鈴木雅彦

株式会社サインの代表取締役。仕事では、DX、IA、UXに興味があります。プライベートで…

鈴木雅彦

株式会社サインの代表取締役。仕事では、DX、IA、UXに興味があります。プライベートでは、将棋、麻雀、競馬、料理、東洋思想(中国古典)が好きです。仕事を中心に、日々考えていることを書いていきます。癌闘病明けからの仕事復帰モード。

マガジン

  • 子育ての記録

    ASDの息子と、ともに生活するきょうだい児への関わり方。日々の子育てで悩むこと、親として選択してきたことのまとめ。

  • DX・IA

    DXプロジェクト求められるUXデザイナーやインフォメーション・アーキテクトの役割、その他、プロジェクト推進で役立つ考えやノウハウをまとめます。

  • がん告知後の葛藤と記録

    大丈夫だろうと思っていたら癌だった自身の記録を、詳細なデータとともにまとめておく保管場所。同じような経験をされている方、グレーゾーンと言われて不安な方向けに、自分のことを赤裸々につづります。

最近の記事

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国語ってなぜ学ぶの?という問いに、どう答えればよいのか悩んだときのエピソード

「国語ってなんで勉強するの?」 もし、子供からこんな質問をされたら、みなさんどう答えますか? 今回は、僕のエピソードを交えつつ、とある著名人の名回答をご紹介したいと思います。こんな美しい答え方があるんだ...そう思わざるを得ません。 ひとまず、こんな息子です質問への回答の前に、少しだけ背景を説明しますね。 小学生になる僕の息子が、なんでそんな質問をしてきたのか? それは、彼の「好き嫌い」がはっきりしていることが原因の1つです。 例えば、好きなものといえば、ダンボールを使

    • 言葉は対象の凹凸が取れて丸くなる変換だと思う。丸みを帯びると、共通化され理解も進む。反対に、本来備わっていた特徴が削られる。音や色を言葉に変換するのは両刃であって注意しないといけない。あの山の向こうに見える木々を、一言で緑色と表現できるけど、それは本当の色ではない。言葉は難しい。

      • ビジュアル・シンカー:絵で記憶し、視覚を使って物事を考える人

        僕はプレゼン資料を作るのがうまいらしい。「どうしてそんな短時間に、きれいなスライドが作れるんですか?」と不思議がられる。 https://note.com/suzuki_ma/n/n2a9de3276a1f 以前、反響の多かった「良いプレゼン資料を作る方法」でも解説したが、僕はその理由について、人の眼のルールに従って作っているからだと思っていたが、実はそれだけじゃないことに気づかされた。 それは、自分が何かをするときの思考パターン。 アイデアを思いついたり、提案書を作

        • ある図書に「ユーザーフレンドリーという言葉を意識せずに使っているのは、その意味を知っているからではなく、本人がその意味を理解していると思っているから」という一文が書いてあった。ユーザーフレンドリーの説明を求められたらどう答えるか。僕なら「自然に使えること」と答える。

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        国語ってなぜ学ぶの?という問いに、どう答えればよいのか悩んだときのエピソード

        • 言葉は対象の凹凸が取れて丸くなる変換だと思う。丸みを帯びると、共通化され理解も進む。反対に、本来備わっていた特徴が削られる。音や色を言葉に変換するのは両刃であって注意しないといけない。あの山の向こうに見える木々を、一言で緑色と表現できるけど、それは本当の色ではない。言葉は難しい。

        • ビジュアル・シンカー:絵で記憶し、視覚を使って物事を考える人

        • ある図書に「ユーザーフレンドリーという言葉を意識せずに使っているのは、その意味を知っているからではなく、本人がその意味を理解していると思っているから」という一文が書いてあった。ユーザーフレンドリーの説明を求められたらどう答えるか。僕なら「自然に使えること」と答える。

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        • 子育ての記録
          8本
        • DX・IA
          17本
        • がん告知後の葛藤と記録
          14本

        記事

          求言令と求賢令〜曹操が支持されるわけ〜

          横山光輝の三国志、全60巻を購入したのが3ヶ月前のこと。 小学校の頃に、僕はこの漫画に出会って何度も読み直してきた。 息子との会話で、何かの拍子に三国志の話題になり、 「人生で大切なことが書いてある」 というようなことを伝えたら、興味を持った(らしい)。 現在48巻を読了。ようやく諸葛亮の南蛮攻略が終わろうとしているあたりで、北伐敢行、泣いて馬謖を斬る、秋風五丈原とクライマックスへ続いていく。 漫画をきっかけに、三国志関連の歴史書はたくさん読んできたが、1000人以上

          求言令と求賢令〜曹操が支持されるわけ〜

          迂闊にもお受験の選択をしかけた話

          小5の次男が、クラスメイトからこんな問題を出されたらしい。 そのお友達は中学受験をするために塾へ通っていて、上の問題も簡単に解けるようだ。 そんなこともあり、 「これどうやって解くの?」と聞いてきた。 解き方がわからない理由を尋ねてみた。すると、 「条件が足りない」とのこと。 「最初に持ってるお菓子の個数がわかってたら簡単に解けるけど。これだとわからなくない?」と。 生きていく過程で、この問題と同じシチュエーションはほぼない。 解けなくても別に問題ないよ、と言いつつ

          迂闊にもお受験の選択をしかけた話

          落選狙いの保活、厚労省が審査厳格化について思うこと

          いま、巷で話題になっている「落選狙いの審査厳格化」という問題。 2008年に第一子が産まれてから、ほぼ連続して子育てと仕事を両立してきた自分としては、このニュースを目にしてとても悲しい気持ちになった。 もちろん、一部の不当利益を得んがため、画策している人がいるのも事実なのだろう。しかし、本来、目を向けるべきは国の未来を背負う子どもを産み、育てている善良なお母さんたちのはず。 それなのに、どちらも一緒にひとまとめにして、まるで犯罪者を厳しく取り締まるかのような国の対応・姿勢

          落選狙いの保活、厚労省が審査厳格化について思うこと

          レトリック・カノン③:修辞表現-前編-

          レトリック・カノンの第3段階は、話し手が伝えたいことを、どんな言葉で言語化するか決定する工程だ。この工程は、話し手が一番自由にかつ思いのままに考えることができ、自由である反面、その表現次第でプラスにもマイナスにも働く諸刃の要素を含んでいる。 前編では、古代の偉人が、この修辞表現についてどのように考えていたかを述べつつ、修辞技法の1パターンを例にとり今後のまとめ方を考察する。 言葉にとって大切なことは何か?修辞技法の前に、この言葉について考えてみたい。 日常会話の中で、言葉

          レトリック・カノン③:修辞表現-前編-

          セルフスキャン型のショッピングカートについて考える

          先日、買い物で近くのイオンに行き、導入されてからだいぶ経っているレジゴーをはじめて使ってみた。が、これってみんな満足しているの?にわかに信じがたいなぁと思ったので、セルフスキャン型のカートについて調べてみた。 レジゴーの概要レジゴーは、お客さんが自分のスマートフォン(or店舗提供の端末)から、商品のバーコードを読み取って、専用レジで会計を済ませるというもの。 レジゴーを使えば、買い物中に商品の読み取りが完了する。あとは支払いだけ → 買い物の時間が短縮される、という設計ら

          セルフスキャン型のショッピングカートについて考える

          「ASDの人が疲れやすいのは、カモフラージュをしているから?」という記事を読んだが、自分を取り繕って周囲に合わせようとする以上に疲れるものがあって。僕の場合は、他の人だったら気にならない情報を、勝手に受け取ってしまうこと。特に目に飛び込む情報→処理の繰り返しで、そりゃ脳も疲れる。

          「ASDの人が疲れやすいのは、カモフラージュをしているから?」という記事を読んだが、自分を取り繕って周囲に合わせようとする以上に疲れるものがあって。僕の場合は、他の人だったら気にならない情報を、勝手に受け取ってしまうこと。特に目に飛び込む情報→処理の繰り返しで、そりゃ脳も疲れる。

          レトリック・カノン②:配置-後編-

          前編では、配置とは意志を持って組み立てること、基本型となるアリストテレスの4段構成、効果的に伝えるためのレトリック・トライアングル、この3つについてまとめた。 後編では、配置の代表的な型(頭括型、尾括型、双括型)に迫ってみたいが、その前に1つの疑問を解消したい。 「自分は、なぜ、この配置に対して並々ならぬ思いをもっているのか?」 ・普段、設計しているから? ・人と交渉することが多いから? ・ただこういうことが好きだから? このふつふつと湧き上がる気持ちは一体何なのか。

          レトリック・カノン②:配置-後編-

          レトリック・カノン②:配置-前編-

          なにか画期的なアイデアが生まれたとする。 でも、それが人に伝わり、他者に影響を与えられるようなレベルで、うまく組み立てることができなかったとしたら? 共感も得られず、行動を促すこともできない。 結局、何も意味をなさない。 上の図は、僕がこの「組み立てる」という行為についてイメージしているもの。何もないところから、あるべき姿を見つける。論理的で矛盾がなく、それでいて感性に訴えかける情報のまとまり方。このあたりを念頭にいつも作業している。 意志を持って組み立てることの意味

          レトリック・カノン②:配置-前編-

          レトリック・カノン①:発想

          はじめに2019年4月、経済産業省が公開した資料(IT人材需給に関する調査)によれば、2030年に約59万人のデジタル人材不足になるという。 上記からポイントだけ抜粋すると、2018年を目処にデジタル人材の供給は年々下がる一方で、その反面、IT・DX関連市場は拡大していく見通しとなっている。 以前、どこかのnoteで書いたが、ここでいうデジタル人材は、ただデザインをしたり、仕様通りのプログラムを書いたりする人のことではない。 上の表にあるように、求められる人材に共通する

          レトリック・カノン①:発想

          古典レトリック概要

          最初のおことわりとして、古典レトリックの歴史や背景、これらを長々書くことは控えようと思う。というのも、これまで自分が調べてみて「これは大切だ」と感じたポイントだけ、わかりやすく図式化して伝えることに務める。 まずは、ざっと眺めていただく。 そして、この考えは何かに応用できそうだな、と多くの人に実感してもらうのが目的だ。 そのため、じっくり読まれない文字の羅列は、枝葉として刈り込んでおこうと思う。 ※どうしても歴史や背景が気になる方は、こちらをどうぞ。 言葉を使って相手

          古典レトリック概要

          古典レトリックのIA・UXデザインへの活かし方

          最近、古典レトリックの考え方と、IA(情報・構造設計)、UXデザイン(体験設計)は、共通点が多いと感じている。そう思ってから、社内勉強用にまとめてきたノートがだいぶ溜まったので、こちらのnoteでも公開しようと思う。 レトリックという言葉を聞くと、人の心を掴むようなキャッチコピーやライティングなど、いわゆる”比喩表現”の1つというイメージがある。 でも、実際には、それらの表現はレトリックの一部にすぎない。この後、まとめていく内容は「古典レトリックの全体」にほかならない。

          古典レトリックのIA・UXデザインへの活かし方

          行かない選択をした子供、自分を責める両親

          今朝、こんなニュースを目にした。 不登校児を抱える親が、その現状を招いたことで自分を責めてしまうという内容。自分自身も当事者の1人であり、長女、長男とも「学校に行かない選択」をしていることもあって、他人事とは思えない。 中1の息子は、入学初期からずっと登校していない。 それが不安かというとそんなことはなくて、それでもいいと思っている。 でも、この記事にもあるように、 「その選択を尊重し、本人に任せてしまったこと」 が、将来、人生にどのように影響するのか心配であり、息子に

          行かない選択をした子供、自分を責める両親