フクシマからの報告(中)政府が「避難指示解除」して1年経っても住民が戻らない理由
前回に引き続き、政府が「避難指示」を解除した福島第一原発の周辺地域からの報告を書く。
今春、飯舘村、富岡町、浪江町など、深刻な汚染で住民の自宅への帰還が制限されていた地区で「避難指示」が次々に解除された。「除染は終わったので、帰っていいですよ」という意味だ。では、住民は戻ってきたのか。それを知りたかった。
その「先例」として、一足早く昨年7月に避難指示が解除された南相馬市小高(おだか)区を訪ねてみた。同市南部で原発寄りの小高区は、20キロという人工的な線でざっくりと