塩見直紀(Local AtoZ Maker/半農半X研究所/総務省地域力創造アドバイザー/美術博士)

著書⇒半農半Xという生き方【決定版】他 /近著⇒『塩見直紀の京都発コンセプト88~半農…

塩見直紀(Local AtoZ Maker/半農半X研究所/総務省地域力創造アドバイザー/美術博士)

著書⇒半農半Xという生き方【決定版】他 /近著⇒『塩見直紀の京都発コンセプト88~半農半Xから1人1研究所まで』(2023.3)『半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ』(2023.6)/●noteコンセプト⇒みんなが持つ宝物系メモやcardの交換、社会資源化の模索

最近の記事

  • 固定された記事

siomemo657「半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ」

2023年6月26日頃より、書店に拙著が並びます。AtoZマニアが書いた初めてのAtoZ本です。10年ほど前より、古典的編集手法AtoZにひかれてきました。本書は「これからのキーワード」をAtoZで26、抽出したものです。 タイトルは『半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ』、版元は農文協です。現代農業増刊号『青年帰農~若者たちの新しい生きかた』(2002)で甲斐良治編集長から原稿依頼があり、初めて6000字ほどで半農半Xを詳述させていただいて20年。思いがけないこ

    • siomemo994「漢字ハカセ、研究者になる」

      月に1冊は「漢字、中国語」の本を僕は読みますシリーズ。理由は漢字で新概念を創るため。「漢字から考える、非ソシュール的言語学」というコピーが気になる今野真二さんの『日本語と漢字~正書法がないことばの歴史』(2024)は来月くらいに拝読するとして、笹原宏之さんの本(2022)を先に拝読させていただきます。「1人1研究所社会」の観点からも学べる本ですね。

      • for serendipity1014「近くにある日常の課題と遠くにある関心事」

        國分功一郎さんの『目的への抵抗』(2023)より。  少し大学院生向けのお話もしておくと、近くにある課題と遠くにある関心事は研究においても大切だと思います。研究というのは意外と同調圧力が強いんです。「みんながやっているから」とか「いまはこういうやり方をしないとウケないから」とか、そういう圧力がどうしてもかかる。その中で、そもそも自分がやるべきだと思っていたことから逸れていってしまうことがある。だから先ほど述べた、すごく遠くにある関心事というのは、研究においても大切だと思いま

        • siomemo993「大正デモクラシー 」

          鈴木貞美さんの『大正生命主義』から始まった大正時代の思想系マイブーム。「大正デモクラシー」で検索すると、岩波新書シリーズ日本近現代史④の成田龍一さん本(2007)と出会うことができました。何か思いがけない学び、ありますように。

        マガジン

        • コンセプトに関するお宝系のことば(塩見直紀選)
          87本
        • 塩見直紀の試行100(コンセプトなど)バックナンバー②
          50本
        • 塩見直紀の「noteでワークショップ」バックナンバー
          20本
        • 僕をインスパイアし続けることば集(塩見直紀選)
          20本
        • 塩見直紀の試行100(コンセプトなど)バックナンバー①
          50本
        • 塩見直紀インタビューアーカイブ集
          9本

        記事

          for serendipity1013「譲れないものだけを守り、他はためらわず手放す」

          2024年5月14日付、朝日新聞・耕論欄、テーマ「やっぱりジュリー」より。ノンフィクションライター・島﨑今日子さんの沢田研二さんの評。最近、綾部の実家にあったたくさんの本(既読、未読)を思いがけず、手放すことができました。譲れないもの、僕も守りますね。

          for serendipity1013「譲れないものだけを守り、他はためらわず手放す」

          ★noteでワークショップ143「哲学」

          自分の「ミッション」「X(エックス)」を見つめたり、確認したり、新たな切り口やインスピレーションと出会うきっかけづくりのために、noteでワークショップができないか。そんな小さな試みを週1でおこなっています。 最近読み終えたスコット・ハーショヴィッツ『父が息子に語る壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書』(2023)の訳者あとがきに、こんなことが書かれていました。 あらゆるものに哲学があると考える著者が本書で扱う哲学の領域は、法哲学を筆頭に政治哲学、道徳哲学、言語哲学、心の哲学、

          siomemo992「白樺派とトルストイ~武者小路実篤・有島武郎・志賀直哉を中心に」

          「大正生命主義」への関心→関心を持ちつつも未読だった「新しき村」に関する本として、『武者小路実篤、新し村の生誕』大津山国夫、2008)を拝読→武者小路実篤をもう少し知りたく、『白樺たちの大正』(関川夏央、2003)を拝読。そして、こんな本(2008)と出会いました。

          siomemo992「白樺派とトルストイ~武者小路実篤・有島武郎・志賀直哉を中心に」

          for serendipity1012 「しなければならないことを/片っぱしから忠実に/進め進め」

          関川夏央さんの『白樺たちの大正』(2003)で紹介されていた武者小路実篤の詩。 進め、進め    武者小路実篤 自分達は後悔なんかしていられない、 したいことが多すぎる 進め、進め 麦が出来そこなった! それもいいだろう あとの為になる 進め、進め 家が焼けた! それもいいだろう 新しい家がたつ 進め、進め 人がぬけました 仕方がない 更にいい人が入るだろう 進め、進め 何をしたらいいのかわからない! しなければならないことを 片っぱしからしろ、忠実に。 進め、進

          for serendipity1012 「しなければならないことを/片っぱしから忠実に/進め進め」

          siomemo991「ジェンダー史10講」

          苅谷剛彦さんの『知的複眼思考法』(1996、2002)にアメリカの社会学者タルコット・パーソンズが「コンセプトとはサーチライトである」と、概念の働きをサーチライトに例えたとあって、僕(塩見直紀)は影響を受けたのでした。そのサーチライトの例として苅谷さんがあげていたのが、「ジェンダー」という概念です。「ジェンダー」という概念の登場によって、照らされるところは大きく変化していきます。もっと早くジェンダー本を拝読すべきところでしたが、最近、姫岡とし子さんの本(2024)とめぐり合い

          for serendipity1011「歴史上の哲学者たちは、誰でも、何らかの問いを立て、それに自らの概念をもって取り組んだ人たちなのです」

          國分功一郎さんの『目的への抵抗~シリーズ哲学講話』(2023)より。 歴史上の哲学者たちは、誰でも、何らかの問いを立て、それに自らの概念をもって取り組んだ人たちなのです。(23-24p)

          for serendipity1011「歴史上の哲学者たちは、誰でも、何らかの問いを立て、それに自らの概念をもって取り組んだ人たちなのです」

          siomemo990 イシューからはじめよ~知的生産の「シンプルな本質」

          2023年、急に再読したくなったのが、楠木建さんの『ストーリーとしての競争戦略』(2010)でした。『イシューからはじめよ』(2010)も同じく、再読したくなり。この2冊、同年生まれなのですね。序章、1章は年に1度、読み返すべきかな。

          siomemo990 イシューからはじめよ~知的生産の「シンプルな本質」

          for serendipity1010「何に答えを出すべきなのか」

          安宅和人さんの『イシューからはじめよ~知的生産の「シンプルな本質」』(2010)より。序章と1章はときどき読むべし、です。僕たちもやりたいことがいろいろあるけれど、「何に答えを出すべきなのか」ということ、よく考えなきゃです。

          siomemo989「ドゥルーズ~没後20年 新たなる転回」

          哲学者ドゥルーズが哲学を概念の創造と定義したことを知って以来、そのことをもっと知りたく、いろいろな本を読んで僕なりに追いかけていますシリーズ。昨年観たA~Zまでのキーワードへのインタビュー映像「ジル・ドゥルーズのアベセデール」(國分功一郎監修、2015)。2024年も観てみます。

          for serendipity1009「詩を書く事は自分を削りとる事です」

          2024年の中原中也賞の記念講演で詩人・井坂洋子さんのお話を拝聴→井坂さんのエッセイ集『詩はあなたの隣りにいる』(2015)を拝読。→文中で紹介されていた詩人・永瀬清子さんの詩集『あけがたにくる人よ』(1987)より。  詩を書く事は自分を削りとる事です。  すこしも自分を削りとっていない詩は世の中に多い。みせびらかす詩、ことばだけの詩は更に多い。  しかしただそれらはこちらに乗り移らないのです。  つまり身を削っても人に乗り移る程のことを書きたい。  今はただそれも願いに

          siomemo988「私塾のすすめ~ここから創造が生まれる」

          羽生善治さんの「高速道路論」を世に広めた梅田望夫さんの『ウェブ時代をゆく~いかに働き、いかに学ぶか』(2007)を2023年、再読。梅田さんの他の本からも学んでおこうということで昨年は『シリコンバレーから将棋を観る~羽生善治と現代』(2009)なども拝読。既読かもしれないこの本(2008)も読んでおきます。本書でも出てくる「私淑(ししゅく)する」ということばが流行り、「リスペクト」や「推し」のように使う時代が来たらと思います。

          for serendipity1008 大正の時代精神は「改造」への意欲であった

          関川夏央さんの『白樺たちの大正』(2003)、第6章 彼らが思った「美しい町」より。 大正の時代精神は「改造」への意欲であった。そして、それをになったのは新興する「中流」家庭の息子や娘たちであった。(213p) 参考  『白樺たちの大正』目次 明治十五年以後生まれの青年 「改造」への衝動 女たちの「大正」 学習院という空間 「友情」のコスモポリタニズム シベリア出兵と日本社会の変質 彼らが思った「美しい町」 或る青年たちの夢 「大水路」の建設 夫、父、家長としての志賀直

          for serendipity1008 大正の時代精神は「改造」への意欲であった