蒟蒻ゼリーの美味しさの謎
蒟蒻ゼリーを食べていた。
21年生きてきた僕が、何かのきっかけでこの文章を書いていて、そのくせ始まりの1文がこれだ。なにか、最後に起こるんだろうなぐらいの期待感を込めてこの文章を読んでくれたら有り難い。
改めて、蒟蒻ゼリーを食べていた。
蒟蒻ゼリーは不思議だ。口に運んで噛んでいるとき、もう次のゼリーを開けて口に放り込む準備をしている。ここまで3秒ほど。無意識に行う至福の機械的で単純な運動は、袋に残されたゼリーの個数分行われる予定だ。でも、あるきっかけでこの手が止まる。
なんか、ひらめいたのだ。
今まで、何かずっと謎に思ってたこの気持ち悪いぐらいの美味しさ。
その謎がいま、解明されようとしていた。
僕はおもむろにゼリーをよっつほど手に取り並べる。
ナンプレを解くみたいに、考えながら並べる。
出来上がったものを見て思った。
「謎が解けた」
円だ。
円はこの世で最も美しい図形。
つまり、蒟蒻ゼリーはおいしい。