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地方自治と所沢市

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市議会を中心に所沢市をウォッチしています。
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所沢市議会 2024年第2回臨時会 傍聴録 (4月24日)

 会期は今日1日限り。私は、午前はライブ中継をラジオ的に聴いていたが、午後は聴く時間を取れなかった。  議案は第54号から第56号までの3件。うち2件は税条例改正の専決処分で、残り1件は補正予算。審議結果としてはいずれも全会一致で承諾または可決された。  私が一番気になっていたのは税条例改正の専決処分の質疑だったのだが、質疑は午後からだったので残念ながら聴けていない。所沢市議会は2025年5月1日からの通年会期制の導入に向けて動いていて、導入後の専決処分事項の指定には「会

所沢市議会の会派制度を点検する

前置き所沢市議会の会派再編 (2024年4月1日)  先日、所沢市サイトの新着ニュースに、所沢市議会の会派構成等の変更に関する発表があった。石本、末吉議員の会派は単に名称が変わっただけだが、赤川、長岡議員は新会派を結成し、また斉藤(か)、神戸議員は既存会派に合流する形となった。  少し調べて見ると、2024年3月21日に開催された広報公聴委員会の会議録に次のような記載があった。要は、これまでは所沢市議会で運用してきた、いわゆる一人会派をなくし、無会派(言葉を選ばずに言い

所沢市議会 2024年3月定例会 傍聴録 (3月26日・27日)

 3月26日は3月定例会の最終日で、予定されていた日程としては亀山、花岡、矢作議員の一般質問、市長追加提出議案4件(うち補正予算2件、人事案件2件)の審議、議員提出議案1件の審議などであった。  私は夕方から市役所に向かったところ、議案第52号=中村副市長再任の人事案件を審査する総務経済常任委員会が開かれており、16時50分頃から傍聴した。委員会では大石副委員長と石本委員が市長、副市長、および総務部長に対して質疑をしていた。ほとんどは市長に対する質疑だったが、人事案件でその

所沢市議会 2024年3月定例会 傍聴録 (3月21日)

 3月21日は一般質問の三日目で、青木、大石、川辺、大舘、入沢、中議員(質問順)が質問した。私は青木議員と大石議員の質問まで、ライブ中継でラジオ的に聴いていた。  青木議員は大きく4つのテーマで質問。税収増加策に関する市長への質問は、各質問内容に対する答弁者のチョイスが巧みだと感じた。この辺の話題は当然の質問だと思うので、議会でさらなる舌戦が繰り広げられて欲しいところ。  大石議員は大きく6つのテーマで質問。伝統的建造物整備活用については、いつものことながら、保全とのバラ

所沢市議会 2024年3月定例会 傍聴録 (3月18日)

 3月18日は一般質問の一日目で、末吉、斉藤(か)、石本、赤川、荻野、松本議員(質問順)が質問した。私は石本議員の途中から、ライブ中継でラジオ的に聴いていた。  石本議員と赤川議員は質問を大きく4~5のテーマでくくり、また担当部長などだけでなく市長にも問い質すスタイル。市長就任からまだ半年かつ3月議会ということもあり、これからの施政方針を明らかにする姿勢で挑んだ形か。  荻野議員は11のテーマで幅広く質問。「コミュニティフリッジ」という概念は、私は初めて知ったので勉強にな

所沢市議会2024年3月定例会傍聴録 (3月14日)

 時間を作って議場へ傍聴に向かった。私以外の傍聴者は3名だった。3月14日の9時からは常任委員長報告・質疑が行われ、午後は13時10分から討論、採決が行われた。年度初めの定例会ということもあってか討論は活発で、花岡、斉藤(か)、長岡、荻野、前田議員(討論順)が討論を行った。採決では議案47件および諮問2件はいずれも常任委員長報告のように賛成多数または全会一致で可決された。また、議案第8号(令和6年度所沢市一般会計予算)については付帯決議が付けられた。常任委員会の模様や付帯決議

所沢市教育委員会委員定数条例の廃止案を追う

 明日から行われる委員会審査までに間に合わせたい気持ちで急いで書いているので、内容にムラが多いのはご容赦いただきたい。また、おそらく近日中に公開されるであろう市教育委員会会議1月定例会 (掲載予定ページ) の会議録もあわせて見るとベターだろう。〔追記(2月29日)〕1月定例会の会議録がこちらのページに公開された。掲載ページの URL が不安定に見えるので、もしリンク切れになった場合は教育委員会会議のページから「教育委員会会議録(令和5年度)」をたどっていただきたい。〔追記ここ

所沢市議会2024年3月定例会傍聴録 (2月28日)

 市役所に急ぎの用事があったこともあって、午前中に時間を作って傍聴に向かった。私以外の傍聴者は1名だった。2月28日の9時からは昨日に引き続き議案質疑が行われ、小林、赤川、長岡議員(質疑順)が質疑した。その後、議案は委員会に付託され、散会した(10時15分ごろだったように思う)。  会期予定によれば、明日からは委員会の審査が行われ、次の本会議は3月14日の9時から。委員会はライブ中継で傍聴できないのが難点なんだよなあ、と常々思っている。

所沢市議会2024年3月定例会傍聴録 (2月27日)

 私はライブ中継をラジオ的に聴いていた。2月27日は市長提出議案に対する議案質疑が行われ、長谷川、斉藤(か)、中井、植竹、荻野、矢作、松本、末吉、谷口、斎藤(由)、神戸、石本、中、川辺、花岡議員(質疑順)が質疑した。明日28日も議案質疑が行われる。  質疑が多かった案件は、当初予算では「一般廃棄物処理施設検討事業」「市庁舎施設整備事業(市庁舎基幹設備改修工事)」、条例では「犯罪被害者等支援条例制定」「教育委員会委員定数条例を廃止する条例制定」だったように思う。 所沢市教育

所沢市2024年度新規事業予算案ピックアップ

 現在開催中の所沢市議会2024年3月定例会に上程されている2024年度予算案から、私が気になった新規事業をいくつかピックアップしてみる。なお、2月20日の傍聴録(下の記事)でも事業をいくつかピックアップしたので、あわせてご覧いただきたい。  以下、掲載した事業概要調書の画像は全て市長提出議案の議案第8号の議案資料からの抜粋である。 小中学校給食費補助事業 小野塚市長が公約に掲げていた小中学校給食費無償化の案件がこれだろう。2023年12月定例会の補正予算(議案第119号

所沢市議会2024年3月定例会傍聴録 (2月20日)

 私はライブ中継をラジオ的に聴いていた。会期は3月26日まで。初日の今日は常任委員長報告、2024年度の市長施政方針・提案理由説明、および議案説明が行われた。日程概要によれば、議案質疑は2月27日・28日に行われるとのこと。  市長提出議案は議案第3号から第49号まで、および諮問第1号から第2号まで。3月定例会なので特に2024年度の一般会計当初予算(議案第8号)に注目したい。予算総額は1,216億4,100万円(前年度当初予算比で5.9%、68億1,100万円の増)とのこ

所沢市議会2024年第1回臨時会傍聴録 (2月15日)

 会期はこの日1日間のみ。私はライブ中継で傍聴した。市長提出議案2件が審議され、いずれも原案可決された。見たところ、いずれの議案もこの2月や3月から動き出す必要があるものなので、来週の定例会を待つことなく本臨時会にかけられたように見えた。議案資料と審議結果は既に市サイトにアップされている。 議案第1号 ― 一般会計補正予算 新規事業『低所得世帯価格高騰重点支援給付金支給事業』の事業費として 約803.4百万円を追加。議員からは委託先、委託料の妥当性、事業の対象、類似事業との

保健所政令市はどのようなきっかけで保健所政令市になったのか

まえがき 所沢市で中核市移行の検討が進んでいる。小野塚新市長は市長選の公約としても掲げていたように、就任後のあいさつで中核市移行準備プロジェクトチームの立ち上げを発表した。大野県知事もこういった動きを「歓迎をしたい」と発言しており、今の所沢市政で最もホットなトピックのひとつになっている。所沢市の中核市移行については、当摩元市長時代にはプロジェクトチームによる調査、分析が行われていたものの、藤本前市長時代には執行部側の動きはほとんど見られなかった(市サイトを検索しても、当時の動

所沢市議会に通年会期制が導入される

 去る所沢市議会2023年12月定例会において、通年会期制の導入のために条例等を改正する3議案が議員提出議案として上程され、いずれも表決に加わった議員全員の賛成によって可決された。これにより、当該条例等の施行日である2025(令和7)年5月1日から通年会期制の所沢市議会が始まることになる。  通年で開かれている議会への移行は、所沢市議会では2017(平成29)年6月から議論が始まり、議会が主導し、党派や会派の別なく、議員の改選があっても継続的に協議されてきた、議会改革の大き