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【妊娠日記】里帰り出産の準備へ。あたらしい旅が始まる|予定日まであと51days

新生児を迎えるにあたって必要なものは、まだ何一つ手元にないのに、つい探してしまうのは「撮ってかわいい」ものばかり。

ミニベッドのクーファン、ベビーフォトを撮る用のイブルマット、「10days」「1month」など日付がわかるレターバナー、退院着、足形と手形が取れる命名書、すぐには着られないサイズなのに絶対ほしいクマ耳がついたナイトウェアetc……。

里帰りをする日まであと一週間ほど。実家に着いたら、今まで調べたものをすべて買い揃える日々を始めよう。

まずは東京ですべきことを淡々と。出産前の仕事の整理、昨年起業した会社の決算月なのでその作業、きっと来年1月は個人事業主の確定申告なんて丁寧に対応してられない気がするから、今のうちに6ヶ月分の作業をあらかた。そして今日は、東京で通っている産婦人科の最後の妊婦健診へ。

里帰り出産をする場合、規則は病院によるが、私の場合は妊娠34週6日目までに最初の検診を里帰り先で受けてくださいね、と言われていた。妊娠9ヶ月目の今は、妊婦健診は2週間に1度。ギリギリ、34週5日目で新潟の病院を受診できることになりそうだ。そのために、今日は最後の東京での検診を。

2022年12月頭に最初にこの病院を訪れてから、妊婦健診が8回。その前に「妊婦」と認定される前の通院が2度ほどあったはずなので、大体10回くらいは通った場所。

家からそこまで近いわけじゃないし、ものすごく設備が最新なわけでもない。けれど、事前に調べた評判と、実際に通ってみた先生の感じがなんだかすきで安心できて、そのまま転院することなく通い続けた。

最初は伊佐姓だったけれど、途中で新姓に変わったり。知らない人だったはずの看護師さんが、親戚のお姉さんのように思えたり。妊婦健診は毎回尿検査から始まるらしいのに、つい忘れてしまって直前にお手洗いに寄ってしもうて、「えっ……今尿検査ですか……」と受付で固まったり。一人の身から二人になって、だんだんと「母になる」ことへの自覚と一緒に、育っていったお腹の中の子。を診てくれていた先生との「最後」だと思うと、なんだかやっぱり感慨深い。

ほかの病院に引き継ぐということで、いつもよりも少し念入りに診てくれる。「じゃあ、頑張ってね」と先生が笑う。看護師さんたちも、「頑張ってね〜!」と送り出してくれた。みんなにとっては、一人の患者。こちらにとっては、唯一無二。ありがとうございました、と一人一人にお礼を言って、さて、次のステージへ、と歩き出す。

新潟へ。私にとっては、人生で一番の親孝行のつもりの里帰りという選択だった。なぜかわからないが、数日迷っていた、平均価格よりもだいぶお高い、けれどとても惹かれるアフリカ製のクーファンを買おう、と帰り道に決めていた。

確定事項。そろそろ選ぶだけじゃなくて、買っていこう。買い揃えて、迎える準備を。きっと私は、産まれたらフィジカルがやられてしまう。体力には自信がなさすぎる。けれど撮りたい。変わってゆく君との日々を、あの日旅に出ていた時のように、手のひらからこぼれ落ちてしまって、いつか忘れてしまうような瞬間たちを、可視化して、残して行きたい。

言葉のあやとかではなくって、私にとって、これはあたらしい旅なのだ、と再度認識する。母という、親という、あたらしい命とのまだ知らない毎日へ。始まるのだな、と思う。あとちょうど1ヶ月後の15日から、君はこの世界に産まれてきて大丈夫な日々に入るのだよ。こんなに近くにいるのに、互いにまだ顔を見合わせたことがないなんて。楽しみね、君はどんなお顔をしているの。

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子どもが産まれるまでの特別な日々を忘れないために

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