Sweet Memories
「小学校六年生のクラスのメンバーで集まりませんか」
と案内が来たのは、昨年の秋のことだった。
すぐに、「出席します」と返事を出したものの、私のことを覚えている人が果たしているのだろうか……と一抹の不安がよぎる。
六年生ともなれば、私もうまく、普通の子どもへと「擬態」していた。それなりに居場所を見つけて、クラスの中には友だちもいたし、少なくとも、いじめられっ子はとうに卒業していたはずだ。
懐かしさと、不安と、少しの楽しみを抱えて私は、ゴールデンウイークの混んだ繁華街へと向か