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分からない自己破産、分からない別居

世の中には理解できない人は色々いる。もしかしたら私の方が世間知らずなのか?と思うことも多々あるが、とにかく世の中には訳の分からないことが多い昨今である。

とある男性の話だが、大阪市内に自己所有不動産を持っているにもかかわらず、全てを放り出して自己破産をしたいと言って来た。債務はいくらあるのか?と聞くと、カードローンなどで1千万円で、不動産ローンは2千万ほど残っていると言う。

ご存知の通り自己破産になると所有不動産は競売に掛けられ、非常に安い値段で処分されてしまう。自分が100%所有物件だというので、普通に任意売却知れば(4千万円の物件)、残ローンを完済し、カードローン1千万も完済し、ある程度のお金は手元に残って、自己破産などしなくてもハッピーなのではないだろうか。

そもそも、自己破産するにもお金がかかる。裁判費用は大したことが無いとしても、弁護士への依頼費用は多く、管財事件になれば管財費用で何十万ものお金がかかってしまう。話を聞いていて無駄な行動としか思えなかった。40代くらいに男性だったが、何を考えているのかサッパリ分からない。

明らかに自分が損をしてしまうことが分かっているのにそんな行動を取ってしまうというのは、借金地獄の追い込みに疲弊して頭が回らなくなっているのかもしれない。理解ある助言者や支援者が必要な人だと思える。

かと思えば、夫から一方的に別居の申し入れをされた家庭の主婦がいた。別居希望の理由は、夫が妻とは別に好きな女性が出来たからとのこと。不倫相手の女性も既婚者なので完全なるダブル不倫となる。

妻は夫との離婚は一切考えられず、子供らと夫も上手く行っており、何ら問題の無い家族だったのに、いきなり夫から別居を言い渡されたと言う。夫からの条件は婚姻費用(生活費)を毎月30万円ほど妻に振込み、現在妻らが住んでいる一軒家のローンもそのまま夫が支払い続ける、だから別居して好きな女性と同棲させて欲しいと言われたとのことだ。

考えようによっては条件としては悪くはないのかもしれないが、感情的には突然言われた妻としては寝耳に水としか言えない。かつ厄介なのは、一軒家は中二階のある3階建ての物件で、3階部分が夫の仕事場(従業員のいる会社)になっていて、外階段で3階には行ける構造とのこと。よって、別居になっても社員がいるので会社はその場所で継続して行くと言う。

そして夫は、妻と別居してからも自分の家(中二階や一階部分)に普通に出入りすると言うのだ。これでは夫は気楽なものだろうが、妻や子らとしては別居の効果が何もないどころか、逆に別居もし別の心理的負担も増える状態になってしまう。とんでもない話だと思う。

人の世は理屈では分からない事ばかりだが、その人その時その場では何らかの理屈が通っているのかもしれない。しかし、第三者から見れば全てが変に見えるので、世の中を見ていると飽きないで過ごせるものである。
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【記】やく・たたず(屋久 佇(竚))

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