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詩集C(30代以降の作品群)

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社会派ミステリー小説、PHASEシリーズの著者 悠冴紀が、30代から現在にかけて書いた最新の詩作品を、このマガジン内で無料公開していきます。 なお、作品の下に、一見解説文のよ… もっと読む
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#哲学

詩 『答 え』

詩 『答 え』

作:悠冴紀

答えなど
はじめからどこにも存在しない

誰かの導き出した明確な答えは
他の誰かにとっての問いとなる

私にも誰にも
答えようがない

その時どきに見出す小刻みの持論なら
すでに幾度となく言葉にしてきた

年月を経て
それら全てが問いに帰する

だから朽ちない
循環により生を得る

終局を迎え 落ちた木の葉は
残像だけをおいて土にかえる

土を踏みしめる誰かが樹を見上げるとき
そこに

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詩 『巡礼~廃墟のホタル』

詩 『巡礼~廃墟のホタル』

作: 悠冴紀

荒野から荒野へ
廃墟から廃墟へ

誰も訪れなくなった場所を訪れ
乾いた風景を眺め歩く

そこはかつて川のあった場所
あとから塗り込められた灰色のコンクリートも
今は朽ち果て
さながら墓地の佇まい

川辺を舞っていたあの蛍たちは
一体どこへ消えたのか……

二度とは戻らぬ初夏の灯火
彼等の水は枯れてしまった
草木も川も 今はない

私はここに 嘆きに来たのか?
いや、心は至って穏やか

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詩 『鮫々のように 〜ダークブルーの海へ』

詩 『鮫々のように 〜ダークブルーの海へ』

作:悠冴紀

暗く 冷たい 水の中で
独り静かに佇んでいたい
冷ややかな眼差しを持つ あの鮫々のように

笑うことなく
馴れ合うことなく
誰も寄り付かないほどの深みに溺れて……

差し伸べる手など 必要ない
人々が救いと信じるものが
私には死だ

現に私は日に日に崩れ 朽ち果てて
元在る力すら見失ってしまった

己の本質に見合わぬ生ぬるいところへ
無理やりこの身を引上げてしまったからだ

一体どの

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