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#293 生まれ年のワインの味

こんにちは、皆さん。ここ最近の出来事なのですが、自分よりひとまわり以上年上のワインを飲ませていただく機会がありました。そのワインは1964年産のボルドーワインで60年もの年月を経ていたワインでした。飲食店で働いていると他にもワインにまつわる小さな話をたくさん持っていますが今回は、生まれ年に造られたヴィンテージワインに焦点を当てて書いていきたいと思います。皆さんにもこの特別なワインの魅力を感じてもらえたら幸いです。
#バースデイヴィンテージ

生まれ年のワイン、その味わいの秘密


結婚式や節目のお祝いなど、特別な場面でよく登場する「生まれ年のワイン」。このワインはただの飲み物ではありません。ワインのボトルの中にはそのワインを造る葡萄の収穫された年の気候や風土が詰まっています。それぞれのボトルが、特定の年の記憶を閉じ込めているタイムカプセルなのです。
#生まれ年が同じ

たとえば、新郎新婦の生まれ年に造られたワインを結婚式で両親に贈ることは、その年のヴィンテージと共に歩んだ人生を祝福する素敵な方法です。また、人生の節目である還暦を迎える際に、同じく60年を経たワインを贈ることで、過ぎ去った日々を振り返りながら未来への期待を込めることができます。
#ワインとともに成長

長い時を経て熟成されたワインの変化


ワインの熟成過程は、複雑で神秘的です。長い時間をかけてゆっくりと熟成されることで、ワインは角が取れ、まろやかな味わいに変化します。この変化は、タンニンの減少とともに、「枯淡の味」と表現されることがあります。それは、年月を重ねることで得られる、洗練された深い味わいです。
#ワインの熟成

ワインを選ぶ際、その出来栄えだけでなく、そのワインがどんな思いで用意されたかを考えることも大切です。熟成されたワインは、その年の気候や土地の風土、さまざまな天候の影響を受けています。特に、遅い春、猛暑の夏、晴れ渡った秋、厳しい冬など、各季節の特徴が葡萄の出来に直接影響を与えています。

それらの要素が全て組み合わさって初めて、そのワイン特有の味わいが生まれるのです。そんなワインを贈るときは、ただ美味しいかどうかだけでなく、どんな思い出やストーリーが詰まっているかを共有することができます。それが、ワインを贈る際の最大の魅力ではないでしょうか。
#1本のストーリー

まとめ


開けるまではどんな熟成の状態かを判断できない、難しいヴィンテージワインでもありますが、特別な思いで開けたワインを『まずい』の一言で片づけたりする人はあまりいないと思います。熟成ワインには完璧な状態もあれば、不完全な状態のワインもあります。ワインの味わいも大事な要素ですが、どんな思いで用意されたワインかも理解できないようでは、そのワインの本質は到底理解できないと思います。
ワインは、ただの飲み物以上のものを僕たちに提供してくれます。人間同様に外見ではなく、内面。そして、出生ではなく育ちが大事という面でもとても魅力のあるワインだというように思えます。それは、過去を振り返りながら、これからを楽しむためのきっかけをくれるのです。大切な人と一緒にグラスを傾けながら、遠い日の思い出に浸り、そのワインが生まれた年を想像してみてください。そうすることで、ワインの味わいと共に、その年のドラマまで感じることができると思います。
#ヴィンテージワイン

この記事が皆さんにとって、ワインにもっと親しみを感じるきっかけになれば幸いです。特別な年のヴィンテージワインで、大切な瞬間をさらに彩り豊かにしてみてはいかがでしょうか。

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