オンラインボーカルレッスン

ニューヨークと日本でオンラインボーカルレッスンを続けて4年目に入った。

1人の生徒は公立高校で1番入るのが難しい音楽高校に通っている。

やっぱり、わかってたけど、私より彼女に相応しい先生はニューヨークにたくさんいる。

先生に高いお金を払う意義は、先生のコネクションだ。

普通は受けられないオーディションや、オーディションを受けなくても出られるショーの数が増える。

ニューヨークを去った私には、声楽のテクニックは教えられるけれど、コネクションはない。

対面レッスンなら、私は自分でピアノを弾く。そして音楽を教えられるけど、オンラインでは声を聴いて、ボーカルテクニックに絞って教えるしかない。

そんなジレンマを抱えつつ、よく4年間もやったと思う。

私は自分で最高の物を生徒さんに提供できていないと知りつつ、ずっと、しれっと毎週画面越しの彼らに会っている。

しんどい。

もしかして、今日を境にニューヨークのオンラインレッスンはフェードアウトしていくかもしれない。

自分の気持ちが折れてしまったら、事はそっちの方に転がっていく気がする。

ニューヨークにもまだ生徒がいるという事が、どんなに私のプライドを癒していてくれたか。

きっと私はそんなプライドがなくてもここでやっていく自信と覚悟ができたのかもしれない。

私はまた、ニューヨークではないかもしれないけれど、海外で本気で歌をやりたい。

教えるのと、歌うの、どっちもしたい。

とりあえず、明日も新しい人とレッスンだし、明後日は一曲だけど地元の温泉宿で歌うんだ。落ち着くのはいつかな。

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