おわりあきら

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おわりあきら

そんじょそこらの小説家。気になった情報や本の読書録。読書感想ヘッダーのイラスト:@kamikawa_05

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読書#24-2「世界の起業家が学んでいるMBA経営理論の必読書50冊を1冊にまとめてみた」著:永井孝尚

この記事の位置づけ「世界の起業家が学んでいるMBA経営理論の必読書50冊を1冊にまとめてみた」の読書録。以下の続き 気づきは?失敗したっていいじゃない  もう耳だこだよ、というこのフレーズ。  失敗した時、へこたれたりする必要はない。なぜならばその方法がうまくいかないとわかったのだから。それは大きな収穫だ。別の方法を試せばいい。それを繰り返していけばいずれ成功するだろう。  成功への途中。  これは井上雄彦の作品「バガボンド」の中の「勝ちへの途中」というフレーズをも

    • 読書#24-1「世界の起業家が学んでいるMBA経営理論の必読書50冊を1冊にまとめてみた」著:永井孝尚

      どんな本? 要約本である。  題名を読めばそんなことは明らかだ。しかしながら、表紙はやたら頭よさそうに作られており、なんかすごいとっつきにくい感じになっている。  だが、繰り返すが要約本である。つまるところ、小難しくて長々と書かれているビジネス書を読むのがめんどくさい、けれども、そのエッセンスだけは知っておきたい、また、知ったかしたいという怠け者向けに書かれたわかりやすい本なのだ。  と、まぁ、ややディスっているような書き方になってしまったが、決してこの本の評価を下げよ

      • 読書#23「大国政治の悲劇」著:ジョン・J・ミアシャイマー、訳:奥山真司

        どんな本? なぜ戦争は起きるのだろうか。  その研究はいくつも行われているのだろう。著者ミアシャイマーは、戦争および大国間の対立は、国際社会の構造によって起こるという理論を提唱している。  訳者は奥山さんで、再び彼のyoutubeチャンネルで紹介していた本を読んでみようという試みである。  ページ数は多いが、構成はとてもわかりやすい。予め提唱する国際システムを構築する5つの仮定を紹介し、後にその仮定を現実社会に適用できるかをじっくりと検証している。  いくつもの戦争の

        • 読書#22「超ロジカル思考」著:高野研一

          どんな本? ミスリーディングというか、この本を手に取る方の中には、ロジカルシンキングに関する内容を思い浮かべる方もいるのではないだろうか。  なので、まずそうではないと断っておく。  ”超”とは、超えるという意味なので、ロジカル思考を飛び越える、つまり、アンチという意味で用いられており、ロジカル思考ではないという意味である。  直観力。それがロジカル思考ではないものの答えらしい。この本では、直観力を得るためにはどうすればいいかを、エクササイズを含めて紹介されている。

        読書#24-2「世界の起業家が学んでいるMBA経営理論の必読書50冊を1冊にまとめてみた」著:永井孝尚

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          アニメおすすめ2022春

          どんな記事? 今季おもしろいアニメが多かったので、おすすめしてみる。ただ私の環境では見れないアニメもあるのよね。それは入っていない。かつ、人気投票とかそういうのの結果ではなく、私の個人的な感想なので、その辺りはご承知おきください。 おすすめ1.古見さんはコミュ障です 2期  王道ラブコメ。  なんというか作品としては安定感がある。原作が1話でオチのつく短いサイクルで構成されており、アニメもいいかんじでその雰囲気を引き継いでいる。  あと原作はキャラが多くて追うの面倒な

          アニメおすすめ2022春

          読書#21「脱・失敗学宣言」著:中尾政之

          どんな本? まず失敗学とは何かを教えてほしい。  この本を読む前に想像していた構成は、これまで提唱されてきた失敗学の概説、失敗学の問題点の指摘、そして新しい思考法の提案および実証例のようなもの。  しかしながら、私の読解力の問題もあると思うが、どうにも上記のような構成になっていない。まず失敗学とは何かが中盤に至るまでわからない。というより、予め知っている前提で話が進む。  おそらく著者の前作を読んでいることを前提に書かれているのだろう。私の失敗を繰り返さないために、この

          読書#21「脱・失敗学宣言」著:中尾政之

          読書#20-3「ルトワックの日本改造論」著:エドワード・ルトワック、訳:奥山真司

          この記事の位置づけ「ルトワックの日本改造論」の読書録。以下の続き。 気づき日本の軍事戦略おかしいよ!  イージス・アショアとは弾道ミサイル迎撃システムである。私は軍事に明るくないのでざっくりとした理解になるが、あれだよ、なんか、ミサイルとんできたときに、ぴゅーって撃ち落とすシステムだよ、たぶん。  問題は、このシステムが10年計画で行われていたことだ。  間に合わなくね?  国家安全保障として防衛システムは大事だ。けれども、それは今すぐ必要なのであって、そんな時間を

          読書#20-3「ルトワックの日本改造論」著:エドワード・ルトワック、訳:奥山真司

          読書#20-2「ルトワックの日本改造論」著:エドワード・ルトワック、訳:奥山真司

          この記事の位置づけ「ルトワックの日本改造論」の読書録。以下の続き。 気づき軍事力だけでは勝てないのだよ  聞きなじみのない言葉。ググってみたところ、日本語の記事はほとんどなく、英語だとwikipediaにあるのだけど情報量は少ない。  学術的な意味で論文とかで使っていることはあるのかもしれないが、一般に普及した概念ではないと思われる。  シーパワー(海軍力)とは違うという意味で、マリタイムパワーという言葉を使用している。ただ海軍力だけを大きくし、その巨大な力によって周

          読書#20-2「ルトワックの日本改造論」著:エドワード・ルトワック、訳:奥山真司

          読書#20-1「ルトワックの日本改造論」著:エドワード・ルトワック、訳:奥山真司

          どんな本? ルトワックおじさんをご存知だろうか。  戦略国際問題研究所(CSIS)上級者顧問で、軍事史、軍事戦略研究、安全保障論の専門家であり、国防省の官僚や軍のアドバイザー、さらにはホワイトハウスの国家安全保障会議のメンバーでもある。  つまり、国家安全保障のスペシャリストだ。  そんなルトワック氏が、日本の安全保障について解析し、問題点を指摘したのがこの本である。朝鮮半島や中国共産党のリスクについてわかりやすく語っており、日本政府をどぎつく批判している。パッとまとめ

          読書#20-1「ルトワックの日本改造論」著:エドワード・ルトワック、訳:奥山真司

          英語が”できない”本当の理由

          テニスは”できる”気がするけど英語は”できる”気がしない 先日、テニスをしないかと知り合いから誘われた。  私は運動が苦手というわけではないのだけど、テニスはやったことがない。いや、一応やったことはあるのだけど、打ったら必ずといっていいほど後ろのネットまでふっとばしてしまう。つまり、ド下手だ。  だから、また今度とお断りした。知り合いは、定期的にやっているので気が向いたらと言ってくれた。というわけで、せっかくだし、テニスを少し習ってみるかと思った次第である。  習えば、

          英語が”できない”本当の理由

          読書#19 「経済がわかる論点50 2021」著:みずほ総合研究所

          どんな本? みずほ総合研究所が、2021年の論点を50個選んで、論じてくれた本だ。  あれ、今2022年なのに、なぜ2021年?  それは図書館にあったのが2021年のものだったからだ。毎年出ているようなので、読んでみたいと思った場合は最新のものを読んだ方がいい。  正直、論じている中身については、ぴんとくるものがあまりなかったのだけど、出てくるデータは多く、論点もきれいにさらっており、ざっくりと世の中のことを把握するにはいいかもしれない。 気づきプライマリーバランス

          読書#19 「経済がわかる論点50 2021」著:みずほ総合研究所

          読書#18-3 「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」著:熊代亨

          この記事の位置づけ「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」の読書録。以下の続き。 気づきガキ大将は今の社会に許容されるか?  子供の素行不良が問題になっていた時期もあった気がする。けれども、あれはごく一部の非行をマスメディアが全体であるかのように取り扱った結果だろう。  実際に素行不良がまったくないわけではないと思うが、比較の問題で、昭和と比べれば子供の素行は格段に秩序正しくなっているに違いない。  昭和の時代の乱暴なガキ大将。当時は社会が許容してい

          読書#18-3 「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」著:熊代亨

          読書#18-2 「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」著:熊代亨

          この記事の位置づけ「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」の読書録。以下の続き。 気づき友達市場のグローバル化  地元の人間関係で人生が終わっていた時代は、はるか昔のこととなった。今となっては、どこに住んでいるのかも名前も顔もわからない人と、人間関係をつくることができる。  自由が増えると、責任も同時に発生する。  人間関係は強制されない代わりに、自分で選択して、構築しなくてはならなくなった。積極的に、自発的に。  もしも、何もせずにただ待っていた

          読書#18-2 「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」著:熊代亨

          読書#18-1 「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」著:熊代亨

          どんな本 あの頃はよかった。  そんな呟きは、いつの世でもどこの町でも溢れている。社会は否応なしに変化していくというのに、私達は変わらないものだから、同じ速度で変われなければ、ただただ置いていかれる。そのギャップは不快だろう。  本の中の言葉を借りれば、私達は新時代の社会構造の中で再配置された。  新時代の社会は、健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会だ。すばらしいと思えるだろう。けれども、そこにはどこか不自由さがある。なぜか。その答えが、この本の中にある。かもしれない。

          読書#18-1 「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」著:熊代亨

          読書#17「文章力が、最強の武器である」著:藤吉豊

          どんな本? 煽ってくるタイトルはあまり好きではない。ただ、昨今の本のタイトルは、たいていこういう”煽りタイトル”だ。出版するのも慈善事業ではないので、売れるための策略なのだろうが、どうにも軽薄に思えて、中身まで軽薄なのではないかと思えてしまう。  けれども、この本はなかなか勉強になる内容であった。中身は、タイトルから推察される通り、文章作法について書かれている。目新しいことが書いてあるかと聞かれると、ちょっと返答に窮するが、いろんなところに書かれている文章お作法がわかりやす

          読書#17「文章力が、最強の武器である」著:藤吉豊

          読書#16「岸田ビジョン」著:岸田文雄

          どんな本? 岸田文雄と聞いて、誰そいつ? と思った方は、もう少し日本に興味をもった方がいい。彼こそ、2021年に第100代内閣総理大臣に就任した男である。  総理大臣なんてころころ変わるんだから覚える必要ないじゃん、と思った方は、私と同年代な気がする。若い人は総理大臣といえば安倍総理と思うのではないだろうか。これまでの総理の中で、安倍総理は例外的な長期政権だったのだけど、それ以前は一年ごとに総理は変わるものだった。  その間、日本の政策は右往左往したのだけど、安倍総理の長

          読書#16「岸田ビジョン」著:岸田文雄