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【感想】光る君へ  第4回「五節の舞姫」

今週のサブタイトルにある通り、核となるのは「五節の舞」。
けどどうしても気になるのは、花山天皇の即位でした。


■ まひろと三郎は身分違い。ただしどっちの身分が上かまひろは分かってなかった

まひろと三郎(道長)のロマンスについては、今のところ王道の少女漫画を思わせる展開です。
身分違い、仇の身内、そして謎だった正体が判明した衝撃……。
しかし私たち後世の人間は知っています。
二人が結婚しないことを。
そして、三郎の妻となるのは、まひろがお世話になっているお嬢様だということも。
普段恋愛ものを好まない私でも、歴史を知っているからこそドキドキする展開になってきました。

■ 直秀は群盗ではないか

散楽の一員で、まひろと道長のキューピッドになるようなならないような、そんな役回りの直秀ですが、散楽の人たちはみんな盗賊だということが分かりました。
以前『歴史探偵』の「平安ダークサイド」で言われていた「群盗」ではないかと思います。

今回は出てこなかったですが、群盗は馬を乗りこなしながら矢を放つことができるような、検非違使も手を焼く運動神経抜群な人々。
群盗は平安京の貴族たちに反感を持つ地方役人たちが裏で糸を引いているのでは、ということを確か番組では言っていたと記憶しています。違うかも?
そうなると直秀たちの後ろには地方役人たちがいるかもしれません。
まひろの父もいずれは越前に赴任することになりますし、まだまだ何か関わりが出てくるかもしれません。

■ 今週も花山天皇から目が離せない!

ついに即位しましたよ、花山天皇!
今週も大活躍でしたね。
「あぁ?」と低い声で実資を睨むし、叔父さんの烏帽子を剥ぎ取るし、入内した姫の手首を縛って緊縛プレイするし、やんごとない人とは思えない無双っぷりです。
みなさんご存知の高御座の一件については、噂話ということになりました。
右大臣(兼家)家による策略により「無類の女好き」ということが周知されましたが、親王時代に母と娘両方と事に及んだ件があったので(歴史的には退位後)、一概に噂とは言い難いですけど。
しかし歴史書が強者の都合の良いように書かれるなんてことは良くあることで、私たちが知り得ている花山天皇のイメージなんて、好き勝手作られたものかもしれません。

それを踏まえて、政治家としての花山天皇が今回は描かれました。
現代まで語り継がれている花山天皇のイメージと違って、今までの政をぶっ壊したい気持ちに溢れ、自ら節制に努めようとする姿勢。
為時による漢学指導は無駄ではなかったのではないかと思われます。
けど、だからこそ兼家にとっては目障りな存在。
失脚までカウトダウン始まっちゃった……。

■ 五節の舞はため息が出るほど美しい場面

サブタイトルにもなった「五節の舞」。
第4回中、最高に美しい場面です。
真上から撮影しようと提案した人には報奨金をあげてほしい。
4人の舞姫だけでなく整然と並んだ貴族たち。
束帯から皺ひとつなく伸びる白い裾。
この場面にあった要素の全てが美しかったです。
しかもこれは静止画ではなく動画。
踊る舞姫たちの動きも含めて美しい。
すなわち動く絵巻物でした。
ありがとう、NHK。
私たちの受信料もこんな場面作りに使われたなら本望です。


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