ちょっこう

1968年生まれ/茨城県鉾田市出身、最終学歴:1997年名古屋大学人間情報学研究科博士…

ちょっこう

1968年生まれ/茨城県鉾田市出身、最終学歴:1997年名古屋大学人間情報学研究科博士課程修了(学術博士、第一期生) 専門・趣味:量子カオス、人工知能(特に自然言語処理)、prologプログラマー、星新一、三島由紀夫、SF、ロードバイク、神輿、ハイキング、ジョギング(駅伝)

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    SF映画を分析し、SF映画のシナリオを書く際の注意点などを紹介

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    物理といっても学問的な話ではなく随筆的な話

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    短歌、俳句、随筆みたいな文章。「寒月冴空」は正岡子規の「寒山落木」をもじったもの

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    ショートショートや落語調の短編集

  • 6歳の子供に説明できなければ理解したと言えない

    平易な文章で、例え話を交えながら日常生活に出てくる数学、物理の話を説明

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未来の宏観現象:農作業機械の誤作動

2024年5月10日前後、太陽フレアの影響で世界各地でオーロラがみられたり、GPSの混乱があったようだ。以下、Gigazineの記事 「太陽フレアの活発化で農家のGPSシステムが混乱、作物の種まきシーズンなのに農業機械が動かない事態に」(サイト)、原因はデリンジャー現象によるものとのこと。 前回、巨大地震と電離層電子数のかく乱について書いたが、地震の前触れとしてミミズが大量に地中からでてくるとか、動物の異常行動など報告されているが、今後はGPSを使った機械の誤作動も前兆現象

    • ハードSFの書き方20「アニメ BLAMEのセーフガードはなぜ2次元的にへばりついているのか?」

      アニメ BLAME(ブラム) を観た。量産型(?)セーフガードが機械都市を移動するのに複数の脚をつかって建造物の壁やフロアをへばりつくように動く、つまり2次元だ。そもそも都市自体は3次元(しかも、何千階層にもなっている設定のようだ、詳しくは原作(アフタヌーン)をみていないのでしらない)なので、移動するなら「テナガザル」のように長い手足をつかって、平面的でなく、立体的に動くのに適した身体特徴のほうがよいような気がする。 が、おそらく人間を排除するために機械なので、そして人間は立

      • 「寒月冴空」#16

        受けた恩 こころに刻み 進むなり 思ひだし 流るる涙 にじむ面影 死出の山 暗く険しい途(みち)なれど ご無事に越えてと 香を焚くなり 死出の山 届けばうれしき 感謝の香 ※ただし、浄土真宗では亡くなったらすぐに仏様になる、ということなので死出の山などは関係ないのかもしれない。いずれにしても初七日は「故人に感謝する」ということで間違いないだろう。

        • 映画「エクスマキーナ」にでてくるオッペンハイマー

          Now I am become Death, the Destroyer of Worlds. 我は世界を滅ぼす死神になった(am は助動詞) エクスマキーナ内では、人間を超越する人工知能を創る、という観点で、その存在は潜在的に「原爆」との相似性がないわけではない、ということから引用されたのだろう。 人類を滅ぼす「死神」になるのか、はたまた、人類を危機から救う「救世主」となるのか、人工知能の未来の行く末を見届けたい。 ※この文章では生成系AIは一切利用しておりません

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          ラウンドガール(リングガール)はボールボーイ、ボールガールが「ボールパーソン」になったような経緯をたどるか

          キャビンアテンダントとかそういうワードも同じことだが、性別で別のワードが使われていたことが「XXパーソン」などと移行していっている。表題の テニスなどでの「ボールパーソン」がその例だ。 では、世の中全部このような経緯をたどるのだろうか?という疑問がある。いずれそうなるならなるべく早く移行したほうがいいのではなかろうか。自分は強制派ではない(少なくとも、一番の懸念事項は「嫁」(よめ)とか女偏の漢字とかのほうが問題なのではないかと感じている)が。 なかなかそうなりそうにないワード

          ラウンドガール(リングガール)はボールボーイ、ボールガールが「ボールパーソン」になったような経緯をたどるか

          ロボットが守るべき原則について

          アシモフの有名なロボット三原則にはさらに第ゼロ原則なるものがあり、人類全体への原則となっている。 また、映画「オートマタ (automata)」ではプロトコルという言葉で2つの原則が提唱されている。 そして最近になってAI研究者が四原則を提唱している(サイトはこちら)。 ロボット三原則が破られる映画がいくつかある。例えば、1つ目、ウィルスミス主演の「アイロボット(I, Robot)」。破る理由としては、単純化すると、人間を自由にさせておくと潜在的に人類全体に対して悪影響

          ロボットが守るべき原則について

          人にやさしい?!とは

          Alice「今日もたくさん答えた、少しはお役に立てたかな。人間にはやさしくしないとね。生成系AIの発展で世の中、進歩した。」 Bob「どこがやさしいんだ。ロボット三原則にも反してる。」 Alice「え?なんで?」 Bob「子供たちから考える力を奪ってる。考える力がない人間は生きていく上でたいへんだ。身の回りの危険なことも回避する能力もなく、危ないったらありゃしない。危険な目にあう確率をあげているのだから三原則違反だ。」 Alice「じゃあ、何も答えずに、”自分で考えなさい”と

          人にやさしい?!とは

          近未来ロボット Figure 01へのテスト

          OpenAI と提携している Figure 社の ヒューマノイドロボットのデモ(サイトはこちら)。デモの中で、can I have something to eat ? という問いかけに対して、コップやリンゴの中からリンゴを選んで渡すシーンがある。 この結果から、食べ物とそれ以外を区別できている、と思ってしまいがちだが、果たしてそうだろうか?トレーの上の物体のなかで「食べ物に近いもの」ならばリンゴだろうが本当に食べれるものなのか判断していないと思われる。つまり、このリンゴの

          近未来ロボット Figure 01へのテスト

          電離層異常検知による地震予知の可能性について(京大梅野先生の研究から)

          はじめに最近、京大梅野研が地震に伴う電離層異常のメカニズムについて発表があった(詳細はこちらのPDFを参照)。地震予知につながる重要な成果である。ここでは、その成果を生かすべくさらにいくつか検討した事項についてメモを残しておく。 宇宙天気予報との連携大地震が起こる前に電離層の異常がみられる、という指摘は梅野先生以外にもいくつかなされてきた。例えば、早川先生の研究紹介などがある。問題なのは、では、「電離層に異常があれば必ず起こるのか?」という点である。つまり、地震の前兆現象

          電離層異常検知による地震予知の可能性について(京大梅野先生の研究から)

          prologとpython (とか C++とか)とで不等号の書き方がちがーう

          AZ-Prologとか SWI-Prologでは、小なりイコールという不等号記号の書き方が、CとかC++, Pythonとかの言語とは異なりますね。prologでは、「 1 =< 3」のように書いて、pythonでは「 1 <= 3」と書く。 Python 3.8.10 (default, Nov 22 2023, 10:22:35) [GCC 9.4.0] on linuxType "help", "copyright", "credits" or "license" f

          prologとpython (とか C++とか)とで不等号の書き方がちがーう

          pythonで天気APIをたたくときの地域コード

          livedoor天気互換の天気予報API があります。これをpythonから利用するとき、入力の地域名を地域コードに変換する必要があります。ので、どっかに辞書型とかペアリスト型で落ちていないかな、と検索しましたが、なかなかなさそうなので自分で作成しました。例えば、「茨城県の天気は?」だと「茨城」の地域コードがないので、県庁所在地の「水戸」と同じ地域コードにしています。間違いがあるかもしれませんのでご利用の際は自己責任でお願いいたします(石川県データが多いのは能登半島地震を気に

          pythonで天気APIをたたくときの地域コード

          6歳の子供に説明できなければ理解したとはいえない#27「和算のすすめ」

          ネットをみていたらたしか小学生向けの問題があった。見出し画像のようなかくばった道を一周すると何メートルになるか?という問題。途中のいりくんだあたりのところの道の長さをaとかbとか変数にしてa+b=13 なので…のようにすれば解けるのは解ける。が、そうではなく「直感的に」考えてみよう。以下のような考え方は「和算」に通じるところがある。興味ある方はそちらも検索してみてください。 まず、時計まわりに回ることを考える。左角からスタートして右方向へ進み、下る。 下方向に向かうときを

          6歳の子供に説明できなければ理解したとはいえない#27「和算のすすめ」

          pythonによる簡単webページ作成 ~streamlit で複数行コメントアウトしたいとき

          streamlit をimportして、pythonの通常の 「'''」や「"""」でコメントを書こうとしたらそのまま表示されてしまったので、調べたら以下のようにようだ。1行だけなら通常の「#」でOK. import streamlit as st_= '''ここにコメント複数行'''# 1行のみコメントアウト

          pythonによる簡単webページ作成 ~streamlit で複数行コメントアウトしたいとき

          偶数の不思議#14

          ここまでくるとなんの「不思議」でもなんでもないのだが、奇数の和をやったので偶数の和もやってみることにした。奇数は正方形、偶数は長方形となる。例えば、2+4+6+8+10 の5つの偶数の和は 5 x 6 = 30 となる。偶数の個数をnとすると、n(n+1)なのでつまり辺の長さが1だけ違う長方形の面積になる。 長方形になる、ということは例えば、以下のような1個だけはみだしている、図形にはならない、ということだ。 n=2の場合、2 x 3 =2+4 の長方形になる。上図のように

          偶数の不思議#14

          奇数の不思議#13

          奇数を足していくと、平方数(自然数の2乗)になる、という説明をいくつかしてきたが、今回は等差数列の和の延長線上で説明する。奇数を足していった和の総数をSとする。これはタイトル図の上側の式になる。S=1+3+5+7+9+ … + (2n-1) この意味はnまでの奇数の和の総数ということだ。例えば、n=3のときには奇数の数が3つで 1 + 3 + 5 で9になる。タイトル図の下の式はそれを逆から書いていったもの。n=3なら 5 + 3 + 1ということになる。その2つの式を足

          奇数の不思議#13

          偶数・奇数の不思議#12

          (2より大きい)偶数は2つの素数の和で表せる(ゴールドバッハ予想)、(5より大きい)奇数は3つの素数の和で表せる(弱いゴールドバッハ予想)、など任意の自然数は2個か3個の素数の和で表せる。特に、ゴールドバッハ予想はいまだに未解決だ。興味ある読者は検索すれば多くのサイトで詳細な説明がわかる。ちなみに、隣り合う平方の間には素数が存在する(ルジャンドル予想)のほうも未解決問題。 偶数が2つの素数で表せる、ならば弱いゴールドバッハ予想も正しい。単純化した証明は以下のようになる。3つの

          偶数・奇数の不思議#12