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かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを (アナグラム詩)
ものさしはひとさえもしやにかく
くさきをたおるしももしらないふゆ
物差しは人さえも視野に描く
草木を手折る霜も知らない冬
しらゆきもふとやさしいはなをたおる
しのひくもにえかくさもしさ
白雪も、ふと優しい花を手折る
忍び、雲に描く、さもしさ
ふたつ作ってみましたが、類似が見られますね。どうしても「手折る」から逃れられなかったことが明白です。「る」ってしりとりでも断然難しいので、動詞にしたか
【冬の陽は長くさす】
冬の角度は鋭角で心の奥にまで差し込む
きづかないうちについたきずや到底消えるはずのないと思われたきずも
光をすべて集めれば白になり、まっさらなキャンパスで
自分の色筆をおいてゆける
傷口の中にも宇宙(そら)はあるのかと覗き込むから傷が広がる
冬の陽よここまでおいで部屋の隅あの子のなみだ膝を抱えて
なにもかも夢のにおひに墜ちる時わたしはいない地球の中に
名も知れぬ