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【読書記録】最近読んだ本。

図書室通いがやめられず借りてきた本をちびちび読むことが日々の楽しみです。

今回は最近読んだ本をご紹介します。ひとつひとつの感想は短めです💁


古内一絵さん『風の向こうへ駆け抜けろ』

最近といいつつ年末に読んだ本です。(ごめんなさい)

『蒼のファンファーレ』がnoteで紹介されていて気になり手に取りました。

『風の向こうへ駆け抜けろ』は廃業寸前の厩舎にやってきた新人女性騎手の芦原瑞穂が中央GI「桜花賞」を目指すスポーツエンタメ小説です。

競馬は詳しくないのですが古内一絵さんが描く競馬小説とは一体どんな感じなのかな……と思いまして。

読んでみるとキャラクターやレースの描写が秀逸で競馬の知識がなくてもぐいぐいと引き込まれてしまうくらいパワーのある小説でした。

競馬の世界では女性騎手は少ないそうで作中での扱われ方にもやもやっとしましたが、そんな環境のなかでも努力し続ける主人公の真っ直ぐさが眩しいです。

人生を諦めかけている厩舎の人たちや心に傷を負った競走馬のフィッシュアイズと心をひとつにして挑んでいく姿を応援したくなります。

個人的にはツバキオトメのレースが印象的。高齢な馬で一見おとなしく闘争心がなさそうなツバキオトメですが、レースに出たら最後まで勝つことを諦めない姿はやっぱり競走馬なんだな……と思いました。

古内一絵さん『蒼のファンファーレ』

『風の向こうへ駆け抜けろ』の続編です。こちらから先に借りてきてしまい危うく続編から読み始めてしまうところでした。💦

前作から1年後のお話。新たなライバル出現。さらにまさかの恋愛要素も加わります。こちらも面白くて一気に読了。

GIのレース直前、失声症だった誠がフィッシュアイズの異変に気づいて言葉を発したシーンが印象的でした。

馬にしか笑顔を見せない誠の馬を護りたいという強い気持ちから起こった変化や落ち着きをなくしたフィッシュアイズを安心させるためにやさしく声をかけてあげるシーンは感動しました。ゲンさんの言葉、しっかり誠に届いてたんだなぁ……と。

人間ドラマだけでなく迫力満点のレースも素晴らしく競馬好きな方もそうでない方にもおすすめしたい作品です。

ラジオドラマも聴いてみたかった。

寺地はるなさん『今日のハチミツ、あしたの私』

中学時代にいじめを受け、家族にも大切にされなかった記憶を持つ主人公の碧が、新しい環境で自分の居場所をつくっていくところが丁寧に描かれていく物語。

所々、読むのがつらくなってしまい読み終わるまでに時間がかかりました。(この作品を好きな方すみません)

碧の中学時代には友達や家族との楽しい記憶がなく、見知らぬ女性からもらった優しさとハチミツの記憶が心に残っている。その記憶に導かれるようにして碧は養蜂と出会います。

明日世界が終わるとしても、今日巣箱を掃除し、蜜を搾り、花の種を蒔く。それから、今日のごはんはなににしよう、と考える。たとえ、それがなんの意味をなさなくても。明日がなくても、今日は今日だ。

もし明日人生が終わるとしたら。

そんな問いから始まるこの物語のなかで特に印象的だった言葉です。

碧が新しい環境のなかで出会った人たちと関わっていくことで作り上げた居場所。不器用だけど強く生きる碧の姿に心を打たれました。

人との関係や寂しい記憶、食べたもの、全てが今の自分に繋がっているということにも共感できた。つらい過去は消し去るのではなく受け入れて今日を生きていくという気持ちをわたしも持ち続けていけたらいいな……と思いました。

さくらももこさん『そういうふうにできている』

現在、妊娠中の友人に教えてもらい手に取ったエッセイ。さくらももこさんの妊娠出産体験がリアルに綴られています。

妊娠が判ったときの気持ち。ドーンという複雑なショックを受けたとありましたが実はわたしもそうでした。

正直、喜びよりもこれから自分の身体に起こる変化が怖かったです。1回目は流産してしまったので、2回目も嬉しいという気持ちよりもまた同じことが起こるんじゃないかという不安のほうが大きかった。そんな気持ちを抱いてしまったことが赤ちゃんに対して申し訳ないなぁと感じていたけど、このエッセイを読んだらそう思っていたのはわたしだけじゃなかったんだとちょっと心が軽くなりました。

お恥ずかしい話ですが初期の頃はわたしも強烈な便秘に悩まされました。懐かしいな~。(今は快便です)

あと9ヶ月に入った頃、検診でたくさん歩いたり部屋のふき掃除をするように言われたとありましたがつい最近、わたしも助産師外来で毎日1万歩、歩くように言われました。(スパルタ)

さすがに1万歩は心が折れそうなので8000歩を目標にしようと思います……。雑巾がけはしてみたい。しゃがむ姿勢がいいそうなのでトイレ掃除を入念にすることと年末にさぼったお風呂の大掃除もやりたいです。

最後の子どもがいる人生と子どもがいない人生についてのさくらももこさんの考え方にも共感できた。子どもがいない人生には子どもがいる人生とは違う楽しさがあるとわたしも思います。自分の時間がたくさんあったり、とか。子どもがいる人生では経験できないようなことがきっとたくさんあるはずです。

わたしは子どもがいる人生を歩むことになったので、一体どんな楽しさがあるのかこれからじっくり味わっていきたいと思いました。

妊娠・出産は人それぞれですね。わたしの出産はどんな感じになるんだろう?どきどきしますが出産に向けてできる限りのことはやっておきたいので今日はこれから歩いてきます。笑

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