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#育児 記事まとめ

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妊娠から出産、子育て、教育についてなど、noteに投稿された育児系の記事をまとめていきます。
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#エッセイ

保育園の卒園式で保護者代表の挨拶をした話

保育園の卒園式で、保護者を代表して挨拶をすることになった。 大げさかもしれないけど、一生のうちに一度あるかないかの経験だと思ったので、noteに書き残しておこう。 まえがき ふだん文章を書くときは、読み手にとって少しでもタメになるような内容にできればと思って書きますが、このnoteは「自分のため」に書こうと思います。 今この瞬間に想ったこと、感じたことを書き残しておいて、いつでも思い出せるように。 🌸 🌸 🌸 前日談 (この文章は、卒園式の前日に書いています)

おしゃべりにタイムカプセルを埋める日々を

家の近くに足繁く通う蕎麦屋がある。蕎麦屋で飲むのはどうしてこんなにおいしいんだろう、締めの一曲(蕎麦)に向かってセトリを組むような感覚があるからかしらと思うのだけれど、このお店に来ている人のほとんどが「一曲目」に注文するのが刺し盛りだ。これが、「なぜ?」と首をかしげたくなるくらいおいしい。大将は「切ってるだけですよ」とかっこよく謙遜するけれど、この質の魚を町の蕎麦屋が仕入れていることが素敵だし、すこし謎でもある。 もちろん一緒に足繁く通っている娘は、4歳でこの町に引っ越して

髪って、切ったら痛い?

我が家の3歳娘は今まで髪を切ったことがなかった。 娘は生まれたときほとんど髪が生えていなかった。 「まあ、赤ちゃんってこんなもんだろ。すぐ伸びるはず。」と思っていたが… 伸びるスピードは想像以上にゆっくりだった。 生まれてから3年半かけて、ようやくショートカットになった。地肌も見えなくなった。ああ、感慨深い。 しかし、生まれてから一度もカットしていないので、伸び方がバラバラだった。ここらで一回カットした方がいいと判断した私は、娘に提案してみた。 私「娘ちゃん、髪の毛き

田舎移住して初めての花火大会 私は今年の花火大会を一生忘れない

米津玄師さん作詞作曲の「打上花火」にこんな一節がある。 この歌の背景はなにも知らないのだけど。4年ぶりの花火大会の帰り道、ベビーカーを押しながら思い出した。 自称「夏女」だから、花火は私の夏に欠かせない。けれど今年の花火大会はこれまでの人生で1番、とにかく胸が熱くなった。 「4年ぶり、4年ぶりの花火大会です!」私たちが田舎移住した小さな海の街でも、4年ぶりの花火大会が開催された。 花火が始まる直前のアナウンスは、ぐっと言葉を詰まらせながら熱すぎる想いを込めて語られた。

【こども企画】おうちフェスティバルを開催して、子どもが初めてお金を稼いだ日

昨日、子どもとおうちでフェスティバルを開催しました。 企画から、チラシ、チケットの作成、部屋の飾り付け、食材の仕入れ、料理などの準備や当日の料理提供、ゲームの運営までやり切ってくれました。 企画編この企画を思いついたのは、2週間前。 息子はいつもどこかのお店に行くと、感化されて家に帰ってきます。そして、「いらっしゃいませ!」とお店やさんが始まるのです。 働くことに強い憧れを抱いていました。 普段の遊びも、自分が遊ぶよりも「ママとパパがこれをやって」と、運営サイドに回

ママになって知る、父の“なんでもない日の贈り物”の意味

実家で暮らしていた頃、甘いものを食べない父が、よく仕事帰りにコンビニのスイーツを買ってきた。ふわふわのクリームが挟まれたケーキや、フルーツがちょこんと乗せられたプリン、モンブランが鎮座したパフェ。買ってくるのは母・妹・私の3人分だけだった。 「お父さんは食べないのに申し訳ないな」と子どもながらに思いつつも、家族のためだけに買ってこられたデザートは素直にうれしかった。どうしてなんでもない日にわざわざ買ってきてくれるのか不思議でならなかったが、最近になって父の気持ちが少しわかっ

一緒にやることのおもしろさを子どもが教えてくれた

最近、夜寝る前にリビングの「お片付けタイム」を導入した。 これまでは少しでも早く寝室に行って寝かせることを優先していたので、おもちゃや絵本が散らばっていても、脱いだままの洋服がそのままになっていても、見て見ぬふりをして寝かしつけに行っていた。 平日はそのまま子どもと一緒に寝ることにしているので、カオスなリビングを片付けるのは元気があれば夫氏が気づいてやってくれるが、まあそんなことは滅多にないので朝起きて私が担当することが多い。 しかし、これだと朝起きた時にぐちゃぐちゃのリビ

三笘の1ミリが、かけっこを最後まで走り切れなかった息子を変えた

6歳の息子は、諦めるのが得意な子だ。 かけっこをしていても、 中ほどで「もう勝てない」と思ったら、走るのをやめてしまい、その場に座り込んでいた。 将棋をしていても、トランプをしていても、 「もう勝てない」と思ったら、「負けました」も言わずにどこかに隠れてしまう。 一緒に遊んでいた相手は、たいてい怒りがおさまらないという風だ。 しかし、息子本人は負け切っていないからか、悔しがる様子もなく、ふふんとすましている。 この癖は、 仕方のないことなのかなぁと私は思っていた。 い

胎内記憶のあったムスメの話

ある夜。 ムスメが、まだ3才だった時のこと。 寝かしつけのため、薄暗い部屋でベッドにいると、突然ムスメが 「モモは、また同じマンションに来たねー」 と言いました。 まだまだ空想と現実がごっちゃになる3才児。 なんかまた始まったぞー、と思いながら、訳がわからないので 「前もこのマンションに来たの?」 と話を合わせると、 「うん。」 「ママもいた?」 「いた。」 「このマンション来る前は、別のところにいたの?」 「そうよ。」 「どんな所にいたの?」 「暗いマンション。」 ??

先生はお兄ちゃん

二歳差の我が家の息子たち。 算数大好き、そして何故だか絶対音感を持っていて、さっきまで遊んでいたゲームのBGMをメドレーにして弾いてくれる小3長男と、 図工大好き、最近はキン肉マンにはまっていて、「ママ、お絵描きしよう!オレはバッファローマン描くけどママはどれ描くか選んで!」とキン肉マン縛りでお絵描き大会を決行する小1次男。 同じように育てているつもりでも、それぞれに得手不得手があり、個性があり。 食べ物の好みも違えば、寝ぐせのつき方も違う。 義母が、子どもたちがまだ幼

線路はつづくよ 前橋旅情編

我が家にはふたりの「子鉄」がいる。 子鉄、そう、鉄道を愛する子どもたちだ。 子鉄たちは、電車に乗れればご機嫌だ。いつもと違う電車ならなおさらだ。 「そうだ、前橋行こう」 私のお目当ては10月29、 30日に群馬県前橋市で開かれた『前橋BOOK FES 2022』。 子鉄たちは新幹線乗車という一大イベント。 申し分ない週末だ。そうなるはずだったのだ。 上野駅。在来線から少し離れた「特別感のあるホーム」へ向かうにつれ、子鉄たちの顔は緊張感を増していく。 次男は今日が新

きみのおめめ ちくりと痛い #22

「娘ちゃん、前のやつも泣かなかったから大丈夫だよ」 病院までの道のり、お気に入りのぬいぐるみをぎゅっと抱えながら何度も繰り返した。 夫と私はその度に、おお、すごいねと目配せしながら返す。 自動ドアを開け、カウンターに駆け寄り背伸びして受付の方へ名前を伝えていた。追って私もフルネームを伝える。 「インフルエンザの予防接種ですね」 はい、と答えながら娘を見ると、壁に貼ってあるポスターをじっと見つめていた。 長椅子に座って、手渡された問診票へ名前、住所などを順に書いていく。 「は

5歳息子が自分を「オレ」と呼んだ日

親としての新しい感情が生まれた記念に、書き残しておくことにした。 先日保育園にお迎えに行ったとき、帰り際にトイレに行く友人を見て「オレもトイレいく〜」と独り言のように呟いていた。のを聞き逃さなかった。あれは私が人生で初めて聞いた息子の「オレ」。 しかもイントネーションが「オ↑レ↓」。 大人の「俺」じゃなくて、小学生男児らしいカタカナのあれ! 友達の前や保育園でしか見せない新しい顔があることに気づき、いや〜 微笑ましいな〜 と思った次の瞬間、なんとも言えない寂しい気持ちに飲

5歳息子といっしょに「出勤」した、34才誕生日。

「8月15日、ヘルプで出勤できない?」 店長から電話がきて、その日付を耳にしたとき、「あ、私の誕生日だ。」と思った。 でも8月15日は月曜日で、父ちゃんは普通に会社。息子の幼稚園はお盆休みなので、息子と2人でのんびりいつも通り過ごすつもりだった。 「特に予定はないんですけど、息子の幼稚園が休みなんです。息子を連れて行ってよければ、出勤できるんですけどねぇ〜。」 出勤したい気持ちはあるけど無理なんです、という気持ちを伝えようと、そんな言い回しで返答したら、予想外の答えが