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馬が見たもの、

「集英社コンパクト・ブックス」の「世界の名作」の1冊、丸山薫編『世界の名詩』(1965)は、約350ページ、たくさんの人が翻訳している、たくさんの人の、たくさんの詩を、小さい字の2段組で集めている、新書の大きさの本。シュペルヴィエル、堀口大学訳「動作」(184~185ページ)は、馬が見たものが何だったか、ということを(それが何であるか書けない、ということを)書いている詩。それは「人間も 馬も 魚も 鳥も 虫も 誰も/二度とふたたび見ることの出来ないものだった。」そして――丸山薫の文章「シュペルヴィエルの詩」は、思潮社の現代詩文庫『丸山薫詩集』(1989)でも読める(132~133ページ)。堀口大學訳の詩「森の奥」を引用して(「探せ 小鳥等よ 探せ」)、シュペルヴィエルは「私にはいちばん好きな詩人である。」そして、堀口大學訳『シュペルヴィエル詩集』(彌生書房「世界の詩」の1冊、1972)も読む(この本では「動作」は「人間も、馬も、魚も、鳥も、虫も、誰も、」37ページ、「森の奥」は「探せ、小鳥らよ、探せ、」95ページ)

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