フォローしませんか?
シェア
悠冴紀/小説家・詩人
2020年6月14日 10:56
作: 悠冴紀荒野から荒野へ廃墟から廃墟へ誰も訪れなくなった場所を訪れ乾いた風景を眺め歩くそこはかつて川のあった場所あとから塗り込められた灰色のコンクリートも今は朽ち果てさながら墓地の佇まい川辺を舞っていたあの蛍たちは一体どこへ消えたのか……二度とは戻らぬ初夏の灯火彼等の水は枯れてしまった草木も川も 今はない私はここに 嘆きに来たのか?いや、心は至って穏やか