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若手会社員がやる気のアピールを求められる理由 #1198

お元気ですかー?
今日は「若手会社員がやる気のアピールを求められる理由」というテーマでお話しします。
昨日のnoteを見てDMくれた新卒の方とオンラインで少しお話しした中で、「成果が評価されるべきか?やる気が評価されるべきか?」というお悩みの話にもなりました。
その方の勤める会社は一般的な日本の中小企業であり、答えは「成果以上にやる気が大事!」の一択だと思います。
その説明の際に、若手社員にとってやる気をアピールすることがなぜ重要なのかは、基礎的な雇用の成り立ちを知らないと案外わかりにくいものだと改めて理解したので、なるべくシンプルにまとめておきたいと思います。

やる気アピールが求められる背景

日本の多くの企業では、新卒や若手中途の段階で具体的なスキルや経験よりも、「やる気」が重要視される傾向にあります。これは、人に値段がついていて、営業に配属されても、企画に配属されても、総務に配属されても給料が変わらない代わりに、未経験から育成と採用を行うということを前提に採用する日本型雇用の特徴です。
わかりやすいコントラストとして、初めからその仕事に従事することが決まっていて、仕事やポストに値段がついている、いわゆるジョブ型の社会では、仕事は事前にその方が身につけていることが、(全く教えてくれないと言わないものの)大前提であると言うことも知っておくといいと思います。

日本型は0から教えてもらうことが前提であるため、一番最低限のスキルとして教えてもらう姿勢が問われます。若手にはスキルや業務遂行能力よりも、積極的に仕事に取り組む姿勢や会社に対する献身が評価の対象となるのです。
もちろん、ジョブ型の社会では一番最低限のスキルは、その仕事を遂行するために必要な最低限のスキルです。

飲み会はやる気のアピールタイム

例えば、会社の飲み会は単なる慰安の場ではなく、社員が自らのやる気や社内でのコミットメントを示す場として機能しています。飲み会や社内イベントへの参加は、自分がチームや組織の一員であること、そしてその成功を願っていることの表れとなります。

先日、チームの足を引っ張っているというnoteを書きましたが、チームの足だけではなく、自身の足も引っ張っています。
先ほどお話ししたように、日本型雇用での最低限のスキルは「やる気」だからです。飲み会や会議での議事録作成や積極発言、業務外の活動などは業務中に積極的に取り組むこと以上のやる気アピールタイムです。

やる気が認められないと...

日本型雇用の下では、特に新入社員や若手に対しては「やる気」が最低限必要とされるスキルです。その特徴として、業務や職種の変更の権利を人事権という形で会社が所有しています。
ジョブ型では、「営業から総務に異動ね。賃金減るけど。」なんてできませんが、「賃金変わらないし、戦略変わって営業は外注することになったから総務に異動ね」ということが可能になります。
くどいようですが、だからこそ、最低限のスキルは日本型雇用では「やる気」なのです。今の職種にずっと従事すると決まっているわけではないので、その専門性にやたらと頑固だったりする方がリスクです。やったことない仕事も全力でキャッチアップできる「やる気」とそれをなんとかしようとしてくれるであろう会社への帰属意識が問われます

当然、「やる気がない」と判断された場合、その後のキャリアに大きな影響を及ぼす可能性があります。やる気がないと見なされると、貴重なプロジェクトへの参画や昇進の機会を逃すだけでなく、社内での立場も弱まることがあるため、積極的な姿勢を見せることは非常に重要です。

納得いかないなら他の働き方を

とはいえ、時代は移り変わっています。
日本型雇用ではやる気を示し続ける必要があるため、滅私奉公になりがちですし、労働時間も伸びてしまいます。共働きを前提で家庭を設計することすら難しくなります。
国としても、女性活躍の文脈からもジョブ型を推進したい部分もあり、年収1000万の父さんが家計を支えていたモデルから、年収500万の夫婦が2人で世帯年収が1000万の家庭を作っていく方向になっています。

現状では、完全にジョブ型に移行すると日本型雇用のいいところである、若手の就職率の高さなども失われてしまうため(ジョブを身につけなくてもやる気さえあれば雇用されるのは日本型雇用の最高のメリットです)、若いうちはやる気重視の日本型雇用、ある程度の経験を積んだら、昔のように全員が賃金が上がるのも難しいためにジョブ型的になっていく方と、どんどん出世していく方に分かれているような印象です。

日本型雇用は特に若手の就職率の維持という観点で、やる気を示す義務とセットでこれからも残り続けるのではないでしょうか。
もちろん、全ての人がこのような働き方に迎合する必要はわけではありません。若手の就職率と引き換えにやる気アピール勝負になることに納得いかない場合は、フルコミッション制の職種、外資系企業、派遣や契約社員(探せば、当社はやる気アピール禁止!みたいな会社もあるかもですね)といった様々な働き方があります。大多数は日本型雇用を選んでいるだけで、少数とはいえ、日本は自分に合った環境を選ぶことが可能です。

逆に言えば、新卒の時に普通に就活をした、日本型の新卒一括採用の流れで会社員になった方や普通の日本企業に入った方は「実力や成果が評価されるべきで、やる気や飲み会への参加で評価されるべきではない」などと言うのはやめましょう。実力や成果よりもやる気がとにかく大事な働き方が、日本型雇用なのですから。
気持ちはわかりますが、あなたの未来のために何もポジティブではありません。

最後に

今日は「やる気アピールが日本企業で求められる理由」というタイトルでお話ししました。
やる気をアピールすることは、未経験でも採用され育成される日本企業でのキャリア形成において欠かせない要素です。僕は、何のスキルも実力もない大学中退からキャリアを始めたので、やる気アピール勝負はとても助かりましたw
会議は最前列に座りましたし、飲み会は全部参加しましたし、業務外イベントも全部参加してきました。正直、営業として圧倒的に成果を出すことよりもはるかに楽だと思っていましたし、若手時代をやり直すとしても僕は日本型雇用のほうがありがたいです。

本当に実力がありすぎて、やる気アピールが無駄に思える人は独立したりフルコミッション、海外の企業で頑張りましょう。飲み会や業務時間外のつながり、やる気アピールが嫌なだけで独立やフルコミッションもちょっと・・・と言う方は、派遣社員や契約社員というジョブ型に近い働き方もあります。
それでも日本型雇用の働き方を選ぶなら、諦めてやる気アピールで成果を出しましょう。多くの仲間が憂鬱さを押し殺してやる気アピールしてますし、ゲームのルールが違うのです。説明できる大人が少ないことをいいことに、どうにもならない前提に文句を言うのはカッコ悪いし品がないのでは?と思うのですが、いかがでしょうか。

では、また!





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