ohuton

猫です。

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    日記

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最後の審判

気が付いた時、ベッドの上で目を覚ました。長い間、ぼやけた頭でこの状況を理解しようとなにかと一生懸命になってみたが、頭痛がして、なんにも集中できない。部屋はあまりにも真っ白。ライトのようなものがあるわけでもなく、不思議と真っ白だ。部屋をやっと確認できた後、ここに来る前の最後の記憶を探ろうとした。 「ああ。」 溜息に似た音が出た。僕は確か死んだ。事故だった。でも「事故」がどんな風だったかは確実に言えることができなくて、やっぱりぼんやりとしか思い出せなかった。「死んだ」という事

    • 日記

      僕はそのうち死ぬ この事実は、忘れかけてしまうほど日常的で それについて考えすぎると生きにくいし 考えなさすぎると死ににくいような その中間点に、心の平穏があって たまにどちらかに身を委ねる それだけ。

      • 沈殿した暇

        部屋は明るいが、なにか目に見えないもので濁っていて 僕は床に寝そべって、なにかを考える努力をする 現在から次の瞬間までの微小な時間に 僕の生きる意味は限りなく零になっていって それが、長い時間をかけると あたかも、「生きる意味」がそこにあるかのように振る舞う 少し埃が舞っている 依然として、横になっている実体は 沈殿してくるそいつらをどう避けるか空想する その空想の途中に、ノイズとして入ってきた焦燥が こんな詩を書かせる 役に立つでもなく 役に立たせるでもなく こんな詩

        • 浦島太郎(ohuton remix)

          海辺をゆっくりと歩きながら水平線を眺めて、あの先に何があるのか想像している。その想像が今後の未来に、何かしら役に立っでもなく、ただ想像の快楽に身を委ねて漂うだけ。そんな、退屈な休日に起こったこと。 遠くで、何やら少年たちが大騒ぎしながら棒で何かを叩いているのが見えた。僕はその騒ぎに心底近づきたくないと思ったのだけど、何を叩いているのかだけは気になった。少年たちに気づかれないギリギリの距離を保ちながら、自分の視界のピントが、その「なにか」に合う距離を探した。そして、なんとなく

        最後の審判

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          9本

        記事

          桃太郎(ohuton Remix)

          それは、昔の話だけど、ただの「昔」ではない。難しい言葉で言うならば有史以前。ブロリーの筋肉が60%ぐらい無くなったような様相のおじいさんが、お婆さんの反対を押し切って山へ芝刈りに行った。その山は、「竹」と呼ばれる、恐ろしいほど真っ直ぐで成長が早い棒がたくさんある場所。おばあさんはその奇妙な棒を神の一物か何かだと思っているみたいで、それを刈るおじいさんを恐ろしく思っていた。 しかしおじいさんは行くのだ、山へ。 おばあさんが、彼の小さくなっていく背中を見えなくなるまで見送って

          桃太郎(ohuton Remix)

          美しい思い出

          僕が高校生だったときに、友人Aが 「神様っていると思う?俺はいると思う。何故なら、俺、昨日見ちゃったんだ、神様。」 僕は、馬鹿馬鹿しいなと思いながらそいつの顔面にそっとつばを飛ばして(勢いよく飛ばしたら怒られるかなって思ったから)帰った。しかし、10メートルほど歩いてから彼の様子が気になり、振り返ると友人Aが何やら分厚い本を読んでいて、よく見るとそれは「広辞苑」だった。次の瞬間、彼は1枚のページを破りとって丸めて投げた。彼はこちらを向いて微笑み、優しく手を振って反対方向へ帰っ

          美しい思い出

          蒟蒻ゼリーの美味しさの謎

          蒟蒻ゼリーを食べていた。 21年生きてきた僕が、何かのきっかけでこの文章を書いていて、そのくせ始まりの1文がこれだ。なにか、最後に起こるんだろうなぐらいの期待感を込めてこの文章を読んでくれたら有り難い。 改めて、蒟蒻ゼリーを食べていた。 蒟蒻ゼリーは不思議だ。口に運んで噛んでいるとき、もう次のゼリーを開けて口に放り込む準備をしている。ここまで3秒ほど。無意識に行う至福の機械的で単純な運動は、袋に残されたゼリーの個数分行われる予定だ。でも、あるきっかけでこの手が止まる。

          蒟蒻ゼリーの美味しさの謎

          ラブソングの歌

          ラブソング 作詞 僕 作曲 お前 最後!最高にサイコな最後でハイポーションのんでレリゴー 明日?神のみぞ知るさ  書いたぜガイダンス 書いたんすよ ガイダンスよ 咲いた咲いたぜ 大化の改新 廃人の邁進 (俺のパンツが風に飛ばされることがよくあるけど、見てみぬふりしてた。不幸に盲目的。恍惚の人生における、虚無病によく似た指針のない生。管に繋がれた生。とりあえずトイレに流して。) うさぎ 草木 抜かしおる村木 村木?  村木なら昨日会った 最後!最高にサイコな最後でハ

          ラブソングの歌

          異世界転生したらたんぽぽだった

           異世界へ何かただならぬものに変わって転生したいと思うことは、私のこの世界における諦めの一種のようだった。生きる世界を間違えた。こんなに息苦しいのは、もしかしたら自分が地球外生命体であるのではないかという考えを浮かべてしまうほど。また、それを本当の本当だと自分の中で錯覚してしまうほど、自分は自身の内側における限界を感じていた。だからこそ、異世界へ。この途方もない苦悩から開放してくれる、ただ一つの、この世に存在しない馬鹿げた希望。超自然的な何か、であった。  でも朝になると、こ

          異世界転生したらたんぽぽだった

          絵を描くこと

          夜中にポテトチップスを貪るのと同じような感覚で、パソコンの前、あるいは画用紙やコピー用紙の前に座り、とにかく1本2本線を引いてみる。それが何に見えるか最初は分からないけど何か見え始めるまでとにかくぐちゃぐちゃに線を引いてみる。その度にどんどん線が重なり太くなっていってくるけど、確実にアイデアの霧を高純度の水滴にしている実感を感じる。出来上がった太い線の絵を、今度は消しゴムを使って削って行く。水滴の中の不純物をさらに取り除いていく。理想の線の幅に限りなく近づいて、もうこれ以上削

          絵を描くこと

          希望の歌

          希望の歌 作詞 僕 作曲 お前 夕飯 ラーメン ■歌詞■ 希望と寝坊で韻を踏もうとしてしくじった朝に すべてが始まったと言っても 過言 晴天 洗濯物が風に飛ばされて 普通に大変 歌詞なんか書いてる暇ねえ 俺が走ると君も走って いやお前誰 勝手に並走すな え、お前速くね? 沈む太陽の十倍も速く走ってると言っても 過言 遠くへ! 遠くへ! 遠くへ行きたい! そしたら君のところへお邪魔して 水道出しっぱなしにして また次の家へ 曇天 もうすぐ雨が降りそうで 普通

          希望の歌

          日記

          夜に眠れなくて。しかもお腹が空いて眠れないもんだからコンビニに行こうと思った。 甘いものを買った帰りに、深夜の歩道で誰もいないから何か歌いたい気分になった。でも何を歌ったらいいのか思いつかなかったから、考えてたらもう家のすぐそばに来てて、でもやっぱり歌いたかったから急いで「さよならごっこ」を歌った。 少ししか歌えなかった。 でも、最初のサビまで歌えたから満足です。

          最後にあんまり面白くないことを言う日記

          自分が不幸になれば他の人が幸福になるのではないかとたまに思うことがあります。でも、そう思うことで今の自分に満足していて、変わろうと思う自分から逃れようと一生懸命になっている事も確か。 変わることは面倒くさいよね。 走って転んで、そのまま起き上がらずに地面で這いつくばってたほうが楽ちんなんです。 絶望にもいろいろな種類があり、希望にもいろいろな種類があります。 たくさんの人間に関われることを希望として感じている人もいれば、ひとりでいることに大きな希望を持っている人もいます

          最後にあんまり面白くないことを言う日記

          タイトルに本気を出したいと思い、いまなんて書こうか考えてるわけなんですけども、文章を書くうえでの、あるいは絵を描くうえでの、いや創作をするうえでの「ひらめき」が未だ道に迷っていて僕の頭に辿り着かないみたいなんです。もし、ひらめきを見つけたら至急メールください。取り敢えずなにも思いつかないから昨日と同じで「日記」にしたいと思います。でも昨日と同じだとつまらないので、3行に凝縮して見たいと思います。では、どうぞ。

          夕飯食って 絵を描いて 布団!

          タイトルに本気を出したいと思い、いまなんて書こうか考えてるわけなんですけども、文章を書くうえでの、あるいは絵を描くうえでの、いや創作をするうえでの「ひらめき」が未だ道に迷っていて僕の頭に辿り着かないみたいなんです。もし、ひらめきを見つけたら至急メールください。取り敢えずなにも思いつかないから昨日と同じで「日記」にしたいと思います。でも昨日と同じだとつまらないので、3行に凝縮して見たいと思います。では、どうぞ。

          今年の冬は鋼鉄のようでした(訂正前)

          将来、科学の力で天国へ行けるようになります。 天使の頭のあれがプラスチックで出来ていたことにあなたは興醒めした様子でした。あの時の沈黙は、一瞬人類が消えたような恐ろしい美しさすら感じました。 その後、あなたは私に冷たく微笑んでこう言ったのを今でも覚えています。 「今年の冬は鋼鉄のようだ」 人間の作った最も大きな後悔 84mm×153mm×10mm 某動画サイトに公開された 人間が天使になる様子の一部始終 承認欲求の最終形 微分方程式の死亡動機 一瞥マリア 愛の化石 天

          今年の冬は鋼鉄のようでした(訂正前)

          日記

          気付いたらもう明日になってました。 なんか突然そういう気分になっちゃって。どういう気分かというと、「日記を書いてみたい!」って感情。 とりあえず、手始めに1日の始まりから。 僕が起きたとき、多分時刻は朝10時ぐらいだった。それは僕にとっての通常運転であり、正常な環状線的毎日の偉大なる第一歩でもあるのである。 机を見ると消費期限切れの大福が3つあった。もともとそれは5つあったのだが、2つはよもぎ餅だったので食べてしまった。僕はその3つの大福を「ごめんなさい」と謝りながら