように、あるいは手のひらに包んだ雪片を壊さないように、そういうふうに届けてくれ、と映画自体が訴えてくるか

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          2024年3月の読書日記

          2024年3月こんにちは、入江悠です。 今月は映画『室町無頼』のアフレコ作業が始まりました。 2024年3月に読んだ読書日記です。 1、「イエスの方舟 同乗漂流」(サンデー毎日編集部 編) わたしが生まれた年に起きていたことで、名称は知っていたけれど事態の推移について詳しく知らなかった。知らないで何かを断じることの怖さよ。ビートたけしさんが千石イエスを演じたドラマも観てみたい。 2、「くるまの娘」(宇佐見りん 著) 「かか」「推し、燃ゆ」と読んできて、本著でも著者が描

          2024年3月の読書日記

          【映画評】クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』をどう観たか

          クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』が公開になりました。 まずはじめに、本作が日本で公開されてほんと良かった、というのが率直な感想です。 変なとこに気をつかったり、忖度したりして、公開されないのがいちばん悲しく、地球上で日本だけスキップというような最悪な可能性を回避できただけでわたしは満足です。 配給のビターズ・エンドさんありがとう、です。 先に個人的なオススメです。 この映画の公開にあわせて、わたしは一冊の本を読んでオッペンハイマーについて予習していました。

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          【映画評】31年ぶりの長編映画、ビクトル・エリセ監督『瞳をとじて』

          これはもう2024年、最大級のニュースでしょう。 ビクトル・エリセ監督の新作が公開される。 なんと長編としては31年ぶりとのこと。 スペイン出身のエリセ監督は1940年生まれで今年84才。 今回の『瞳をとじて』が長編4本目(ドキュメンタリーを除くと3本目)。 本当に寡作な作家であり、同時に多くの映画ファンが新作を観たいと願っている監督でもあります。 わたしも『ミツバチのささやき』『エル・スール』など大好きで、何度も観返しています。 映画館で観るのがもちろんベストですが、思い

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          ラッセル・クロウ論ー自分の<存在>を信じる演技

          ・はじめに 今回のテーマはこちらです。 <俳優ラッセル・クロウについて真剣に考えてみよう> 俳優の世界は栄枯盛衰。 おごれるもの、だけじゃなく、おごっていなくとも、消えていく可能性がある非情の世界。 主演俳優ともなれば、さらにシビアです。 次から次に素敵な俳優は出てくるし、若手も出てくる。 そんななか、特にイケメンじゃなくてもずっと生き残り、最前線で戦っている主演級の俳優がいます。 わたしがずっと気になっているのは、ラッセル・クロウ。 顔が濃く、ふてくされたような、怒っ

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          ラッセル・クロウ論ー自分の<存在>を信じる演技

          2024年2月の読書日記

          2024年2月こんにちは、入江悠です。 今月は映画『室町無頼』の発表がありました。 2024年2月に読んだ読書日記です。 1、「戦争責任」(家永三郎 著) 歴史的な名著です。 先月読んだ「文学が裁く戦争」(金ヨンロン 著)でこの問題をより詳しく知りたくなり、読みました。戦争責任については現代のものも含めてもっと勉強が必要です。 2、「たたかう映画ードキュメンタリストの昭和史」(亀井文夫 著) 戦前・戦中・戦後を通して活躍した日本のドキュメンタリー監督・亀井文夫。日本の

          2024年2月の読書日記

          【映画評】三宅唱監督『夜明けのすべて』/世界はこんなに優しく、僕らは夜空を見つめて生きていける

          昨年の夏前、東京の撮影所で『室町無頼』の準備をしていると、ばったり三宅唱監督に会いました。 「今日は何の作業ですか?」と聞くと、三宅さんは「新作のダビングです」と答えました。 『ケイコ 目を澄ませて』という傑作に続き、どんな映画が放たれるのか楽しみに思った記憶があります。 その映画こそ、今公開中の『夜明けのすべて』でしょう。 大泉学園のT-JOYで観てきました。

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          エミール・クストリッツァ監督『アンダーグラウンド』、20世紀最後の大傑作

          わたしの地元のミニシアター、深谷シネマでリバイバル上映がやっていたので観に行ってきました。 不朽の名作、エミール・クストリッツァ監督『アンダーグラウンド』です。 1995年製作の本作、第48回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しています。 日本にもファンが多く、もはや説明不要の傑作といえるでしょう。 わたしは大学生時代にVHSで観て、いたく感動した記憶があります。 それ以来ずっと観ていなくて、今回はじめてスクリーンでの鑑賞。 約25年ぶりの『アンダーグラウンド』です。 上映

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          2024年1月の読書日記

          2024年1月こんにちは、入江悠です。 2024年1月の読書日記とオススメ書籍です。 1、「反骨 鈴木東民の生涯」(鎌田慧 著) 超一級の伝記、ノンフィクションだと思った。 歴史の影へ埋もれつつある、鈴木東民という傑出した人物を掘る。 新聞記者であり、運動家であり、政治家であり、郷土を愛した人であり、そしてフューチャリストである鈴木東民。その生涯が徹底した「下からの目線」で描かれていく。絶版なのがもったいない圧巻。 2、「終わりと始まり」(ヴィスワヴァ・シンボルスカ 著

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          傑作! 世界史に残らない西部開拓史『ファースト・カウ』(ケリー・ライカート監督)

          昨年くらいから、「ケリー・ライカート監督」の高い評判をよく耳にするようになりました。 「アメリカのインディペンデント映画監督」 「現代アメリカ映画の最重要作家」 そんな冠がつき、紹介されることが多い気がします。 どんな作家なんだろう、観てみたい。 そう思っていたら、監督作『ファースト・カウ』の上映が始まりました。 2020年製作の映画なので、少し時間が経っての日本公開のようです。 東京の新宿武蔵野館では1日4回上映なので、劇場も公開に力を入れているのが伝わってきます。

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