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#エッセイ 記事まとめ

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noteに投稿されたエッセイをまとめていきます。
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2022年6月の記事一覧

投資だとか貯金だとか経験だとか。

いまひとつどうも、手応えに欠ける。 毎日ちゃんと忙しくしているし、やらなきゃいけないことをやるべき順番に従ってひとつずつ、こなしている。それでも仕事が、具体的には原稿が、まだ動きはじめる段階に入っていない。いや、無理をすれば原稿執筆に突入することだって可能なのだけれども、事務的な「やらなきゃいけないこと」が目白押し過ぎて、なかなかそちらに足を踏み出せない。「こんなことしてていいのだろうか?」的な焦りが、じわじわ胸に去来する。 こういうときに便利だなと思うのが「投資」なるこ

夏至の日は短い夏のプロローグ

「長い冬」そんな北海道のイメージは覆され,「短い夏」がわたしの中で着々と根付いてきました。 午前3時半にもなるとうっすらと明るくなる空に、4月くらいから4時過ぎには1度目覚め、その後はほとんどウトウト。 夜は20時近くになっても西の空には濃紺の下にオレンジ色が残る。 6月も半ばを過ぎた今も昼間長袖で過ごせるし、就寝時もつい最近まで毛布と布団に長袖のパジャマで真冬と変わらなかった我が家。 ようやく睡眠中に暑くなって布団を避けるようになりましたが、すっかりしまうことはできま

いーぐるとMEG

「自由」と「ルール」のことを考えるとき、編集者になりたてのころに担当したとある連載のことを思い出す。 私は『ル・クール』というタイトルの20代後半女性向けライフスタイル誌で、ファッション・メイク・料理といった女性誌のメイン分野「以外」を担当する、いわば「遊軍」として雑誌編集者のキャリアをスタートした。旅、インタビュー、カルチャー、生き方。その中に「健康」も入っていた。 一番難しかったのが「カルチャー」だった。映画も小説も音楽も、ものすごく詳しいかといえばそうではない。好き

俺の親父は二度死ぬ:Anizine(無料記事)

父の日。 俺の父は星一徹のような人で、小学校低学年の頃からよく一緒に野球の練習をした。練習はとにかく厳しくスパルタで、ボールとグローブは硬式を使った。日曜日の午後、俺が楽しい草野球から帰ってくると「キャッチボールしよう」と言う。軟式グローブと軟球をポイッと捨てられ、硬式グローブと硬球を渡される。 詳しいことは今となっては定かでないが、若い頃にどこかの社会人野球のチームで捕手をしていたと聞く。父は小学生の俺に向かって手加減なく矢のような球を投げてくるのだ。硬式をやったことがあ

人生変えたいなんて

2022年2月、富良野。 氷点下の風を受けながら私は、約10年前にカカオトークで届いた「一緒に住んでも人生変わらへん気がするから」という一文を急に思い出してた。 ところで「人生変えたい」とか言う人は、人生を「どう」変えたいか具体的に考えてない気がする。もしそのイメージがあるなら(たとえば、どんな仕事して/どこに住んで/どんな媒体に載るとか?)それに向けて「行動」とかを変えれば済む話で「人生」なんて派手なワード振りかざす必要ない。童話『ウサギとカメ』において最初に走りだして途

とにかく私はあの子が好きなので

私が彼女のことをあまりにも好きなもので、今普段の生活がすべてご破算になり瓦解してしまう、そんな憂鬱な子どもの入院を主治医に言い渡されたとして大体は「えー…」と沈痛な面持ちというのかそういう表情、空気になるのだけれどふと、それを思い出すと次の瞬間ほんのすこし、こころの中に小さなあかりが灯るというのか、ささやかに明るい気持になる。 「あ、ムラタさんに会えるな」 ムラタさんというのはうちの4歳のかかりつけの大学病院の小児病棟の看護師さんだ。 彼女とはもう4歳半になった娘がまだ

1時間下北沢のマックで人を観察してみて、下北男子とはなんなのか考えてみた。

好きな人が言った。 「下北、好きなんだよね。」 帰り道、ひたすら「下北 男子 好きなタイプ」と調べている自分がいた。 次の日、下北沢のマックで人々を1時間観察している自分がいた。 そこから気づいたことを述べようと思います。 Google先生による下北沢系男子が好きな女子とは 教えてGoogle先生。 らしいです。なんとなく、下北男子は、振り回されたいことが伝わります。 ふむふむ。 ただ個人的に、いくら可愛い子でも、写真を撮るときいつも変顔なのは困ります。 座

いつもどおりの実家

久々に実家に帰った 私が帰ると伝えたら父は張り切って自分の釣ってきたイカを準備していた。 これをイカリングにして揚げる!と意気込んでいたらしい。 母が「さくらは揚げより焼いた方が食べるよ。」と伝えたら、父は、そうなのか!?と慌てて炭を買いに行ったと聞いた ひが落ちる前からイカを焼いて、海鮮をひたすら食べた。 イカ刺しもお父さんが捌いたもの、豆腐にはお母さんお手製の山椒の塩漬けを乗せて。 さくらにイカ捌いたぞ!美味しいぞ!アニサキスも大丈夫だ!もしなんかあったらウイ