カノウシン

一級建築士、家具デザイナー、BIMマネージャー、元家具作家。 建築における木のことデジ…

カノウシン

一級建築士、家具デザイナー、BIMマネージャー、元家具作家。 建築における木のことデジタルデザインについて語ります。 大阪万博海外パビリオンBIMマネージャー。

最近の記事

BIMのハードル

建築系の会合などで、BIM(Building Information Modeling)のお話をすると、BIMを導入してみたものの挫折してしまったという話を聞くことがあります。BIMは建設業におけるツールのひとつにすぎません。国土交通省が推進している施策だからと、とりあえず導入すると失敗することがあると思います。これからの建設業にとって欠かせないと思いますが、今、すべての設計事務所や工務店に必ずしも必要ではないと思います。 CADとBIMは仕事の進め方がまったく異なります。

    • 小さな設計事務所がBIMを導入してわかったこと

      私が運営している設計事務所、狩野新アトリエは個人事業の小さな設計事務所です。 店舗のリノベーションであったり、オフィス、工場の設計、また、ゼネコンが手掛けるような比較的大きなプロジェクトのBIMサポート業務を行っています。最近では大阪万博海外パビリオンのBIMマネージャーを務めています。 普段使用しているBIMはRevitとArchiCADです。両方使っている人が珍しいのか、両方使えますというと驚かれたりします。 ゼネコンや設計事務所のサポートの仕事も考えると、今のところ

      • Revit VS ArchiCAD

        Revit vs ArchiCAD さて、どちらがいいのか? 両方活用している身として、どちらも優れたBIMアプリケーションだと思います。 ただし、それぞれ特徴があり、選択する際の参考になればと。 まずは、Revit、天下のAutodeskのソフトウェアということもあり、他社メーカーのソフトウェアとの連携についてはそこまで丁寧にサポートされてはいないように感じます。意匠、構造、設備と設計から施工までほぼすべてのフェーズで使えます。純粋なBIMなので、2D設計機能に関しては

        • 建築バカ

          親父との思い出は。。。 とにかく怖かった。親父が家にいるとピンと張りつめた空気が漂っていた。 家では笑うこともなく、会話もあまりなく、ひたすら仕事のことを考えていたようだ。 そんな親父だが、工事現場へはよく連れて行ってくれた。建築の現場ではカッコ良かった。そんな親父に憧れて建築を志そうと子供ながらに考えたのかもしれない。 ちょうど、阪神大震災の直後、某建設会社のプリンシパルアーキテクトだった父は、突如会社を辞めた。当時は一切理由を話さなかったが、のちに自分が担当した建物

        BIMのハードル