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休日は何してたハラ

週明けとか、連休明けとかに打ち合わせをするときに「休日はどうしてました?」と聞く人がいる。めんどうなので「ええ、よかったですよ。そちらはどうでしたか?」とすぐに聞き聞き返す。

ここで一旦コンテクストを共有しておく。まず私は週末に大したことを成し遂げていない。たいてい、寝て起きて寝て起きたら、月曜日の朝になっている。そしてそんな話を聞いても、誰も楽しくないことも自覚している。だから、すぐに相手に話をふる。

もうひとつ。なんというかメリケンにとっての How are you doing? とか What's up? とかいうのは、何か具体的な返答を期待しているわけではない、と私は認識している。「こんにちは」「こんにちは」「どちらへお出かけで?」「ちょっとそこまで」「あー、それはよろしい」みたいな。情報の付加価値としては皆無だけれど、お互いに敬意を払っていることを示すプロトコルだと。否定はしない。私だって、廊下ですれ違ったら会釈くらいするし、されなかったら「は?」くらいは思う。

話を戻して、休日の話。で、相手が、あれをしたこれをしたという話をする。それはいいですね、とコメントする。あるいは、それは大変でしたね、とコメントする。そして本題に入る。

なのにである。たまに、本当に聞いてくる人がいる。「ところで、トオル、君の週末はどうだったんだい?」みたいな。「いえいえ、特にないっすよ。same shit different dayっす。さてプロジェクトですけど…」

「オー、カモーン、トオル。4連休だったんだろ」とか続けてくる。

あのですね。私は寝て起きて寝て起きて寝て起きて寝て起きたら、勤務日だったのです。そして、そのことになんの不満もないのです。ないと思いたいのです。

ああ正直に言おう。本当は部屋を片付けたり、プログラムを書いたり、運動したりしたかったけど、疲れてできなかったのだ。でも、そんなこと思い出したくないし、次週の対策としていくつかアイデアがあって、TODOリストに入ってる。いずれにしても、そんな話をしたくない。

「そうね。ずっと晴れてたから、洗濯したよ。シーツもバスタオルもTシャツも」

雨降ってたし、洗濯なんて乾燥機つかうので天気関係ない。でも、それでまるくおさまる。ということにやっと気づいて、最近は挨拶をやりすごせるようになった。

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