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教え子が全員第一志望に合格した塾講師が語る高校受験

自分が大学生として何に打ち込んだかと聞かれるとまずは「塾講師のアルバイト」と答える。

自分の所属する塾は某大手個別指導塾の、家に近い教室である。

こう聞くと進学塾でもないくせに受験を語るなと思われてしまいそうだが、うちの塾は一味違う。

全国で1000を超える教室数がある中で、TOP5に入るほどの生徒数・進学実績、時には売上が全FC店舗の中で1位を獲得するほどの大規模教室なのだ。

そのため、行う授業数や関わる生徒は他教室とは桁違いのものを経験してきた。

そのような環境で3年間塾講師を続け、担当生徒21人が全員第一志望に合格した。

そんな自分が受験直前シーズン考えること・伝えたいことを書いていく。

入試に受かろうが落ちようが人生大した差はない

受験勉強を毎日必死に取り組んでいる受験生や支えるご両親からしたらとてもデリカシーがない小見出しに見えるだろう。

しかしこれは受験生のほとんどがなかなか知ることのない事実であると思う。

確かに、入る高校の偏差値や立地、都立か私立かなどで高校の特徴・取り巻く環境が全く異なるため、心から行きたいと思う高校を志望するべきだ。

しかしどの高校に行くかで人生が変わることはあっても、悪くなることはない。

高校はどこに入学するかはとても重要だが、それ以上に入学してから何をやりたいか・何に一生懸命になれるかが何倍も重要であるからだ。

自分は高校受験生のとき、悩ましい2択に迫られていた。

①部活の成績をみてお話を頂いていた私立校(偏
  差値50)に特待生として入学
②自分が惹かれていた都立進学校(偏差値68)に受
 かる確率は低いが一般入試をうける(①の特待生  
 は取消)

という2択だ。皆さんが同じ立場ならどちらを選択するだろうか。

自分は②に挑戦し高校では勉強を頑張りたかったが、結局自分は①を選んだ。

両親や周りの説得とその高校が合格射程外であったためだ。苦渋の決断だった。

不本意な高校入学であったが、自分の高校3年間は部活に全てを捧げながら学校行事や勉強も充実しており、最高に素晴らしい青春を送ることが出来た。

今振り返ると、あの時にあの選択していて本当に良かったと心から思える。

とは言うものの②を選んだ世界線も気になるが。

どの高校に行くかで人生の善し悪しは決まらないし、人生の正解が見つかる訳でもない。

受験とは人生をかけた挑戦であるが、たかがそれだけである。

どんな結果になろうと、正解の道を探すのではなく、歩いた道を自分なりの正解にすることが重要である。


高校入試は、来たる大学入試の練習である

自分は高校3年間を不本意な入学となりながらも、とても満足に終えることができた。

しかし、特待生制度で楽に高校入学した弊害が高校3年生の時に降り掛かってきた。

それが大学入試である。

高校でも部活で全国的な成績を残したおかげで某有名難関私大からスポーツ推薦の話を頂いたものの競技を続けるつもりがなく、ふたつ返事で断ってしまった。

そして難関大学理工学部の一般入試を決意し、生まれて初めて受験生として1年を送ることになった。

しかし、高校入試の経験がなかったため、一切やり方が分からず、模索しながら受験勉強するしかなかった。

結果、晴れて第一志望の大学に合格出来たものの、体育会メンタルがなければ間違いなく挫折してたであろう地獄の受験期間となった。

この経験から自分の担当する受験生には毎年

  • 高校よりも大学名が社会では評価されること

  • 大学入試は高校入試の比にならないほど過酷なものであること

  • 今高校入試を本気で取り組むことは、大学入試を将来迎える自分の自信に繋がること

ということを必ず伝えている。

大学入試は高校入試とは異なり、人生を決定づける大きな要因となってしまう。

その戦いを優位に進めるために、今出来ることを全力で取り組もう。

今の努力が将来の財産になる

これはよく聞く話かもしれないが、模試で思うように結果が出なかったり、志望校を変えようか悩んだりする生徒にはモチベーションの維持を兼ねてよく話している。

特に受験を目前に控える時期になると、模試での結果や過去問と合格最低点との差などの、目に見える結果をより追求するようになる。

もちろん合格を目指す以上それは必要であるが、それらの結果は大半が良くないことの方が多く、結果第一ではモチベーションが続かない。

そのため、結果を求める前に、過去の自分と比較して何ができるようになったのか・どんな所が成長したのかを自分で認めてあげるようにする。

それが分かったらモチベーションに関わらず、今日できる最大限の努力を行うようにする。

このマインドが整うと、受験直前になっても落ち着いてやるべきことに一点集中することが出来る。

結果で評価されるのは社会に出てから。
学生の時には自分の全力を出して努力する経験を積む事を優先すべきである。

その経験があって初めて結果の追求したり挫けない心の強さ、本番での冷静なマインドを得たりすることが出来る。

それこそ高校入試で得られる財産だといえるだろう。

合格はいずれ出る結果なだけ。
今やるべきは昨日よりも成長することだけである。



今の時期は受験生もそのご両親も毎日が不安で気が気ではないだろう。

しかし入試の日は必ず訪れるし、その結果は合格か不合格かの2つしかない。

大切なのは、今自分の全てを捧げて努力すること。

そうすれば望んだ結果は自ずと近づいてくるし、
残念な結果だったとしても全てを賭けて努力したという事実は間違いなく将来の自分に役に立つ。

全ての受験生が晴れた顔で受験を終えられることを1人の塾講師として心から願っている。

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