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身体に合わせた住環境整備、そのための理論

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身体に合わせた住環境整備を考えるための理論について ケアマネさんやリフォーム関係、リハ職の皆さんにも
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二本の脚に矢印を重ねて  〜支持基底面と重心位置のはなし ①

介護福祉士養成校の授業で、この話だけはキチンとしなければ、といつも考えている内容が、これ…

移乗のケアで介助者を削る? 〜「お別れホスピタル」にみる負担と対策

現場調査の合間、コンビニで油を売っているときにちらっと読んだのが「お別れホスピタル」(週…

低きスロープの悩み 〜使いどころと介護保険の扱いについて

前回、支持基底面が最大になる歩行こそ摺り足歩行であるというテーマで、それをあえて増やす方…

すべての人の移動を楽しくスマートにする ~近距離モビリティWHILLのはなし

出会いは、2015年の国際福祉機器展(HCR)だったか。 WHILL Model A https://whill.in

摺り足はやめてをやめてみる 〜支持基底面と重心位置のはなし ⑤

「摺り足は転ぶからやめましょうね〜」 介護に携わる皆様、利用者さんにそうお伝えしたことは…

原因を掘らない、良い結果の欠片を探す 〜解決志向アプローチ(SFA)の話

自分が介護の学校で話すときには、医療出身の人と、介護畑の人の価値観の違いについて話すよう…

寂しいシンクロニシティ 〜推しシャワーキャリー話の顛末

半世紀とすこしも生きていれば、大なり小なり、シンクロニシティと呼ばれるものを体験することはある。 もっとも、そのほとんどは赤い糸に関連した、人生の派手なイベントとして起こるわけではない。残念ながら。 今回のそれは、ここの文章が引き寄せた。 準備期間も含め、文章を書き始めて約2ヶ月。この10年くらいお勧めすることがなかった福祉用具を、なぜかその記事をアップしたら、立て続けに2件使うことになりそうな状況にあるのだ。 文章を書く過程でその適合条件がはっきりしたことで、こちらも迷

アイってなんだ? ~IADL(手段的日常生活動作)のはなし

先のお風呂のフタの話を書いていたときに気づき、本文に無理くり伏線を入れておいたのだ。自分…

介護たたみと日本の議員 〜ありがちな話のわかりやすい展開

「社長、これご存知ですか?」 普段は熱い法令バトルを繰り広げている、役所の担当の方から、…

「気をつけ」たら縛られてる?! 〜支持基底面と重心位置のはなし ②

支持基底面と重心位置の話、つづき。 「気をつけ!」という動作が、日本の教育界などにはある…

ダンス・ウィズ・ハンドレール 〜支持基底面と重心位置のはなし ③

続き物のはなし第三弾です。 高岡早紀という女優さんをご存知だろうか。 自分とほぼほぼ同世…

手すりが身体を操作する 〜支持基底面と重心位置のはなし ④

支持基底面と重心位置のシリーズ、 その4でひとまず完結編である。 先の話では、ダンスにおけ…

アンチユニバーサルな介護保険 〜万能ワークチェアに見るその矛盾(前編)

お金を取る事には八方手を尽くすが、払いは渋いのが行政の常である。 だが、公が推している理…

イノベーション殺しの介護保険 〜万能ワークチェアに見るその矛盾(後編)

、 ここまでユニバーサルデザインの申し子のような、推しの椅子の話を書いてきた。 だが、このVELAのノーマルタイプ(手動昇降型)は、なぜか介護保険の給付対象ではない。 20年前にこの椅子に出会ったとき、10年前に確認したときもそうで、さすがに最近は給付した事例もあるかも、と思って、販売代理店のアビリティーズさんに確認したら、状況は全く変わっていなかった。 ただし、以前からただひとつの例外がある。電動昇降機能付きタイプである。 これは現在までずっと介護保険で使えること