ヨーロッパ文化教養講座(1977年イタリア映画「父 パードレ・パドローネ」)
2024/05/07
イタリア映画祭2024で鑑賞
本作は1977年第30回カンヌ国際映画祭のパルムドール受賞作だが、監督のダヴィアーニ兄弟の弟パオロ・ダヴィアーニ氏が2024年2月29日に死去したために、特別公開されたとのこと。
本作は、サルデーニャ島の羊飼いの息子として生まれたが、後に言語学者・作家となる、ガヴィーノ・レッダ氏(1938年生まれ)の自伝的小説を元にしたもので、冒頭に本人が登場する。
サルデーニャ島の荒涼とした風景、羊飼いたちのうなり声のような独特の音色の歌、暴君のような家父長の父、父に逆らえない母と兄弟姉妹、軍隊に入ってラテン語を同僚から学び戦車を操縦しながらラテン語で会話するガヴィーノなど印象的なシーンが次から次へと出てくるのが、名画たるゆえんか。
WIKIによると、ガヴィーノ・レッダ氏も結局故郷に帰って、農業と牧畜を営んだと書いてあるので、結局父の影響から脱することはできなかったのかも知れない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?