ダンス+トーク+ビデオ『春が来たよ』@カラス・アパラタス

勅使川原三郎、佐東利穂子がバッハとヘンデルの音楽を踊った作品「春が来たよ」を観劇した後、休憩をはさんでこの日のゲストの宮田ケイがいた時代の映像ダンス作品の抜粋を鑑賞。そのあと、宮田ケイを迎えて勅使川原三郎、佐東利穂子がKARASの初期の時代やそもそもの勅使川原と宮田が出会ったころのエピソードなどを語るトークショーがすべてを合わせて3時間半になるほどたっぷりと行われた。トーク自体も珍しい話が聴けた貴重なものであったが、面白かったのは勅使川原作品の動きの変遷が実感として感じられたことだ。
映像は「NOIJECT」など舞台を実際に見たことがあるものも含まれてはいるのだが、勅使川原自身の動きで比較しても鋭くはあっても直線的だった手足の動きが特にアパラタスなどで見ている最近の動きでは以前よりはずっと動きのディティールが感じられるようなより豊饒なものに変わってきているのだということが、現在の生のダンスと映像を続けて見ることで、はっきりと感じ取ることができ、それが面白かった。

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 上記の映像はアパラタスで上映されたものではないが、この二つを見比べるだけでも同じ勅使川原三郎の振り付け作品といっても宮田と佐東の動きには直線的な動きの宮田に対して滑らかかつ複雑な動きのバリエーションを見せる佐東と大きな違いがあることが一目瞭然で分かるけれども、実は勅使川原本人の動きもかなり大きな変容を遂げてきていることが分かる。それがどこまで勅使川原本人の動きへの探究の賜物か、あるいはそれぞれの時代の共同作業者とのシンクロにより変容したのかは分からないが、どちらもが見てすぐに「勅使川原三郎の動き」という刻印を押されているものと感じられるのにかかわらず、かなり大きな変容を遂げていることが再認識されたという意味でも興味深いことだった。

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特別企画公演ダンス+トーク+ビデオ
「春が来たよ」

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