ゆきりんと握手をしたら自己肯定感が爆上がった話

平成ド真ん中に学生時代を過ごしたアラサーなので青春時代のエンタメには必ずAKB48がいた。やたらとオタクっ気の強い中学だったので「会いたかった」くらいの時期から握手会に行っている同級生の男の子がチラホラおり、積極的に追いかけなくてもAKBの情報はなんとなく身近にあり続けてた。

大学生くらいになると所謂AKB全盛期だったであらゆるメディアがAKBの音楽や情報が溢れていた。オタクというほどでもない一般人(オタク比)でも握手会に行ったことのある人が沢山いたし「AKBなら誰が好きか」という会話はごく自然に行われ、日時会話の切り口の1つだった。そしてこの会話が私は苦手だった。アイドルは好きだし、AKBも好き。グループとしても好きだし曲も好き。情報は多分普通の人以上に知ってる。ただどうしても「推し」を作ることができなかったから。

男性アイドルに対してはグループに1人明確に好きな人がいたの、なぜか女の子アイドルだとそれが中々できなかった。永遠なんてないとわかっていながらもアイドルに永遠を求めてしまうタイプなので卒業ありきの女の子アイドル達に夢を見ることがどうしてもできなかった。アイドル観について色々と意見はあるけれど、私は嘘でもいいから永遠を語ってキラキラとした夢を見せてほしいと願ってしまうからアイドルの次の夢が見えてしまうとなんとも言えない気持ちになってしまう。
彼女達の刹那的な輝きも好きだったし、女の子アイドルのライブを見るのは生でも映像でも大好きだった。ただ推しを決めること。推しを決めて直接対面するということにどうしても抵抗があった。ミーハーな気持ちで握手会とか行ってみたいな〜と思ったことはあるものの、男性アイドルのオタ活で忙しく中々行動には移せなかったし、移さなかった。色々と理由をつけたけど、憧れの向こう側にいる女の子の存在を自分と地続きの世界にいることを認めたくなっただけな気がする。アイドルとして生きる人生の存在を目の当たりにしたくなかった。気持ちが悪過ぎる過去の自意識に今更吐き気がする。

そんな風に一方的に並行の距離を保っていたAKBの柏木由紀さん(ゆきりん)の握手会に初めて行ってきた。自分でもいまだに信じられない。

全てのきっかけとなったのはこの動画である
https://youtu.be/xn4cMRBNIcU?si=pnDkO4OtNcGxj3sd

タイトルの通りゆきりんの握手会の一部が映されて、ところどころでゆきりんのツッコミが入る動画。これが凄すぎた。コロナ前に握手会等のイベントが頻繁に行われるアイドルグループを応援していた身なので、絶妙な質問をするオタクの姿に共感性羞恥が止まらなくなると共に自分もアイドルからこんな風に見えていたのかと心底反省した。もっとちゃんと伝えろよ、愛を。

絶妙な質問をするオタクはさておき、とにかくずっと笑顔で老若男女オタクの長さに関わらず笑顔で無理なく握手を続けるゆきりん。編集されてるとはいえ凄すぎた。握手をしてみたい。私も生でゆきりんに会いたいと思った。

そして今日、初めて握手会に行った。
いや、あの、ほんと、語彙とか全部なくしました。

めっちゃ女神

正直YouTubeの動画は編集ありきのものだろうなと思っていたけど全然違った。まじでずっと笑顔。どんな人にも笑顔で、でも無理はしてない空気を出していてプロ中のプロだった。この無理してない空気がとても心地よくて、緊張し過ぎなくてありがたかった。(流石に1回目は緊張で言葉飛んだ)長年AKBで握手会の女王として君臨しているだけありすぎる。
見た目は自分とは比にならないくらい細くて可愛いらしいのに、ものすごく会話がフランクでびっくりした。一瞬あれ?私の友達だっけ?みたいな感覚になる。それがとんでも嬉しかった。キラキラしたアイドルが目の前で自分に対して言葉を発してくれていることが信じられないくらい嬉しくて、自分の存在を肯定された気にさえなった。しっかり目を見て話をきいて、言葉を返してくれて天にも昇るくらい嬉しくて嬉しくて嬉しくて泣きそうになった。
こんなにも幸せな気持ちになるなんて思ってなかった。人生の半分以上をアイドルオタクとして生きてきたけど、出たことのない種類のドーパミンが大量分泌されて深夜12過ぎてもこんな文章をつらつら書き連ねているくらい目がギンギンになってる。
歳をとるにつれて目新しい経験や思い出補正を超えるような感動体験は減っていく。悲しいけれど、昔のように心臓が痛くなるくらいドキドキしたり、無条件で涙が出たり、夜中にキショ過ぎるお気持ち文章をガンギマリで綴ったりすることはもうあまりないのかな、それは仕方ないと折り合いを付けてきたけど、まだまだイケるじゃん、私!見たことない、経験したことない素晴らしいこと沢山あるじゃん!!と謎に自己肯定感が爆上がり生きる力がみなぎってきた。アイドルって本当に素晴らしい。
ゆきりんが会いに行けるアイドルであるうちに会いに行けて本当によかった。ここまで頑なに女の子のアイドルとの特典会に行かなかったのに、予期せぬタイミングで握手会に行きたい!と思い、チケットを手に入れられたなんて私は運がいいんだろう。幸せ過ぎる。

卒業ありきの女の子のアイドルに夢を見ることができなかった私が卒業を目前にしたアイドルに一瞬でも夢を見ることができたのが本当に嬉しい。ゆきりんは卒業してもアイドルでいてくれるだろうし、こんな風にオタクに幸せな魔法をかけ続けてくれることを信じられる。最高のアイドルに出会えてよかった。変な意地を張っていた過去の自分を解放してあげられてよかった。卒業コンサートも心の底から楽しみ!

可愛い女の子を生で見て、いてもたってもいられなくなったので取り急ぎ勢いに任せてパーソナルジムを契約してきた。アイドルから貰ったアドレナリンを精一杯拡張しながら楽しく生きていきたい。話がいつの間にか壮大過ぎる。

ということで今年のテーマは未体験の現場に行こうなのでこれからも行ったことない場所に行ったり、見たことのない人を見たりしてガンギマリで生きて行きたいな。(おしまい)

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