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元気な妊婦に席を譲るか迷ってしまう人が、迷わず譲れるようになるように。

先日、どうしても電車で移動する必要があって、18時くらいの山手線に乗ったんです。案の定座れなかったんですけど、その時に感じた経験を元に、今回は「席を譲るのに慣れてないけど譲りたい気持ちがある人が、譲れるようになる」を目標にこのnoteを書きます。ぜひ読んでください。

元気そうな妊婦に席を譲ってほしい理由

妊婦が電車に乗るのには変なプレッシャーがある。ガラガラで全員座れるならいいのだが、微妙に混んでる時間の電車はなるべくなら乗りたくない。
理由としては、
「私みたいな妊婦が立ってたら、座っている人にプレッシャーをかけないだろうか?」と不安なのである。
例えば優先席に空きが無く、座っている人の前に立つのは「譲ってください、いや、譲れ」と言っているようで引け目がある。かといって優先席以外で座席の前に立つのも、同じプレッシャーを座っている人に与えてしまうのでは?と考える。そうすると居場所がないのだ。全く座ることなど考えてませんよ、という顔で窓際に立ったり、マタニティマークをわざわざ隠したり、おなかが目立ちにくい服を着たり、傍から見れば本当にどうでもいい努力をしてしまう。
この状況から抜け出すのはただひとつ、自分が座る事なのだ。逆説みたいになってしまうが、つまり立っていると、いつ席を譲られてしまうのか?譲らなければと皆にプレッシャーをかけてしまっていないか?と気が気でないのだ。

立っている妊婦以外もプレッシャーを感じている

そして、立っている妊婦にいち早く気付く人、それも妊婦である。座っている妊婦は席を譲れない。しかし立っている妊婦が気になるのだ。でも私が席を譲るのは変だし・・と悶々とする。他に、骨折している人や、傍からは分かりにくい疾患を持っている人など、そういう人の方が気付きやすい。「席を譲りたいけど、ごめん」という気持ちでいる。
そういう人も、元気なあなたが席を譲る事によってホッとして自分の席でくつろげる。

妊婦は弱者側に立つことに慣れていない

前述の通り、立っている妊婦は基本的に「元気です、席なんて譲らなくて大丈夫です」という演技をしている。しかしほぼ嘘である。
お腹が目立っていない初期では、ひどいつわりに悩まされ、何週間も抜けられない二日酔いのような中にいる人も少なくない。またお腹が目立ってきたころには単純にお腹も重いし、内臓が上に追いやられて息が苦しい。体重も10キロくらい増えていて、昨今のマスク必須もありほんとに苦しい。電車内で立ってるのは10分も辛い。皆、無理して我慢している、と思って間違いない。
なんでそんなに我慢してしまうのか?それは、妊婦は妊娠したことにより急に弱者側に立たされた、弱者初心者なのだ。人の力を借りる事が大変下手くそである。今までバリバリ男も女もない世界で働いてきた人も、急に弱い存在になるので、戸惑って強がる人も多い。また、「妊婦だからと言ってデカい顔するな」みたいな批判も怖い(デカい腹のせいで顔もデカく見えるのだろうか・・)。私もこのnoteが、誰かにとっては批判の対象になるのではとちょっと心配である。

優先席に座る時は寝ないでほしい

先日山手線に乗った時、私はもう9カ月なのに、「いや、全然、元気っス。むしろ立ちたいっス」みたいな顔をして優先席付近に立っていた。しかし20分乗る必要があったため、正直座りたくて座席の方をチラっと見たら、なんかみんな寝てる!
優先する人がいないときはもちろん座るべきだと思う。その方が電車のスペースも有効活用できる。でも寝ないでほしい!寝たら席変わるべき人が乗ってきてもわかんないじゃん!むしろ「優先すべき人が乗ってくるまで、私がこの席に座って確保しておきます」という気持ちで座っててほしい。

人に親切にするのは慣れが必要

だいたい優先席なんて作らなくても、皆がどんどん席を譲ってくれればいいんだけど、最初は勇気が必要なのは理解できる。しかし、席を譲るのは慣れてくる。何回か譲ると、タイミングも取りやすくなって結構平気で譲れるようになるのでやってみてほしい。本当はみんな席を譲りたい。あなたが譲れば、隣の人が「今度は自分が譲ろう」と思うはず。お年寄りに譲るのが怖い人は(どこからが「お年寄り」か、というジャッジが難しい)、妊婦はマーク付けてるからわかりやすいので譲ってみてほしい。
「大丈夫です!」と言われてもなんだかんだ座ってくれると思う。座ってくれなくても、別に気にする事、全然ないし。

私も今月末に出産予定。出産してしまうと、妊婦の時の気持ちは忘れてしまうかもしれない。なので急いで書いています。おそらく人生で妊婦はこれで最後になると思うので。出生率低下を食い止めるためにも、みんなで妊婦に席を譲ろう。

これを読んでくれた人が、一人でも実行に移してくれる、もしくは、そういう気持ちになってくれますように。

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