見出し画像

学校事務の現場より その5(児童・生徒との関係編)

今年もよろしくお願いします。
早速ですが、マガジン作ってみました。

今回はその5。児童・生徒との関係です。
学校事務になりたい!って思う方。いらっしゃると思います。
大いに歓迎すべきことです。ただ、もしも志望動機とかが、
「子どもの笑顔が見てみたい!」「学校現場で子どもと関わってみたい!」
とかい言う方は要注意。
そんな高尚な動機なら、教師になった方がいいです。本当に。


1.学校事務になれば、「特定の」児童・生徒と関われる。

学校には多くの生徒(小学校ならば、児童といいます。)がいます。
学校の規模によりけりと思いますが、大規模な高等学校だと、生徒は千人ぐらいはいるのではないでしょうか。
これだけいると、学校事務でも児童・生徒に関わることができます。
毎日元気に挨拶して学校にやってくる子どもたちを見ることは気持ちがいいものです。
ただ、学校事務が関わる児童・生徒はとても限定的になります。
どちらかというと、経済的に大変だったり、何かしら家庭の事情を抱えた児童・生徒たちを相手にすることになります。
学校の事務室は、授業料、学年費や修学旅行積立金などいった「学校徴収金」と呼ばれるお金の金銭管理を行っています。(事務室が行っていない学校もあります。)
その担当になると、主に徴収管理を行います。どの児童・生徒の保護者がお金を収めているか。こうしたお金の徴収は年に4~6回あるので、その収納管理を一手に引き受けます。

2.「学校徴収金」の担当になると・・・

この「学校徴収金」の担当は、とても大変です。
年度が変わると、新入生の口座振替の登録、金融機関へ現年度の収納金額の通知、保護者への学校徴収金の案内、口座振替後の収納管理などと、お金が関わるので、ミスが許されない環境での事務となります。
その中でも最も嫌なのが、

「学校徴収金」未納者への督促事務

です。要は払っていない保護者に、「お金を払ってよね!」と催促する事務です。
こうした児童・生徒の保護者の方、色々ご事情を抱えており、お支払いできないことについては、重々承知をしています。
ただ、払っていただけないことには、学校運営に重大な支障を来します。
例えば、学年費を納めていないと、学校で児童・生徒たちが使う教材を買うことができません。
子どもたちが家に持ち帰るワークや授業で使う工作の画材は学年費を使って、児童・生徒分は一括購入します。
また、給食がある学校では、給食費を納めていただきます。給食費を納めてもらえないと、給食で使う食材を買えません。お金が足りないと、食材の量を減らしたり、グレードを落とさないとならない可能性があります。
修学旅行積立金をしっかり納めていないと、大事な子どもたちが修学旅行にいけません!!
などと、「学校徴収金」の未納による影響は非常に重大です。

3.心が痛む「学校徴収金」の督促事務

児童・生徒たちにはなんの非がないのに、もしもそうした保護者がいたら、督促をせねばなりません。
税金と違い、未納ならば督促して、強制的に差し押さえ!なんてできません(しかも納付が遅れても、税金のような延滞金がかからないことがあります。)から、保護者に直接お願いベースでひたすら督促するしかありません。
保護者の対応は人によってまちまちです。

たまたま振替日に口座残高が足りず、慌てて、申し訳無さそうに納めに来てくださる保護者がいます。

なかには、経済的事情などで、どうしてもお金がやりくりできず、遅れてあとから納めていただく保護者もいます。

納めたいけど、納められず、一部だけでもと、納めに来てくださる保護者もお見かけしました。

その一方で、督促状を作っても、なーーーーーーーーーーーんも反応なく、事務室からの呼び出しにもなーーーーーーーーーーんにも応じない保護者もごーーーく稀にいました。(というか無視されていましたね。)

そんな人には、最後の最後には、修学旅行積立金を納めていないと、あなたの大事な子どもを修学旅行に連れていけないと、事務室職員が、我が子のためかのように、心からの説得をしないとなりません。(実際、私はそうしていました。他人の子どもなのにね。)

本当に、心が痛む事務です。

この「学校徴収金」の納付が遅れると、必要な教材を買うことができず、教師から「まだお金はいらないの?」とかせっつかれることも多くありました。
学校事務の方々は学校を影から支えるスーパーマンだと私は思っています。ただ、あまりにも、日が当たらない。
もっと焦点を当ててほしいと私は思っています。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?