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産院日記 2日目 

8時5分前に陣痛室に入ることになっていたんだけど、いつも通り6時きっかりに目が覚めてしまう。

大きなお腹で最後の写真を撮る。

コロナ禍で立ち会いはなしだ。一人で支度を整える。顔色がよくわかるようにメイクは禁止とのこと。

 麻酔を使った計画無痛分娩なので、朝は絶食(吐いたもので窒息するリスクがあるそう)。ちなみにこちらの産院では、計画日の前に陣痛が来てしまった場合、食後6時間経っていなければ麻酔を入れられない、とのことで、今日まで陣痛が来ないことを祈っていた私。

前日の診察で既に子宮口は3センチ開いていたので、バルーンは入らなかった。8時から陣痛促進剤の投与が開始。夫が息子のオンライン授業の様子を撮影してFacetimeで繋いでくれていたので、それを見ながら陣痛を待つ。すごくゆったりした時間だった。

徐々にお腹の張りが強くなり、13時ごろには陣痛がしっかり感じられるようになった。分娩室に移動。お産の進みがだいぶゆっくりだったので、先生の判断で人工破水をして、麻酔が入る。この時点で重めの生理痛プラスαくらいの痛みがあったのだけど、10分ほどでスッと痛みが消えた!びっくり。

ベースの麻酔を入れてもらいつつ、自分でボタンを押して都度都度麻酔を足す、というシステムだった。これを頻繁に押しすぎると、最後にいきめなくなるとのことで、正直加減がよくわからない。

14時から15時半くらいにかけては余裕。お腹の張りを感じながら助産師さんと楽しく会話していたり、家族にLINEで報告したりしていたのだが…これが15時45分ごろになってボタンを押しても麻酔が効きづらくなってきた… 

後から振り返ると、お産が最後の最後に急激に進んでしまったことと、痛みを私が我慢し過ぎてボタンをあまり押さなかったことが原因らしい。

16時台になってからは記憶があんまりない。もう普通に激痛だった。

16時28分、ベビー誕生。陣痛終了。(しかし私は麻酔分娩の凄さをここから知ることになった。これについては後述する。)

赤ん坊は息子によく似ていた。どれくらい似ていたかというと、7年前から赤ちゃん時代の息子がタイムマシンに乗ってやってきたのでは…というほどに似ていた。私たち家族は息子を溺愛して育ててきたので、そんな私たちが一番可愛いと思う造形を選んできたのかな。

出産直後だが、まだ麻酔もうっすらと効いていて余裕があったので、夫とFaceTimeを繋いでもらう。息子は夕方空手の稽古に行く予定と聞いていたが、トラブルで行っていなかったため、2人に赤ちゃんを見せることができた。

夫も息子ももともとおしゃべりな人だが、流石に盛り上がっていた。夫は私の鼻の形が遺伝することを望んでいたが、夫にそっくりなぺちゃんこな形なので、「あーこっちか!」なんて言いながらも嬉しそう。息子は素直に「僕に似てるね」と言って喜んでいる。会陰を先生に縫合してもらいながら、二人のテンション高いおしゃべりを聞くというなかなか得難い経験をした。

2人に聞かれて初めて助産師さんに赤ちゃんの性別を確認。健診で言われていた通り、女の子だった。

その後実家の母にもLINEのビデオ通話を繋ぐ。母は赤ちゃんが息子にそっくりなことを「かわいいかわいい」と喜んでいる。

2時間ほどカンガルーケア。

18時半ごろ、お腹が猛烈に空いていることに気がつく。まさか出産直後からご飯が食べられるなんて…自然分娩だった7年前は出血多量と出産の疲れから、吐き気で食事を一口も食べられなかったのだ。

助産師さんが分娩室に食事を運んでくださった。決まりの夕食時間をとうにすぎていたため、食事はお弁当箱に詰めてくださってあった(トップの写真です)。美味しくて全部食べ切った。

赤ちゃんと一緒に、車椅子で病室に戻してもらい、この日は終了。もちろん痛みはあるけれど、7年前とは体の感じが全然違うことにいちいち驚く。6時間半陣痛に耐えるのと、30分陣痛に耐えるのとではここまでダメージが違うのか…!

娘は生まれたその日からよく寝るいい子だった。

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