見出し画像

オダマキ 苧環(おだまき) 綜麻(へそ) へそくり

画像:初瑠作。

確かにオダマキは花が開ききらない。蕾が少し膨らんだように咲く。茎まで含めた姿を見ると、いかにもランプシェードのように見える。開いた花を見ると、外まわりの花は萼で、萼の内側に花弁がある。オダマキは花弁を萼が包むように中途半端に咲いているように見える。

萼と花弁は、中が筒状になり、中空のように見えるらしい。糸巻き(苧環:おだまき)は中が中空になっている。これに擬えて命名されたようである。

苧環は、糸を玉状または環状に巻いていったものをいう。これを使って布を織っていく。苧環は「綜麻」(へそ)ともいう。

昔、内職で綜麻から布を織っていく。綜麻から布を織る際、少しずつ糸を残しため込んでいくことが考えられるが、駄賃を貰い、綜麻(あるいは、巻子)をくって内密に駄賃の一部を残していくと、それが「へそくり」となる。夫も知らない、主婦の自由になるお金である。「共働き」も多くなり、「へそくり」も姿を消して行っているかも。