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コウ「絶望接種」

こんにちは、Nollです。
今日はよく聴く音楽のお話をただひたすらに書いていこうと思います。あと、あくまでも私がこうなのかなということもちらほらと書いていきます。解釈、のような。

「絶望接種」とは「忘却日記」というシリーズから始まった第二弾の楽曲シリーズのようです。ちなみに「絶望接種」は人生で初めて買ったボカロのCDでした。このCDが欲しいが為だけにboothのアカウントの登録したくらいです。少し前まで車で聴いていたましたが、どうやら傷が入ってしまってまったく聴けなくなってしまいました。一応、古い携帯に同期してあるので聴けなくはなかったのですが、充電の減りがものすごく早くてあまり意味をなしていません。
ジャケットの中には、コウさんこと清水コウさんからのメッセージが書かれています。そのメッセージを読んでいて思ったのは、「やっぱり自分を直すことのできる先生、薬は自分なのだな」とひしひしと改めさせられました。
心も体も健康第一ってやっぱり大事ですね。温かいメッセージだって感じました。本当に感極まりました。
「死に至る病とは絶望のことである。」はキルケゴールの言葉にもあったなってふと思い出しました。でも、中身は覚えてない。

動画で視覚的にと楽曲で聴覚的に著されている部分があるので、一度で二度おいしいです。動画という形式の小説だと思っています。特にこれから挙げる3曲は、個人的に歌詞が流れるように過ぎてゆくので一等好きです。


カグヤの灯篭

「カグヤの灯篭」はこのシリーズの二章目の楽曲です。私にとって実は「絶望接種」を知るきっかけになった曲です。ピアノと和楽器が合わさった曲に驚きました。そして、全体の物語や言葉も綺麗に流れていて聴いていて、気づいたらあれもう終わっていたとなることが多かったです。しばらくこればかり聴いていた時もあります。歌詞も嚙み砕いていって読んでいっても美しいに尽きました。歌詞が綺麗な小説を読んでいるように進んでいきました。カグヤ様とナツオリ殿が日々をどのように過ごしてどう想うのかが凝縮されているように思います。ラストが切ないです。合わせてCDだけにある「アメナツオリ」も聴くといろいろ私に効きます。最初の音が雨が降っているような音から始まるピアノ楽曲です。最初のメロディは暗闇の中をぽつぽつ歩いていて、記憶をたどっている、記憶から想いが引き出されていくみたいな気がしました。YouTubeのリリースという機能に上がっているのをとても最近知ってそれも活用して聴いています。
カグヤの話に戻しましょう!この曲聴いたとき、ぱっと浮かんだのは「古事記」の伊弉諾と伊弉冉の死別の際の想い合いのときのようです。愛する相手に二度と会えないかもしれないのが受け入れられずに、必ず取り戻すと強い気持ちで相手の領域に飛び込んでいく。結果はどうであれ、その決断は中々の覚悟ではなくてはできないのではないでしょうか。「ギリシア神話」のオルフェウスとエウリュディケもそういう意味では近しいかもしれません。神話の方はオチを知っていると受け取り方に多少の齟齬があるでしょうが。
最初が「緩り緩り色付く紅葉の」から始まります。情調が凄いと思います。

死んではいけない

「死んではいけない」は最終章にして第零章の楽曲です。この曲は「愛してはいけない」の対になる曲なのだそうです。あまり詳しい事は覚えておりませんので、申し訳ございませんが割愛させていただきます。初めて聴いたとき、何と言ってももう、あの二人がまた逢えて、「よかったねえええええ」と感無量でした。ただ「貴方、誰?」と言われる無情さはよく知っています。なので、そのセリフが出てきた時だけ顔が梅干しみたいに潰れました。それでも再会を果たしたのが嬉しい一曲でした。言うまでもなくループ再生致しました。もうとっても私に刺さりました。言葉がとても直球でした。難しくはありません、そのままです。神様に向かって「どうしてもこの子が要るんだ」という一言が強烈でした。なので「行かないで」、奪わないでという痛切な願いが込められているようでした。
いまだに「上に落ちていく」という内容はわかっていません。勉強不足で申し訳ないかぎりです。
最初からクライマックスというのはまさにこのことなのかもしれません。
また、この曲の映像を見たときに「愛されたもの」という小説を思い出しました。(イーヴリン・ウォーの書いた小説です)全然話も違うのに「死を忘れるなかれ」というのや「この子」が必要なのを訴える点が共通しているように感じました。「メメントモリ」という言葉の方が聞き覚えがあるかもしれません。
イーヴリン・ウォーや「愛されたもの」、どんなんと興味を持たれたらご一読をしてみるのもおすすめです。

絶望接種

テーマソングの「絶望接種」はその第2弾の曲を全部包括するように作られていて、本当に凄いと圧巻でした。映像でしかわからない部分も作られていて、伏線の張られ方もすごいです。一章から聴いているのと、第1弾「忘却日記」から聴いている人によって、「あれ、もしかして。」と引っかかる個所が全然異なってきます。これを逆に最初に聴いてから一個ずつ辿るのもまた乙かもしれません。私はこの曲の出だしのメロディーに惹かれました。キーボード(?)で始まる同じフレーズが印象深いです。紅葉が舞い踊っているのが素敵でした。サビの歌詞に添ってみてると個々の作品にも当てはめられて、前後でも呼応しているように創られていて美しいと感じます。みんなの後ろをくるくる回っている注射器はこれまでに集めた絶望の数なのかと思うと、途方もないのが偲ばれます。もしかしたらこれだけじゃないかもしれません。たった一つの望みの一途さが強くて愛(かな)しい、です。

ただ、絶望接種シリーズをこう感じたのは私は本や神話などが好きだったのでこうかなというのが出てきました。また、私が初めて聴いた起点が「カグヤの灯篭」で、カグヤの関連の曲に興味がさらに湧いてくるようになってきたからです。他の人の起点が違ったらまた異なった解釈もあるかもしれません。
例えば「レクの空走」から気になられた方が居たら、おそらく次に連なってくるのは「アンチヒーロー・バトン」や「ロヒの孤毒」とそれからそれからと。ただ、これはほんに人によりけりなのでしょう。何がどのように結びついて見えてくるのか変わるかと思うと素晴らしいですね。

まだまだ理解の未熟な部分も多いので、この曲のシリーズの意味のようなものをちゃんと見つけたいです。
今、一番思わされたのは「愛は死よりも強し」でした。そして、未来の為を想って作られている芯のある優しい歌だなって感じました。多分ほんの片鱗だと思いますが、そんな気がします。

ここまで、読んでいただきありがとうございます。この記事を読んで気になっていただけたら、幸いです。そして、曲にも興味をお持ちになられたらぜひ一度。下にリンクを記載致します。




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