お隣さん孤独死?

ここ3日間くらい、お隣の様子が気になっていた。毎日決まって夕方から21時頃までの間は、⒉階のリビングに明かりが灯るのに、つかない。朝は7時ごろ、ガラガラガラと1階の雨戸が開き、続いて⒉階のベランダのシャッターが上がるのに、1階は閉まったまま、⒉階はずっと半開き。わが家の⒉階のトイレから丸見えの部屋の奥からは、一日中明かりがもれている。おでかけ? 入院でもしたのかしら・・・。
今朝8時、わが家とは反対側のお隣さんと、お向かいの若夫婦とが道に出て、何やら騒々しい。ピンときた私も、飛び出した。それぞれヘンだと感じていたらしい。声を掛けても、ピンポンを押しても気配がないから、お向かいのパパが⒉階のベランダに脚立を立てかけて声を掛けながら室内をのぞき込んだ。「・・・」両手で×をしめす。何という事だ。風呂場の前で、裸で倒れていた、すでにこと切れていたと言う。
奥さんが亡くなって10年、お隣さんは84歳のひとり暮らし男性。2年前にもひと騒動があった。朝、タクシーを呼んで病院に行く姿をみていたけれど、夕方になっても留守のようだし、もしや中で倒れているのではないか・・・。近所の何人かが心配して救急車を呼んだのだ。警察と消防が中に入ったけれど幸い誰もおらず、そうこうしているうちに、病院から本人が戻ってきたという騒ぎ。それ以来、3軒並んだひとり暮らし高齢者は、子だくさんのお向かいさんを頼りにして連絡先を交換したり、何かと声を掛け合っていた。お隣さんの唯一の身内、弟さんもわりと頻繁に訪ねてくるようになっていた。
まさか、倒れている本人を見つけることになろうとは・・・。消防署、近くの警察、調布警察署の刑事と、いろんな人たちがやって来て検死とやらがはじまった。ご遺体は救急車では運べない。白いビニール袋にすっぽりくるまれて、警察の車で運び出されたのは12時前だった。事件性は無いものの、不審死になるらしい。亡くなったのはいつだったのか、おかしいと感じた3日前にすぐ行動にうつせばよかったのか。もっと早く見つけてあげることができたかもなど、悔やまれる思いは止められない。

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