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  • アルバムレビュー

    音楽アルバムのレビューのまとめです。真剣に書いたレビューもあれば、ただの感想に近いレビューもありますがご了承ください。

  • 【全曲和訳】good kid, m.A.A.d city

    Kendrick Lamar『good kid, m.A.A.d city』の全曲和訳/解説です。最初の3曲は全編無料で公開しているので、マガジンをまるごと購入する前に試し読みしてみてください。スマホだと少し見づらいので、デスクトップでの閲覧をおすすめします。

  • 【全曲和訳】To Pimp A Butterfly

    Kendrick Lamar『To Pimp A Butterfly』の全曲和訳/解説です。最初の「Welsey's Theory」は全編無料で公開しているので、マガジンをまるごと購入する前に試し読みしてみてください。スマホだと少し見づらいので、デスクトップでの閲覧をおすすめします。

  • 【全曲和訳】Section.80

    Kendrick Lamar『Section.80』の全曲和訳/解説です。最初の3曲は全編無料で公開しているので、マガジンをまるごと購入する前に試し読みしてみてください。スマホだと少し見づらいので、デスクトップでの閲覧をおすすめします。

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アメリカの「救済」と「再生」: メディア化するビヨンセ 【REVIEW】 COWBOY CARTER - Beyoncé

2024年3月29日、タワーレコード渋谷に突如 "降臨" した Beyoncé(ビヨンセ)。150人限定の突発的なサイン会が開かれ、巷では「サインセのビヨン会」として早くも伝説として記憶された。 同日、彼女の8枚目の新作で、『RENAISSANCE』(2022) から始まる三部作の第二幕『COWBOY CARTER』(2024) がリリースされた。 ※『COWBOY CARTER』のレビューは後半部にありますので、そちらだけ興味あるの方は飛ばしてください。※ 「ビヨンセ

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    • 3枚目で辿り着いたアーティストとしての境地と矜持【REVIEW】 HIT ME HARD AND SOFT - Billie Eilish

      アンビバレント。Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)の新作『HIT ME HARD AND SOFT』(2024)、ひいてはアーティストとしての彼女の自身を表す言葉として、真っ先に浮かんだ。 デビューEP『dont smile at me』(2017) で2010年代に思春期を過ごす16歳の等身大の少女像をキャプチャーし、デビューLP『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』(2019) で新たなグローバルポップアイコ

      • 【一曲入魂】#9. Can You Stand The Rain - New Edition

        R&Bは良いものです。特に80~90年代の「正統派」バラードのR&Bは、身体の中にある「何か」をえぐられます。 R&Bというアバウトすぎるジャンルを語るときに、New Edition(ニュー・エディション)を一旦起点にするのはそれほど悪くないでしょう。1983年にデビューし、その後のソロ活動も含めてR&Bの成熟に欠かせなかったボーイズグループ。 彼らのベストソングを選べと言われたら、間違いなく「Can You Stand The Rain」(1988)になります。鳥の鳴き

        • 【一曲入魂】 #8. Endless Love - Lionel Richie & Diana Ross

          お久しぶりになってしまいました。新生活でバタバタしておりました。 Beyoncé の新作『COWBOY CARTER』(2024) に収録されている、Miley Cyrus とのデュエット曲「II MOST WANTED」を聴いていて、「デュエット」の名曲って最近ないよなと思いました。ここで「デュエット」とは、単なるコラボというより、2人のアーティストが張り合うように歌い上げるラブソングを指しているつもりです。 たまたま最近聴いていたこともあって、ふと思いついた名デュエッ

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        アメリカの「救済」と「再生」: メディア化するビヨンセ …

        • 3枚目で辿り着いたアーティストとしての境地と矜持【REVIEW】 HIT ME HARD AND SOFT - Billie Eilish

        • 【一曲入魂】#9. Can You Stand The Rain - New Edition

        • 【一曲入魂】 #8. Endless Love - Lionel Richie & Diana Ross

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          7本
        • 【全曲和訳】good kid, m.A.A.d city
          12本
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        • 【全曲和訳】To Pimp A Butterfly
          16本
          ¥1,000
        • 【全曲和訳】Section.80
          16本
          ¥1,000

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          「虚構」と「非虚構」の狭間で漂う【REVIEW】 SCIENCE FICTION - 宇多田ヒカル

          宇多田ヒカルが、キャリア初のベストアルバム『SCIENCE FICTION』(2024) をリリースした。 1998年にシングル「Automatic / time will tell」でデビューし、8枚のスタジオアルバム(海外向け Utada 名義を含めれば10枚)をリリースしてきた宇多田ヒカルだが、CD全盛期を生きてきたアーティストにしては珍しく、キャリア26年目での初ベストアルバムということになる。同アルバムに合わせて、7月から始まる計14公演の約6年ぶりの全国ツアーも

          「虚構」と「非虚構」の狭間で漂う【REVIEW】 SCIENCE FICTION - 宇多田ヒカル

          My 10 Favorite Albums of 2024 (So Far)

          今年はビッグリリースが多い年になりそうですね。しかし北米メインストリームの勢いがそれに負けないかと聞かれると、微妙な気もします。ビッグリリースが続くと同時に、音楽シーンにおいて「アメリカ以外」の存在感が決定的になる年なのではないでしょうか。 少し遅れましたが、第1四半期のお気に入りアルバムを10枚選びました。便宜上ランク付していますが、1位以外のこだわりは実はありません。 10. Deeper Well - Kacey Musgraves『Golden Hours』(20

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          【一曲入魂】 #7. Supermodel - SZA

          オルタナティブR&Bの傑作『SOS』を2022年末にリリースした SZA(シザ)。彼女のデビューLP『Ctrl』(2017) をふと聴き直してみると、こちらもやはり規格外の完成度と満足感。 先日、『Ctrl』の中でも特に、オープナーの「Supermodel」に改めて衝撃を受けました。今回は、この1曲を起点にした、ちょっとしたコラムみたいな感じで。 SZA こと Solána Imani Rowe のデビューLP『Ctrl』の本質は、そのタイトル通り、依存とセルフラブの葛藤

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          Taylor Swiftの"エンドゲーム" :『The Eras Tour(Taylor's Version)』評

          一国のGDPに影響を与えるほどの、音楽史に残る規模のワールドツアー『The Eras Tour』を敢行中の Taylor Swift(テイラー・スウィフト)。そのコンサートフィルムが、昨年の劇場公開に続いて3月14日にディズニープラスでも配信が開始されました。 「これまでのアルバム(The Eras)をそれぞれ振り返る壮大なセットリスト」がメインコンセプトの同ツアー。それはまさに、Taylor Swift 監督による『The Swifties: Endgame』だ。アベンジ

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          【一曲入魂】 #6. 6, 8, 12 - Brian McKnight

          この【一曲入魂】シリーズ、本当は、「音楽オタク(自分含む)はみんなまだ『アルバム』についてレビューしたがるけど、今の時代大事なのは『シングル』じゃね?」という意識に基づいて始めたのですが、気づいたら私の人生観を構築してきた曲紹介シリーズになってますね。気にせず続けましょう。 私は小学生の頃から音楽が好きでした。当時はジャンルを問わず、テレビから流れてくる音楽はなるべく聴くようにしてました。小学校中~高学年の頃は、ミュージック・ステーションをリアルタイムで一回、録画で後日もう

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          Childish Gambino 「Redbone」 と "woke"

          いわゆる洋楽好き、あるいは洋画好きであれば一度は耳にしたことがあるであろう Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)のPファンクチューン「Redbone」(2016)。 Jordan Peele(ジョーダン・ピール)の初監督映画『Get Out(ゲット・アウト)』(2017) のオープニングシーンにも使われていたこの曲。 サビの歌詞を今一度見てみたい。 「woke でいろ あいつらが忍び寄る お前を見つけにくる 寝ているときに捕まえにくる 今こ

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          【REVIEW】 eternal sunshine - Ariana Grande

          ディーヴァの帰還。前作『Positions』(2020) から約3年半の時を経て、Ariana Grande の7枚目のスタジオアルバム『eternal sunshine』が、3月8日にリリース。 Ariana Grande のキャリアのついては以前 note で1万6000字の記事を書いたのでそちらも是非どうぞ。 35分の短いこのレコードはまさに、Ariana Grade による Ariana Grande のための作品だ。 ファイナルトラック「ordinary th

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          2月のお気に入り音楽

          少し遅くなりました。2月は、ここ数年で一番くらいに音楽を聴けませんでした。仕事をちゃんとフルタイムでするようになって、全く余裕がなかったですね。週5日フルタイムで働いてる人って、どうやって趣味の時間を確保しているんでしょうかね。一昨年みたいに「劇場で年間100本映画観る!」なんて到底厳しそう。 SINGLETEXAS HOLD 'EM - Beyoncé まさかのサプライズリリース。『RENAISSANCE』(2022) を皮切りに三部作になるとの予告はありましたが、2年

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          【一曲入魂】 #5. Honesty - Billy Joel

          Billy Joel を知ったのはおそらく中2の頃。アカペラのスタンダードナンバーとして「The Longest Time」の存在を知ったくらいの頃に、中学の音楽の教科にこの曲が載っていて、Billy Joel の名前をまた見て、自分で聴いたみたのが始まり。 中2の頃って、英語を勉強し始めて、辞書があれば簡単な英詞も読めるくらいだったので、この曲の意味を自分で調べて考えるのが正直楽しかったです。ファーストヴァースで出てくる "truthfulness" の半音が当時は難しす

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          カニエ・ウェストは死んだ 【REVIEW】 Vultures 1 - ¥$

          さて、どこから切り込もうか。 例のごとく散々リリースが延期されるうちに関心は一切なくなり、リリースの翌朝に1周だけ聴いた。アルバム丸々1周聴いたのは、今のところその日が最初で最後だ。この作品に対する私の関心は、つまりそんなもんだ。 YouTubeでヒップホップのレビューをしているチャンネル「Dead End Hip-Hop」の『Vultures 1』のレビュー冒頭で、こんな問いが投げかけられる。 「いつになったら出来の悪いアルバムはカニエ・ウェストの名声を貶め始めるのか

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          【一曲入魂】 #4. Purple Rain - Prince

          Michael Jackson をまず中心にしてポップ・ミュージックを聴き始めた私にとって、Prince の印象は常に、MJ と並ぶ「80年代のトップ2」でした。 初めて1984年の大傑作アルバム『Purple Rain』を聴いたときの光景は、今でも覚えています。それだけ当時の私には衝撃的でした。おそらく中学2年生か3年生のある日の昼下がり、部屋の床に寝っ転がって音楽を聴いていた時でした。 シングル「Purple Rain」は、同タイトルのアルバムのクロージング曲としての

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          Victoria Monét 『JAGUAR II』 全曲和訳

          祝!グラミー賞「ベストR&Bアルバム」&「最優秀新人賞」受賞! 1. Smoke (feat. Lucky Daye)Little fireworks that light up for me  小さな花火が私に輝く In my finger tips I burn my worries  指先から不安が燃えていく Do it somethin' like that 8-track shorty  ウィードみたいに 可愛い子ちゃん Keep it in rotation,

          Victoria Monét 『JAGUAR II』 全曲和訳