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人類を愛した伝説の精神科医たち

三十一歳。
昨年くらいから、ホルモンの乱れ全盛期を迎えたみたいで、過去一年は情緒不安定どころの沙汰じゃなかったように思います。
何があってもなくても、物事を冷静に考える以前に感情が爆発して、さらにそれを隠す余裕もなく、ちょっとしたことでも”ダダ洩れ”状態にありました。
後日、気持ちが落ち着いてから
「みっともないな…、私」
とひどく落ち込むことも増え、なんだかこれ、だいぶ負のループにハマってるんちゃうの。
と危惧していたところ、
冷静に内省することが難しいのなら、外の世界・他人のことをじっくり観察することから始めてみようと思いつき、小説を読む傍ら、心理・精神病理学についての本を読むようになりました。

フロイト・ユング・アドラー


心理学や精神分析に全く興味のない人でも、一度くらいは耳にしたことがあるんじゃないでしょうか?
”なんかすごいこと発見した三大精神科医”
というくらいの認識で、では、それぞれの理論には具体的にどんな違いがあるのかまでは知りませんでした。
今日ここで、その違いや特性を説明することは控えます。
というかたぶん無理。
まだまだ、「ちょっと何言ってる分かんない」という部分も多分にあるので、もっと良く理解できるようになったら、いつか偉そうに語ることもあるかも知れません。

ユダヤ人のフロイトと言えば、フランスの有名神経学者・シャルコーの元で学び、
今では当たり前のように日常会話の中で私たちが用いる「無意識」という概念を提唱した人ですが、当初は学会からだいぶ変人扱いされたそうです。

目には見えない証明しづらいことって、いつだって世間から受け入れられ難いものですね。

確かに彼の言ってることって、科学というか神学に近いところがあるかなとも思いますが、それにしても、無意識の発見って凄い!
世紀の大発見。
しかしここで呼ぶ”無意識”は、私たちが
「今、無意識にやってた」
とかっていう次元の前無意識とは異なったもので、意識を向けようとしても向けられないもの、思い出そうにも思い出せない領域・トラウマ・禁断の欲望etc.なので、イメージしにくいかも知れません。
なんとなーく、ふんわりとした理解ではありますが、意識は意識でも、いくつかの種類に分類してあれこれ組み合わせながら物事と向き合うと、
大抵の現象は、ある程度これで立証できるんとちゃうの。
と思いました。
無意識は、絶えず私たちの意識に姿かたちを変えて働きかけ、表に出ようとします。

どや顔が続きます


おっと…。
ちょっと齧ったくらいで分かった気になっちゃイケナイ。
とは思いつつ、自分の人や物事に対する姿勢が微妙に変わったことに気付いたときは、面白く感じました。
まず、感情的になっている人や、何度も同じ過ちを繰り返す人に対して、腹が立ちにくくなりました。
その人の内面では、どういうメカニズムでこうなっているのか。
これまでとは違う視座を持つようになった気がします。
「冷めてる」
と言われればそれまでですが、熱い人に熱くなったって、燃え尽きるまで火起こしになるだけじゃありませんか。

一旦そういう捉え方を知れば、
なんか、人間てみんな弱くて脆いなぁって思えます。
そう認めることで、ある種の”あきらめ”を手にしたような……。
(※余談※ 「あきらめる」の語源は「明らかにする」)

って、
ちょっとクールぶってはみても、結局私も、感情的で突発的な行動に出るタイプなんだと思うので、勘違いしないように気を付けます。

でもね!
それぞれの学者のパーソナリティとか見てても、別に冷静沈着な性格だったとは言い切れないと思います。
フロイトはユングに
「お前そんなに俺に死んで欲しいんかい!」
って怒り狂って何度か失神したみたいだし(被害妄想気味)、
ユングはユングで、オカルトにハマってウハウハしてたみたいだし(もっと勉強するね)、
アドラーも、コンプレックスに悩まされたみたいだし。

きっと彼らは、人一倍人間の心に関わろうとしたからこそ、一筋縄ではいかない人間の内面に幻滅もしただろうし、解明を試みる過程で腹が立ちもしたでしょう。
結局、ヒトのことを愛していたんだと思います。
どんなに馬鹿にされても蔑まれても信念を貫く姿勢、かっこいいっす。

ただ単に、それぞれがどんなことを唱えているかだけじゃなくて、その人の出生や生い立ち、思想をも知ることで、さらに面白く感じます。

ストレス


「ストレス」について、面白いことを知りました。
年々、社会のストレスに対する関心は高まっています。
日本人の約70%が、がんと心臓病、脳卒中のいずれかの生活習慣病で死亡するそうですが、ストレスがそれらの因子のひとつだとも言われています。

結局、ストレスってなんなん?
「ストレス溜まってる」
とか
「仕事がめっちゃストレスフル」
とかって言うけど、実態がないから私はあんまよく分かってない。
分からないから、余計にストレスを感じているような気もします。

例えば、自分と同じような経験をした人でも、ストレスを感じにくい人がいますよね。
外部の刺激から、影響を受けにくい人。
なんだろう、その違いは。
もしそこを理解出来れば、もっと心身ともに健康に、穏やかに生きられるんじゃないでしょうか。

これまでは、ストレスは外から刺激が加えられたときに生体に生じる反応(歪み)として、また、「そのようなストレスを引き起こす刺激」はストレッサーとして考えられていた。
(中略)
しかし、ストレッサーに対する心理生物学的ストレス反応の今日的見解は、このセリエ(Selye,1936)のストレス学説をもはや支持していない。ストレス反応はストレッサーの物理学的特性に対して引き起こされた結果というよりも、むしろストレッサーと生体が有する心理-認知-行動的特性とのトランスアクショナルな過程で生じたコーピングの結果によっていることが明らかとなった。

(「心理学ワールド」社会法人 日本心理学会 2011)

いろいろはしょりまくりましたが、だって、聞いたこともない人の名前とか、カタカナの、脳から分泌される〇〇ミン・ニンとかがたくさん出てくるんだもん。

あくまで私なりの解釈にはなりますが、要は、起こった出来事よりも、それについて主体がどう受け止め、向き合ったかの方が、後のストレスの程度に大きな影響を与える。
ということだと思いました。
ポジティブ思考を信奉しろってことじゃなくて、特定の状況下において自分はこうなる、という自己の性質をよく理解し認めて、だったらどうすればいいのかを絶えず試行錯誤しながら生きていくことが大切なのかな。
そのためには食事、睡眠、運動の基礎をしっかりと整えることは必須だし、ストレスに上手く対応するバイタリティーを鍛える日々の努力は欠かせないんだと感じました。
人や社会に上手く適応することで自己効力感も上がり、ちょっとやそっとのことで過度の影響を受けにくくなるのでしょう。


そうそう。私はここ数年、生活リズムが乱れに乱れてました。
はい、解決!
ってそう簡単にはいきませんが、じっくりゆっくり、今の自分の状態を把握しながら、ときにはバランス崩したりもして、今よりも成長出来るように精進してまいります。

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