編集者が身近にいると、あなたのビジネスが加速する理由
私がnoteを書くときに、1つの大きなテーマとして扱っている「編集」。
そういえば、そもそも「編集」ってどういう意味だっけ?と思って調べてみたら、次のように書いてありました。
これを読んで、私は「えっ……! 思っていたよりも狭い定義だな」とビックリしました。
そして次の瞬間、「ああ、だからか!」と思い出したことがあります。
先日、ある方とお話ししていたときに、
と言われたんですよね。
私はそれを聞いて、「ええ? そうなの!?」と思いました。
最近、企業の顧問編集者という仕事も確立されつつありますが、とはいえ世の中の認識は、まだそういう感じなんですよね。
編集力はどんなビジネスにも必要
意外に思う方もいるかもしれませんが、書籍でも、雑誌でも、企業の小冊子でも、Webサイトでも、Web記事でも、noteでも、メルマガでも、ECサイトでも、最終形態は何であれ、編集作業としてやっていることは、ほぼ同じです。
以下の項目について徹底的に考え、必要な素材を集めて最適な形で組み合わせていく、という作業を行っています。
最終的にコンテンツという形に仕上げることももちろん大事ですが、むしろこれらの項目について
にこそ、編集者の価値は宿ると私は思っています。
そして、この「客観性を維持しながら考え抜くプロセス」をサイクルとして回し続ける力は、広くどんなビジネスにおいても必要です。
人にフォーカスしてサポートできる
ここまで読んでくださった方は、
「なるほど、編集者は客観性を大切にしているし、日頃から考え抜く訓練もしているから、ビジネスのサポートもできるんだね。これからは企業も発信力を持つが大事だけど、編集者はコンテンツをつくるのが仕事だしね」
という理解をしてくださっていると思います。
しかし、実はもう一歩踏み込んでお伝えしたいことがあります。
編集者の中でも特に書籍編集者は、事業主の方のビジネスサポートに向いています。
なぜかというと、書籍編集者は「著者(人)」にフォーカスする習性を持っているからです。
「著者(人)」に興味を持ち、何をどのように考えているかを徹底的に理解しようとします。
この姿勢は、個人事業主の方や事業を立ち上げた方のサポートにも応用できるのです。
著者さんと編集者の間で、お互いの考えを理解するために必要になるのが「対話」です。
書籍編集者は、書籍を制作するおよそ半年間、場合によっては数年にわたって、著者さんと継続的に対話し、お互いの考えを深く理解し、信頼関係をベースにしながら本づくりを行っていきます。
お互いに忖度すればするほど、上っ面をなでただけの薄っぺらい本が仕上がってしまうので、忌憚のない意見を言い合います。
はい、もうお互い丸裸です(笑)。
そんな率直な対話をするからこそ、著者の方が「取るに足らない石」だと思い込んでいる自身の経験や考え方を編集者は見つけて、
と伝えることができます。
ちなみに、このように著者さんの中に「光るもの」を見つけた瞬間、私はテンションが爆上がりします(笑)。
書籍編集者であれば、こういうときに血湧き肉踊るはずです。
キターーーーー!と思うはずです。
この書籍編集者の変態性(言い方!)は、事業を立ち上げた方のサポートにめちゃくちゃ生きると私は思っています。
率直な対話によって見つかった「光るもの」は、商品の開発ストーリーを伝える際の重要な切り口になったり、ある日のnoteのテーマになったり、小冊子を構成する1ページになったりします。
つまり、編集者という理解者がいると、発信するコンテンツのバリエーションも増えますし、質も上がりますし、発信するスピードも上がります。
事業を発展につなげるために書籍の出版をしたい場合は、その意図を基にした発信のサポートを継続的に行うこともできます。
なので、いつでも声をかけられる編集者が近くにいると、(言葉を選ばずにいえば)すっごく便利なんです!
編集者は、著者と読者をつなぐパイプのような存在です。同じように編集者は、事業主と顧客をつなぐパイプにもなれるのです。
かつ事業主として1人でやっていく場合、右腕としてそういうサポーターがいると、心理的にも心強いのではないかと思います。
(しかし、そういう動きができる編集者の多くが今は出版社にいて、声をかけられる場所にいないんですよね……。あ、私にはいつでも声をかけてください。それから、肩書がライターであっても、同じ動きができる方ももちろんいらっしゃいます。なぜならライター業も人にフォーカスし、かつ編集的思考が必要な仕事だからです)
これからの時代は、よりビジネスにおいて編集的思考が必要になってくると思います。
なぜなら、商品やサービスがあふれている今は、自社の商品・サービスのナラティブ(なぜその商品・サービスをつくるに至ったのか、なぜあなたが利用するといいかのストーリー)をより丁寧に、わかりやすく、効果的に伝えないと、顧客に振り向いてもらえないからです。
実際に編集者を顧問編集者として雇い、事業をサポートしてもらうのもいいでしょうし、編集的思考を駆使できる人を社内で育てることも、事業を進めていくうえで大切になってくるのではないでしょうか。
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