距離(量)だけでは測れないもの

鎌倉でロード&トレイルの練習会に参加してきた。ロードは20キロくらい、トレイルは13キロくらいで合計33キロほどの練習。

距離だけ見ると33キロだが、中身が濃い。ロードは坂道練習。鎌倉の三箇所の坂道を巡る。

走るたびに感じる。鎌倉って自然と文化が調和した魅力的な街であり、駅周辺から離れると「こんなにも自然が多いか」と。

1箇所目は梶原エリア。ここを下見1セット含めて計3セットの坂道。1人であればココで帰宅していた。

そこから移動して激坂を3セット、さらにそこから移動して階段+坂道を2.5セット。この時点で脚が結構削られていた。ここまでが前半戦。移動含めて20キロだ。

前半戦で脚を意図的に消耗させておいて、仮想レース中盤〜後半の状態を作り出す考え方。これは参考になる。心理的にも身体的にも本番レースに近い状態で練習できるので実践度の高い方法だ。

1人ではなかなか本番レースと近い状態で練習できず練習のための練習から抜けるためにはこういった練習会を活用するのが最適解だ。

主催のコーチに「上りと下りで意識している」ことを聞いた。これからトレランも本格参戦していくので、普段からココを意識して走る。

・上りは筋肉で走らず(地面を蹴らない)、真下接地で骨盤で脚を引き上げるイメージ

・下りも筋肉(前腿)で着地衝撃を受け止めず、意識は真下接地で骨盤で受け止めるイメージ

共通点は「真下接地」「骨盤」であり、筋肉を消耗する"頑張る"走り方とは真逆を目指すということ。トレランはロードよりも上りと下りが多い。なので、いちいち筋肉で頑張っていたら後半もたないということ。

個人的にトレランは上りよりも下りの方が技術が必要と感じる。下りの際に着地の衝撃をどうしても前腿で受け止めてしまう。なのでブレーキがかかる。ここは課題だ。

トレランは不整地を走るので体幹も強化できる。体幹を強化する意味は全身のブレを少なくしてエネルギー効率を高めることにある。このトレランにおける体幹強化はロードにも生きることは間違いない。

体幹に関してはトレランの方がパフォーマンスに与える影響はロードよりも高い。

ロードと違い、トレランは着地する場所を頭で判断していくので集中力が落ちてきたタイミングで転倒や捻挫をしやすい。いかに普段安全な環境で走らせてもらえているのかをヒシヒシと感じる。

今回は質の高い練習が積めた。また参加したい。獲得距離は33キロであってもフラットなコースをジョグペースで走って獲得した33キロと、今日のように坂道、階段、トレイルで獲得した33キロは異なる。

確かに質を高めるには距離(量)をこなす必要があるが量だけでは測れないものがある。強度は量では見えないものがある。SNSのフォロワー数(量)ではファンの熱量(質)が見えないのと同じである。

だからある一定のレベルを超えたら次のステージに進むために量を追うことから脱却をするタイミングが必ず出てくる。量は大事だが、量だけでは見えないものがあるよねという話。

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