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for serendipity913「私は、私のことをよく知らない。私が何者であるか、私が何を行うかを、仲間と共に探る。」

石原孝二編『当事者研究の研究』(2013)所収、熊谷晋一郎さんの「第5章 痛みから始める当事者研究」(218-219p)より。

私のことは、私がいちばんよく知っている。
私が何者であるか、私が何を行うのかは、私が決める。

当事者運動の精神ともいえるこの標語に、私は何度も助けられてきた。(中略)しかし、この標語について「これで十分である」と言い切れる者は、知らず知らずのうちにある前提条件を享受している相対的な強者であるということも、また事実だろう。障害者かどうかにかかわらず、生きていれば「自分が何者か」「何を望んでいるのか」「何を行うべきなのか」について、しばしばわからなくなり、立ち止まってしまうことがある。そのとき、私たちはこう言わなくてはならない。

私は、私のことをよく知らない。
私が何者であるか、私が何を行うかを、仲間と共に探る。

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