予測されることと、価値観を混同しないこと
日本の人口に関する議論がいつも噛み合わないのは、予測事項と価値観が混同するからだ。本書で提起される通り、日本の人口は確実に減る。戦後直後のベビーブームが異常なだけで、医療水準が違うにせよ、戦前は1億人を下回っていた人口数へ回帰していくのは当然。
では、人口が減っていいのか、という議論が次に来るが、これは価値観が入る。個人的には一人当たりGDPが世界二位に戻れば良しなので人口数には興味がないのだが、人口が減ると相対的に存在感がなくなるというのも事実だし、何より、戦争を前提とすれ