霜先麻李

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本の中の世界の人と再会する

俵万智さんの「青の国 うたの国」という本を読了しました。   この本は、詩人の俵万智さんが、宮崎で暮らした(今は仙台在住)素晴らしき日々をエッセイと短歌で綴った、洒脱な一冊ですが、その中で、「なぜ愛の不時着を何度も見たいのか」について語ったくだりがありました。 最近、銀河英雄伝説「野望編」を再読しています。夏頃に、本編全10巻のうち、残りの9巻は再読終了したのですが、第2巻にあたる「野望編」だけは家の中で行方不明になっていたのですが、最近、引っ越しに向けて整理している過程

    • 尊敬する元上司との久しぶりの出会い

       今日から6月ですね。土日以外に休日がなく平日はフルに稼働できるのですが、例年、6月は意外と記憶がなくて、何となく過ぎていったような気がします。  今、僕の手元に、来年度に向けて骨の折れる準備が必要な事案があり、社内の合意形成を考えると、6月中にドラフトは固めておかないときつくなるので、昨日から、頭出しのところと、課題解決に向けた論点の抽出をはじめたところです。  何せ、最終目標が壮大な壁画の貼り替え作業であるため、いきなり本番に取り掛かると、途中で自分の立ち位置が分から

      • 京葉線の改正ダイヤ見直し

         京葉線が3月に改正したダイヤを一部見直し、各駅停車を快速に変更することで、東京から離れている、千葉市南部のターミナル駅である蘇我や、その先の外房線、内房線沿線の利用者の速達性を回復し、 さらに、これまで通勤快速が通過していた海浜幕張などにも停車することで、朝の時間帯に需要のある、房総方面から幕張新都心界隈への通勤、通学利用者の利便、幕張新都心居住者の都心アクセスの改善も図ることとなったようです。  秋のダイヤ改正で実施ということで、通常のダイヤ改正は3月であり、秋の改正は

        • 10円でも売りに出す気持ち

           少し前のNHKの人気番組「ドキュメント72時間」で、池袋のアニメグッズの買取店の回がありました。  このお店には、アニメグッズだけでなく、人気アイドルのグッズの買取もやっているようで、それこそ老若男女が、さまざまな「推し」の変わり目でまとめ売りに来ている一方で、急に推しに目覚めてグッズを買いに来たような人も登場し、この番組の真骨頂である、人間模様が店の中で渦巻いている、「人間交差点」の風情を味わえる、秀逸な回であったと思います。  僕はこの回を見て、「推し交換」というS

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        本の中の世界の人と再会する

          北朝鮮へのエクソダス

           この本は、日本の終戦直後にはじまった、朝鮮半島を出自とする人々の、日本から北朝鮮への帰国事業について書かれたもので、英国生まれのオーストラリア国立大学の教授が、赤十字国際委員会の歴史文書の丹念な調査や、当事者に対するインタビューにより、事業の全体像を描いた力作です  この本は、2007年に書かれた本ですが、僕がこの本の存在を知ったのがつい最近で、図書館でリクエストして数日前に読み終えたところです。  北朝鮮への帰国事業のことについては、既に高校生の時から知っていましたが、

          北朝鮮へのエクソダス

          全権委任でないところの戦い方

           何度かここに書きましたが、まえの部門は最前線の激戦地の現場指揮官のようなもので、毎日、部下の体調を直接管理し、業務の進捗を確認し、トラブルが発生すれば乗り出して事態収拾に動き、同盟関係にある勢力の本拠地や、時には敵方の本陣に乗り込んで直接交渉も行ってきました。  もちろん、組織人として、組織の方針に従って動く、ここはゲームをするうえでの暗黙のルールなので、これは守りつつも、あとの手法とか、どこまで相手に手の内を見せるか、といったことは、現場指揮官である僕に任されており、

          全権委任でないところの戦い方

          対蹠点と本初子午線を息子と学ぶ

           息子は学校の勉強に対するモチベーションがなかなか湧かないようです。中学受験の母親に言われたからやってる感があって、受験の数日前から本気になったようですが、時すでに遅しでした。  中学受験のときも、僕は受けさせることに乗り気ではなかったので、成績が絶望的ならさっさと撤退しようと思ったのですが、やってみると指一本が引っ掛かり、親としてもあきらめきれない感じで、本番に突入し、あえなく撃沈しました。  どうも、文章理解能力が上滑りしていて、文章を読むスピードは速いようにみえるの

          対蹠点と本初子午線を息子と学ぶ

          高齢の母への希望提供

           毎週、平日の後半で時間休みを取り、母のところに行くことがデフォルトになりつつあります。  だいたい、行く日の朝に電話すると大荒れ。ふだんは話し相手がいないからであり、それがあるから、役所からの電話による安否確認サービスとか、週3回の宅配弁当を手配したのですが、 それはそれで電話や宅配の人が来るのは煩わしい、宅配弁当は内容のわりに高い、ということで、どれも断ってしまい、結果が、「普段誰とも話すことがない」という不平不満ですから、困ったものです。  ただ、電話の大荒れを過ぎ

          高齢の母への希望提供

          鉄道で関心領域の外側の世界に触れる

           今日は書くことが次々と思い浮かび、どれにしようかと悩みましたが、夜になってしまったことから、その中から、うたかたのように消えてしまいそうなネタを書きます。  昨日は母のところにフォローに出かけ、仕事に戻る途中、駅のホームで電車を待っていた時、今度入ってくる列車が、自分が行きたい駅に向かうのかについて、そばにいた男性に問われました。  その男性は高齢のようでしたが、手元にスマホを持っており、今はスマホで調べれば、それぐらい、わかるような気もしますが、スマホの経路検索は、途

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          力でねじ伏せても心は変わらない

           このところ、僕が巻き込まれつつある、仕事上の問題の究明をするにつけ、感じるのは、人の口に戸を立てるのは非常に難しいし、心を力で変えることは絶対にできない、ということです。  当たり前のことですが、その場しのぎ、時間のない中で物事を進めようとすると、この当然のことを、わかってはいても、何か、組織人としての振る舞い、あるいは社会人としての大勢の中での慎み、 といった外形的な心理抑制要因に期待して、まずは力関係を使い、勝負をつけたうえで、そうした心理的圧迫を加えつつ、添え物程度

          力でねじ伏せても心は変わらない

          次なる打ち手の研究

           ここにきて、社内の異なる部門間で、双方の立場への理解不足から生じた相互不信が積み上がり、本来は社内のゴタゴタで済むところ、この話が外部にも出ていきそうな感じです。  マスコミに内輪もめてきに面白おかしく書き立てられ、結果的に会社の不祥事的に総括されてしまうと、総点検的な作業を対外的に約束させられ、寝た子を起こし、さらに延長戦で対外的なイメージを傷つけられることになります。  この問題、社内の一部人間が特定の利益を得るために操作したとか、組織に直接的損害を与えたようなこと

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          部活動リレー

           昨日は出張でしたが、日中は非常に暑く、会議に着くころには汗だくになってしまいました。  まだ、クールビズスタイルになるには時期が早いかなと思いましたが、木曜日の出張先は製造現場でもあり、先方に確認し、問題なければポロシャツとかで行きたいと思います。  この時期、朝晩は気温が下がりますが、日中は天気が良いと真夏並みで、炎天下を歩くのはきついですね。  さて、先週の土曜日は、下の子どもの中学校の体育祭がありました。土曜日も天候に恵まれ大変な暑さで、保護者が立って見ている場

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          「損した」感情の棚上げ

           昨日の夜、自動車の保管場所を変更した関係で申請した、自動車保有手続きワンストップサービス(OSS)の進捗状況を確認したところ、警察署の自動車保管場所証明申請の手続き中ながら、手数料未納と表示されており、5月26日までの督促期限が切られ、納付することを求めていたことから、急いでネットバンキングで2200円を振り込みました。  しかし、妻に確認したところ、手続きを早めるために、申請に行った警察署で既に現金納付済とのこと。レシートを受け取っており、確かのようです。  警察署で

          「損した」感情の棚上げ

          50代でも物の動かし方がわからない人

           僕の先輩で、すごく良くしてくれる人がいます。  僕がメンタルで体調を崩した時も、さまざまな形でフォローしていただき、どん底状態にあった自分の心に降りてきて寄り添ってくださり、こうした点は、大変感謝しています。  また、地域の考古学について、独学で研鑽を深め、一定の存在感を示しています。また、自分だけではなく、他の研究者の活動についても、時には身銭を切ってサポートしており、そうした姿勢に、同好の人たちの信望は厚いようです。  ただ、仕事という面では、自分なりの思いはある

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          授業参観で子どもに教えられる

           昨日は娘の授業参観がありました。  さすがに高校生となると、みんな背が伸びて大人びており、自分の子どもだけを見ていると、毎日見ているのでわからないものですが、同級生を見て、あらためて我が子の成長を実感したところです。  授業は先生の教え方がうまくて、さすがだなと思いましたが、授業中、しきりに動いたり、髪の毛を気にして、ときどき櫛を取り出してセットしたり、歌ったりして、落ち着かない男子生徒がいました。  家に帰ってから、あんなに落ち着かないと大変だよねと、娘に話をしたら

          授業参観で子どもに教えられる

          社畜操縦術としては絶妙

           昨日は、経営トップに説明する会議がありました。  毎週のように、経営トップに対し「戦況報告」をしていた、前の部門の時とは違い、今の法務部門に異動となった4月以降、経営トップと直接会ったのは初めてでしたが、説明事案が四半期ごとの定期報告であり、報告の中身である個別の事案については、難しい事案は、各部門がトップと協議を重ねているはずであり、今回の報告の場は、ある意味、全体のおさらいのような場面になります。  前任者から引き継いだ際にも、そんなに関心がないから深く突っ込まれる

          社畜操縦術としては絶妙