Sunnyキッズクリニック

埼玉県川口市にあるSunnyキッズクリニックです。 「こどもが安心して大人になれる社…

Sunnyキッズクリニック

埼玉県川口市にあるSunnyキッズクリニックです。 「こどもが安心して大人になれる社会に、大人が安心してこどもを育てられる社会に」というクリニックのMISSIONを実現するため、分かりやすい医療知識をnoteで発信していきたいと思います。

最近の記事

お薬について(粉、シロップ…それぞれのメリット・デメリット他)

Take Home Message◻︎小児の場合、症状を和らげるサポートの薬が多い ◻︎なるべく用法、用量を守ろう。 ◻︎効果は変わらないのでお薬の形状ごとの特徴を把握しよう。 ◻︎粉・ドライシロップがベスト(保存・安全性など) お薬を飲ませる大人の方に知っていただきたいこと 小児科でよく処方される、咳止めの薬、痰きりの薬、鼻水を抑える薬、腸の働きを整える薬(整腸剤)、熱を抑える薬(解熱剤)などは症状を和らげて、お子さんのサポートを行い、体力の回復を助けるお薬です。病気自体

    • クループ症候群とは?(どんな様子の時受診したほうがいいの?他)

      Take Home Message◻︎主にウイルス、細菌感染による喉周囲が狭くなり空気の通りが悪くなる病気の総称 ◻︎症状の多くは、夜間の吸気性喘鳴、犬吠様咳嗽、嗄声など ◻︎病変部位によりクループと急性喉頭蓋炎に大きく分けられる ◻︎好発年齢は生後6カ月~3歳ころまでの乳幼児、急性喉頭蓋炎は年長~就学前のお子さんや成人 ◻︎80%程度は軽症で外来治療可能。一方で急性喉頭蓋炎は急速に呼吸不全に至るとても危険な病気 ◻︎Hibワクチン普及により現在発症数は激減 クループ症候群

      • ウイルス性胃腸炎について(嘔吐を起こす危ない病気との鑑別他)

        Take Home Message◻︎ノロウイルス、ロタウイルスなどがある ◻︎頻回の嘔吐→下痢症状の順番に起こることが多いお腹の風邪 ◻︎ウイルスの種類特定は治療方針・集団生活復帰を決める上で重要ではない ◻︎ウイルス性胃腸炎に特効薬はなく、こまめに水分を取ることが大事  (水分摂取の方法はここからチェック) ◻︎嘔吐を起こす怖い病気とは異なる ウイルス性胃腸炎ってなに?  胃腸炎の中では細菌によるものとウイルスによるものの2種類があります。細菌によるものの場合はほとんど

        • 発熱時の対応について(熱が出たら病院にすぐいったほうがいい?他)

          Take Home Message◻︎熱の高さよりも呼吸・水分摂取量・熱が続いている日数に注意しましょう ◻︎3ヶ月未満の発熱は緊急疾患。時間を問わずすぐに受診を! ◻︎3回/日程度の熱の経過を記録し、状態をしっかり観察することが重要 ◻︎脇の下、首回り、股の付け根を冷やしてあげると冷却効果がある。 どんな時に受診が必要か お子さんの状態変化で最も多いのが発熱です。休日や、夜間などかかりつけの病院がやっていないときに発熱し、受診を迷うご家族も多いのではないのでしょうか? 「

        お薬について(粉、シロップ…それぞれのメリット・デメリット他)

          ホクナリンテープの間違えた認識

          Take Home Message◻︎ホクナリンテープに咳を止める効果はない ◻︎気管支を広げて呼吸を楽にするお薬 ◻︎徐々に薬の効果が出る(6−8時間程度) ◻︎24時間程度もつ ◻︎動悸や手足の震えなど副作用がある(乱用は控える) ホクナリンテープってなに?  診察を受けていないのにもかかわらず、テープを貼って来院するお子さんが多いことにびっくりします。世の中では咳を抑えるテープとして認識されていることが多いお薬ですが、本当に咳を止める効果があるのでしょうか? (1)

          ホクナリンテープの間違えた認識

          インフルエンザウイルス感染症について

          Take Home Message◻︎発熱早期の迅速検査はオススメではない ◻︎抗インフルエンザ薬は発熱48時間以内の投与すると発熱期間を1日程度短縮できる ◻︎タミフルと異常行動との間に因果関係はない。 ◻︎タミフルは新生児・乳児でも使用可能 ◻︎最も注意しなくてはならない合併症は脳症 ◻︎生後6カ月からインフルエンザ予防接種を行う事を推奨 1,インフルエンザウイルスってなに?  インフルエンザウイルスは、A型、B型、C型に大きく分類されます。そのうちヒトに流行を起こすの

          インフルエンザウイルス感染症について

          お薬について(当院で実践していること他)

          1,「薬を飲んでも良くなりません。」 クリニックで診察をしていると、このような質問をよく受けます。特に当院は毎日診察しているため、休日などには他の病院がかかりつけのお子さんが、「咳・鼻などの症状が改善しない」、「前よりどんどん悪くなった」などの悩みを抱えて来院することがよくあります。少しでも当院の治療でよくなってくれればと、スタッフ一同が思っています。そのため、問診票などでこれまでの経過を詳細に伺うとともに、お薬手帳を拝見して、お薬についても質問させていただくことがあります。

          お薬について(当院で実践していること他)

          胃腸炎・嘔吐(どうやって水分を取ってもらったらいいの?他)

          Take Home Message◻︎吐いた直後に焦って飲ませなくても大丈夫 ◻︎最初はスプーン1杯程度の少量から試していく ◻︎水・お茶はNG。経口補水液、スポーツドリンク、りんごジュースを選択 ◻︎尿回数が少ない、嘔吐回数が多い、顔色が悪い、活気不良は受診を 1,どうやって脱水かどうかを判断すれば良いのか お子さんは大人と比べて体内を構成する水分の量が多く、簡単に水分を失ってしまう特徴があるため、脱水になりやすいです。しかし、お子さんも身体の中に自分の体格に合わせた水筒

          胃腸炎・嘔吐(どうやって水分を取ってもらったらいいの?他)

          鼻水について(どんな時に吸引する?他)

          Take Home Message◻︎鼻水は湿度の調節、異物からのバリアなどの機能がある ◻︎吸引を頻回にやる事で、風邪が早く治るという根拠はない ◻︎吸引が必要な状況は、鼻閉で眠れない、水分が取れないなど ◻︎鼻水が詰まっている状態は、中耳炎、副鼻腔炎などのリスクあり 1,鼻水の役割は?  鼻は呼吸を行い、嗅いを感じ取る役割があります。空気を吸ったり吐いたりする中で、吸い込んだ空気の温度や、湿度を調節したり、外からの異物(ウイルスや細菌、埃や花粉など)の侵入を防いだりする

          鼻水について(どんな時に吸引する?他)

          熱性けいれんについて(高熱によってけいれんが起きたらどうすればいいの?他)

          Take Home message◻︎落ち着いて発作の長さ、左右対称かなどの観察 ◻︎口の中には物をいれない ◻︎5分以上続く時には救急要請を ◻︎通常の熱性痙攣では脳障害を起こすことはない ◻︎熱性痙攣を起こした全員ダイアップの適応というわけではない 1 熱性痙攣とは? 高熱が出た際、突然白目を向いたり、全身が突っ張ったり、手足がガクンガクンと震えたりする熱性痙攣(けいれん)が起こることがあります。通常38℃以上の発熱に伴って起き、生後6ヶ月〜5歳の乳幼児に起こるとされて

          熱性けいれんについて(高熱によってけいれんが起きたらどうすればいいの?他)

          風邪について(どんな薬を飲めば良いの?他)

          Take Home Message◻︎風邪とは咳、鼻水、喉の痛みなどの部分的な症状に、熱、倦怠感などの全身の症状を伴った状態 ◻︎80−90%以上がウイルス感染なので、抗生物質は効かない ◻︎本人の免疫力に任せて症状を和らげながら、経過を見る ◻︎2次的に中耳炎や肺炎になる時には抗生物質を使用する 1 風邪ってなに? 病院を受診すると医者から「風邪です。薬を出しておくのでゆっくり休んでください」と言われることが多いと思います。でも風邪って、モヤッとした言葉で、わかりにくいで

          風邪について(どんな薬を飲めば良いの?他)

          子どもの熱について(解熱剤はいつ使えば良いの?他)

          Take Home Message□ 発熱は悪いものではない。病気を治すためには必須の体内反応。 □ お子さんの高熱はよくある。脳の機能に問題が出るのは42度以上 □ 解熱剤は40度以上、不機嫌で寝付けない時などはなるべく使用。 □ 3ヶ月未満の発熱は緊急疾患。時間を問わずすぐに受診を。 1 熱はどうして出るの?  発熱は人間の防御機能です。ウイルスや細菌などの病原体が感染した際、体内では白血球をはじめとした免疫系が働きます。これらの免疫系は体温が高ければ高いほど活発に働き

          子どもの熱について(解熱剤はいつ使えば良いの?他)